【巡り廻る。】ゼロ子旅日記 第四話【プレイ動画】
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廃墟を見つけたので足を運んだら賞金首がいた。
恐らく、日が暮れるまでは廃墟で身を隠し、深夜になってから街で悪事を働くつもりだったのだろう。
人に見られる恐れの無い深夜にならばいくら空き巣をしても騒がれる恐れは無い。考えたものだ。
当然のことながら、私は彼らを捕えることにした。
人数差から多少苦戦したものの、普段からモンスターを相手にしている私たちの敵では無かった。
縄で縛り役所に引き渡そうとしたところ、彼らは命乞いを始めた。「家で妻と子供が帰りを待っている」そうだ。
そんな者が廃墟に居座ったり、賞金をかけられるとはとても思わないが、見逃してやることにした。
特に理由は無いが、強いてあげるなら彼らが差し出した財布の中身に興味があった。
財布の中にはそこそこの金額が入っていた。もっとも、素直に役所に突きだせば倍額は手に入ったのだが。
これからも賞金首と戦うことがあるのならば、勝った後にどうするかもよく考える必要がある。
素直に捕まるならそれで良いが、命乞いをしてきた時にどうするか。
今回のように情けをかけるならそれでも良いが、背中を向けた途端に襲われる危険性が無いわけでもない。
私だけでも、奇襲を警戒する必要があるだろう。
今、水の国の底無し沼の前でこの日記を書いている。
今からここに入り、最奥にいるらしい底無し沼の主を討伐するためだ。賞金ももちろんそうだが、主と呼ばれるほどのモンスターなら武具の良い素材になるだろう。それに人が入らない手つかずの地には色々と希少なものが眠っているだろう。
1022年 2月5日 火の曜日 底無し沼前の野営地より
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廃墟を見つけたので足を運んだら賞金首がいた。
恐らく、日が暮れるまでは廃墟で身を隠し、深夜になってから街で悪事を働くつもりだったのだろう。
人に見られる恐れの無い深夜にならばいくら空き巣をしても騒がれる恐れは無い。考えたものだ。
当然のことながら、私は彼らを捕えることにした。
人数差から多少苦戦したものの、普段からモンスターを相手にしている私たちの敵では無かった。
縄で縛り役所に引き渡そうとしたところ、彼らは命乞いを始めた。「家で妻と子供が帰りを待っている」そうだ。
そんな者が廃墟に居座ったり、賞金をかけられるとはとても思わないが、見逃してやることにした。
特に理由は無いが、強いてあげるなら彼らが差し出した財布の中身に興味があった。
財布の中にはそこそこの金額が入っていた。もっとも、素直に役所に突きだせば倍額は手に入ったのだが。
これからも賞金首と戦うことがあるのならば、勝った後にどうするかもよく考える必要がある。
素直に捕まるならそれで良いが、命乞いをしてきた時にどうするか。
今回のように情けをかけるならそれでも良いが、背中を向けた途端に襲われる危険性が無いわけでもない。
私だけでも、奇襲を警戒する必要があるだろう。
今、水の国の底無し沼の前でこの日記を書いている。
今からここに入り、最奥にいるらしい底無し沼の主を討伐するためだ。賞金ももちろんそうだが、主と呼ばれるほどのモンスターなら武具の良い素材になるだろう。それに人が入らない手つかずの地には色々と希少なものが眠っているだろう。
1022年 2月5日 火の曜日 底無し沼前の野営地より