ヤバイ!!!!
ブルノまで止まらない急行だったら
どうしよう?と、めちゃめちゃ焦るも、
乗ってしまったものは仕方がない。
ガイドブックでブルノ情報などを
見ていたら、10分ほどで次の駅に到着。
ブルノまで行ってしまったら3時間近く
かかるはずなので、コレ幸いととりあえず下車。
この話を後で友達に話したところ
「無人駅とかじゃなくて良かったね~」と言われ、
「そう言われればそうだ!!」と、ゾッとした。
幸いその駅は無人駅ではなく、ちゃんと窓口があった。
窓口に直行して往復券を見せ、間違えた旨を
英語で伝えると、すぐに通じて次のプラハ行きの
時刻を教えてくれた。
超過料金のようなものも払わずに済みそうなので、
ひとまず安心。
が、次の列車が来るまでの時間が問題だった。
窓口のお姉さんが教えてくれたのは、
2時間後なのだ。
2時間て、おい!!!
あまりのことに信じられず、
壁に張ってあった時刻表を見て自ら確認したが、
それはゆるぎない事実だった。
この駅も、クトナー・ホラ駅同様何もない。
改札の外を見やっても、カフェひとつ
見当たらない田舎町。外は曇り始め、
風がいよいよ冷たくなってきたので、
せめてもの風除けに、と「待合室」の
表記の出ているドアを開けた。
開けてびっくり、その部屋の風景は、
私たち日本人の想像する「駅の待合室」から
およそかけ離れているものだった。
取調室か!!!!
貧乏な食堂か!!!
心の中でツッコミを入れまくる私。
おまけにものすごく寒い。
でも、吹きさらしのホームよりはマシだろうと、
そこで2時間過ごすことにした。
よく見ると、室内は、今は無き「食糧ビル」のような
レトロな雰囲気。社会主義な香りもほんのりで、
「まぁ、こんな経験、そうそうないだろうし」と
開き直って、そのアクシデントを楽しむことにした。
と、その前に確認しなければいけないことがある。
窓口のお姉さんは、プラハ行きを「4番ホーム」と
教えてくれた。が、この駅は、やたらと線路が多かった。
しかも、線路より高くなっているようなホームはではなく、
すべて、線路そのまま。乗客は、目的の列車が近づいてきたら、
ダラダラと線路を横切って、線路脇のスペースから
列車に乗るというしくみだった。
当然「○番線」などという表示はどこにもない。
私は、自分(窓口)の場所と、線路を6本書き、
プラハとブルノの方向を書き入れ、位置関係をはっきり
させた図を持って、再び窓口へ。
それを見せながら「どれが4番線?」と聞くと、
手前から数えて4番目の線路だ、と教えてくれた。
これでホーム確認はばっちりだ。
ここでまた間違えたら、一生プラハに
戻れなくなるかもしれない。
私は、取調室…じゃなくて、待合室に戻ると、
再び紙とペンを取り出した。
現在連載しているコラムの下書きを書くことで、
待ち時間を有効に使おうといとう算段だ。
テーブルがあったのは助かった。
続く