今日も口福 明日も口福 (きょうもこうふく あしたもこうふく)

外食率ほぼ100%、エンゲル係数は優に60%(半分はアルコール代)。そんな私の美味しい話。(おもに大阪の美味しい店)

ゴージャスクリスマス in おうち

2007-12-26 | Weblog
去年のクリスマスは、お気に入りのレストランのひとつに予約を入れたが、失敗だった。
私はコースでなくアラカルトで頼むのが好きなのに、当たり前のようにコースで、しかも1種類だけだから選択の余地もない。
いつもは明るい店内が、ムードを演出するためか薄暗い。
客はカップルだらけ ( もちろん私達もなんだが、恋人達の中では夫婦者はなんとなく浮く存在なのだ ) 。

もちろん店が悪いわけじゃない。
そんな日に外食した自分が悪いのだ。
そこで今年は「おうちクリスマス」をやることに決めていた。
お気に入りのウェブショップ「グルメミートワールド」で肉を、「カリテ」でワインを仕入れ、準備万端。
あとはシェフの腕次第だよ。ねっ、ダンナ ?

まずは丸1羽買ったホロホロ鳥のお腹に、香味野菜や韓国産トウガラシなどをカレー粉で炒めたものを詰める。
この時点ですでに美味そうな匂いが家中に充満している。
そして表面にテリを出すためのハチミツをたっぷり塗ってオーブンへ。

スープはブロッコリーのポタージュ。
クリスマスカラーにしたくて、ニンジンとカブで赤と白のピュレを作り、浮かべようと試みていたが、どうやら上手く浮かんでくれなかったらしい。
でもこれもいい匂い。美味しそうだ。

そして鹿肉のステーキも作ってくれる。
鹿の血も焼き汁に使ってレアに焼いた肉には、上からかけるのではなく好みでつけるソースを。
それがまたアボガドソースだというのだ。
私も料理好きだが、ダンナのこのソースの発想だけは真似が出来ない。
しかもそのソースに、少しポテトチップを崩して混ぜている。
うーん、意図がわからん。

さていただきましょう。
よく冷えた白ワインで乾杯。

まずはスープから。
野菜の自然な甘みが出ていて、優しい味だ。
スープの中に沈んでしまって色合い的にはアクセントにならなかったピュレだが、それぞれの野菜の味がくっきり出ていて、味わい的にはしっかりアクセントになっている。

ホロホロ鳥は、皮はパリッと、中はジューシーに焼けている。
あれだけ塗ったハチミツだったが、ちっとも甘くない。
焼かれることで、とてもいい風味とテリだけを残している。
中に入れた野菜たち、中でもトウガラシの風味がきっちりついて、反対に野菜には鳥のダシが沁みこんで、うんまーーいっ !!

鹿肉はタタキのような焼き加減だが、ちゃんと中まで温かい。
あっさりとしてクセのない鹿肉にアボガドソースを乗せると、まったりとしたクリーミーさが加わってこれまたたまらん美味さだ。
なるほど、ポテトチップのおかげで塩味とコクがプラスされている。
違和感がまるでないのがすごい。

いやあ、今回も大成功だよ、我が家のシェフ。
ふたりでのんびりお家で過ごすクリスマスは、疲れた体と心、それからペコペコのお腹に、何よりのごちそう。

ベタ惚れのカレ

2007-12-24 | Weblog
私には、惚れた男性がたくさんいる。
と書くと夫ある身で不道徳のようだが、もちろんそうじゃない。
美味しい料理を作ってくれるシェフや大将たちのことだ。
大げさな表現のようでも、彼らの作ってくれる胸ときめくほどの料理たちには、本当に恋焦がれているといっても過言じゃないのだ。

ある夜に訪れた「ビランチャ」NU茶屋町店の土井シェフにも、私はベタ惚れしている。
全幅の信頼を置いているから、行くとほとんどおまかせだ。
メニューさえ見ない。( といってもしょせんは食いしん坊。どんな食材が今入っているのか気になって、食べ終わったあとなどに見させてもらうのだが。 )

この日の土井シェフのお薦めコースの手始めは、アミューズの「塩トマトとモッツァレラ」。
最近では「モッツァレラ」と言っても水牛でなく乳牛のものも多いが、ここでは当然のように水牛のものだ。
冷たいままでも、何ともいえないコクが感じられる。
トマトも独特の甘みで、王道ではあるがやはりたまらない。

前菜は「びんちょうマグロのサラダ」だ。
サイコロ状に切って焼いたマグロと、同じくサイコロ状の山芋が和えられ、プチトマトがトッピング。
かかっているジャガイモのソースがまた完璧な相性で泣かせる。

パスタは「鴨の手打ちタリアテッレ」。
大きく切った鴨がきれいなレアで、それでいて鴨のダシがしっかり効いたスープが麺に絡んでいる。
鴨肉の、なんて柔らかさ。
奥歯が吸い込まれるようだ。
口福の極みとは、このことだ。

そしてメインは「仔猪のコンフィ」。
低音の油で揚げ蒸しにするコンフィという料理法は、なんとなく油でギトギトになるような気がしてあまり好みではない。
実際下手なところで食べると、油っぽくて胸焼けするものだ。

でもこの一皿は違う。
脂身の少ない赤身の部分を、芯がピンク色に残る程度に加熱している。
何という絶妙な熱の通り具合。そして何という美しい切り口。
油くささなど微塵もない。完璧な蒸し焼き状態だ。
そして口に入れた途端、外の焼き目に閉じ込められていた、見た目通りの美しい肉汁がはじけ出す。

すごい。
すごいとしか言いようがない。

口いっぱいに広がるジュースの野性味と、それとは裏腹な上品さ。
何の矛盾もなく同居しているのは何故なんだろう。
そして柔らかすぎず硬すぎない、肉の繊維の食感。
虜になってしまう。

おまけにモッツアレラ好きの私のために、付けあわせに「モッツァレラのクロケット」なんて作ってくれたりして。
はああ、至福。

「ベタ惚れのカレ」の料理は、今日もハートを鷲づかみ。
こんなに夢中にさせて一体どうすんのさ、ホント。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約7000~10000円

日本の冬の幸せ

2007-12-21 | Weblog
ダンナが珍しく平日の夜に夕食を共にしようと誘ってくれた夜。
仕事帰りに淀屋橋で待ち合わせ、行こうと思っていた店に電話したら満席とのこと。
予定変更してダンナの知っている店に行こうと足をむけた途中で、なんとなく目にとまった店があった。
旬夏秋冬 淀屋橋店」。
小さな店ながら、活気がある。

まずは「ヤガラの刺身」と「たらの白子の造り」をいただく。
「ヤガラ」は九州でよく使われる白身魚だが、実際にいただくのは初めてだ。
なんてクセのない、それでいて味の深い魚なんだろう。

たらの白子も、全くの生で食べるのは初めてだ。
まろやかなばかりで何も臭みのない、極上の味。
新鮮なものは、こんなにきれいな味がするのか。
素晴らしいとしか言葉が出ない。

続いて供された「合鴨ロースのタタキ」も絶品だ。
表面をさっと炙った香ばしさ。
そしてほとんど生の肉のジューシーさ。
すでにこの時点で口福にもほどがある。

寒い日だったのであったかいものをというと、「クエ鍋」を勧められた。
一人鍋よりも一回り大きな鍋ででてきたそれは、旨み満点のクエのダシがたっぷりで、そのダシを吸いこんだ白菜の甘いこと !!
これぞ、日本の冬の幸せ。純米酒がクイクイと進む。

お腹いっぱいになってきたからなにかツマミ系を、というと出てきたのが「ハモの真子の塩辛」と「イカのくちばしの干物」。
いや、もう参りました。
こんなオツな味を出されたら、また杯を重ねてしまうじゃないか。

ダンナは「銀ダラの西京焼」とご飯が食べたいと追加注文する。
これがまたまた美味い !!
私は普段西京焼を好まないのだが、これは素晴らしい出来だ。
確かにご飯が欲しくなる。
そして、また日本酒も。

どれもこれも美味かった。
そしてすべてが日本酒にベクトルを向けている。
こういうのにめっぽう弱い私達は、もう骨抜きのメロメロだった。
日本の冬、バンザイ。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約5000~7000円

美味しければグロさなんて

2007-12-18 | Weblog
職場の忘年会をするのに「何が食べたい?」とスタッフ達に聞いたら、「すっぽん」と答えが帰ってきた。
若い女性ばかりのスタッフなのに、なんだかオッサンみたいやねと言ったら、
「食べたことないけどコラーゲンいっぱいで肌がスベスベになるって聞きましたぁ」
とのこと。なるほど。

そこで連れていったのが、西大橋駅近くにある「すえひろ」。
もう十年近くも前に、行きつけの居酒屋の常連仲間に教えてもらった店だ。
すこぶるいい店なのだが、一人かせいぜい二人で食事することの多い私にとって、鍋中心の店は立ち寄りづらい場所でもある。
最後に訪れたのはもう6~7年前になるか。

相変わらず小ぢんまりとした店内は、狭いが清潔で居心地がよい。
全員が席につくと、さっそく「すっぽん鍋コース」が始まった。

まずは「生き血」。
飲みやすいようにとリンゴジュースで割ってある。
リンゴジュースか赤ワインで割られることの多いそれだが、私はどうしてもこれだけは好きになれない。
まあ、つぶしたての証だといただこう。

次には「刺身盛り」。
これにはうちのスタッフ達がドン引きするだろうと踏んでいた。
なぜなら生肝や卵の黄身と並んで、まだピクピクと動いている心臓が供されるからだ。
見た目はグロテスクだが、これがまた美味くて私は大好きだ。
でもスタッフ達はなあ…

ところが、意外やもともと生肝も苦手で食べられない一人を除いて、みんなパクパクと食べているではないか。
「くせがなくておいしーーーっ」
そ、そうなんだ。
嬉しい誤算だけど、けっこうたくましいのね、キミたち。

そして真打の「すっぽん鍋」が登場する。
白菜はなく、たっぷりのすっぽんにたっぷりのネギ、そして豆腐だ。
すっぽんのエキスが溶け出してどんどん濃くなっていくダシを、ネギと豆腐が吸いこむ。

はあああぁぁ、美味い。

すっぽん肉そのものは味の濃い鶏肉のようで、あちこちについているコラーゲンがトロンと絡み、一緒に口の中へするりと入る。
本当に素晴らしい味だ。
私にとって一番美味い鍋とは、てっちりではなくてこの「丸鍋」なのだ。

具を全部さらったら、お楽しみの雑炊だ。
私は最後に炭水化物をとるのが苦手なので、他の鍋なら〆の雑炊は食べないことも多いのだが、すっぽんとなれば話は別だ。
濃厚に出たスープをたっぷりと吸ったご飯に、半熟の卵が絡む。
刻みネギと七味が散らされ、お茶碗へ。

ああ…ああ…口福。

やっぱりすっぽんは鍋の王様だった。
難点は一人では食べられないことと、「見た目がグロい」と付き合ってくれる人が少ないことなんだよなあ。
でも美味しければグロさなんて。
みんなそう思ってくれればいいのに。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約5000~7000円

夜もボーノ !

2007-12-15 | Weblog
同業でやはり開業している友人が、彼女の独立2周年記念のディナーを一緒にしようというので、先日昼に訪れた「アルバロンガ」を再訪した。
昼とはぐっと雰囲気が変わってシックな感じだが、スタッフの顔ぶれは変わらないようだ。
先日と同じくすこぶる感じのよい女性スタッフ達が応対してくれる。

スパークリングで乾杯し、二人の食いしん坊が頭を悩ませる。
どれもこれも美味しそうなメニューばかりだからだ。
二人なら4品頼むのが目安だといわれ、スタッフさんの意見も聞きながら、やっとオーダーが決定した。

前菜は「カルパッチョの3種盛り」。
生のシャコとひらめと、もうひとつはカンパチだったか。
とにかくすべてが新鮮で素晴らしい。
特に初めて食べる生のシャコときたら、ぷりぷりとした食感とトロッとした甘みがたまらない。

パスタは2品。
一品目が「白砂エビとポルチーニのキタッラ」。
エビのダシとポルチーニのダシが魅惑的にミックスして、すんげい旨い。

もう一品は「生ハムとアスパラのカルボナーラ」を選んだ。
カルボナーラのようにスタンダードなものが「本日のお薦め」の中にラインナップされているなんて、気になるからだ。
本来ショートパスタで出てくるところを、わがままを言って自家製のタリアテッレに替えてもらった。
こっちもまったりしてて美味しい!!
タリアテッレもモチモチ感が完璧だ。

メインは「森鳩のロースト ゴルゴンゾーラソース」をチョイス。
これがまた大当たりだ!!
赤身の肉がしっとりとレアに焼き上げられている。
ジビエ独特の、血の匂い。
でも高級フレンチやイタリアンでありがちな、あまりにフェザンタージュ ( 肉の熟成 ) されているというほどでもなく、豊かな風味が口いっぱい広がる。

これは好みなのだろうが、ジビエ肉がフェザンタージュされすぎると、全身の肉がレバーのような味がして、私は美味しいと思えないのだ。
だがこの森鳩は、熟成が不足せず行きすぎず、絶妙の頃合いだった。

ワインはメイン以外を白で一本、メインは赤のグラスでお願いしたが、これまた大当たり。
サーブしてくれた女性が、私の伝えた好みを十二分に具現したワインをセレクトしてくれたのだ。
美味い料理に美味いワイン。
他に何が要るのだろうと思えるほどの至福だ。

気がつくと、店いっぱいにいた客も残るは私達二人だけ。
見事なディナーを演出してくれたお店の人達に感謝しながら店を出た。
ランチで感じた予感は、やっぱり当たっていた。
昼もボーノ ( 美味しい ) 。夜もボーノ。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約9000~12000円

ワイルド京料理

2007-12-12 | Weblog
ずっと以前から行きたくて、でも行きそこねていた和食の店があった。
北新地にある「月波 (げっぱ) 」だ。
最近発売された「あまから手帳」にも「Meets」にも載っていたし、忘年会シーズンだし、混んでるんじゃあと危惧しつつ、仕事が早く終わった平日に電話してみたら、席を確保できるとのこと。

カウンターに通されたが、場所柄「同伴」のお姉さん連れの男性客が多い。
でもさすがに長居もせず次々に席を立ったので、ずいぶん落ち着いた雰囲気になった。

飲み物を注文すると、食べられないものはないか聞かれ、すぐに料理が出され始める。
おまかせのコースのみの店だとは知っていたが、数種類のコースがあると聞いていただけに少し面食らった。
でもこれがこの店の流儀なのだろう。
流れに身を任せることにした。

まず出てきたのは「ネギと伊勢エビの酢味噌和え」。
でっかい伊勢エビの身をボイルしたものを豪快に引き裂いたものが、ゴロゴロと入っている。
おまけに器には味噌がたっぷりついた頭も添えられている。
エビがプリップリだ。すんげい美味い。

普通の寿司屋なら2貫分はあるだろうと思われるデカさの煮アナゴ。
鯨のさえずりは焼きと蒸しで。
タラバガニはほぐしたものを甲羅にいっぱい。
なんだかすごくワイルドだ。

かと思うと繊細さが際立つ料理もある。
柚子の器に入ったフグのブツ切りは、内臓も入って複雑な旨みと素晴らしい歯ごたえだ。
同じくらいの大きさに切った生の白菜との相性も抜群で、ポン酢の酸味もいい頃合い。

筍は焼いて栗のような香りを出し、蕗と混ぜて香りを競わせる。
「鯨で一番美味しいところ」と大将が断言する「潮吹きの穴の周り」は、カブと一緒にダシで煮る。
こちらは野性味の競合だ。

「京料理って、ちまちま出てくるもんだと思ってるでしょ?」
最初とっつきにくい (失礼 ! ) と思っていた大将が、料理のことを話し出すと途端ににこやかになる。
「でも、本来京料理ってワイルドなもんなんです。」

キーワードは「丸」だという。
「丸」といえばすっぽんのこととばかり思っていたが、「丸」のカニ、「丸」の鴨、と「丸ごと」という意味で使うのが本来だとのこと。
それが、本来の京料理の「おごっそう」なのだそうだ。

とにかくドドーンと出てくる料理の数々に、もうそろそろお腹がいっぱいになってきたので〆にしてくださいとお願いすると、大将にきょとんとされた。
「今のは全部前菜ですよ? 」
って、えええっっっ!!??

刺身はマグロをメインにイカと鯛と鮭も盛り合わされる。
このマグロがまたすごい。
戸井のマグロと大間のマグロを部位別にたっぷり盛り合わせてくれるのだ。
美味い…美味いから入ってしまう…
でももうひとつ胃が欲しい。

とどめに鴨の焼き物が登場。
こちらも「丸」で仕入れた証に、肝までついてくる。
身も肝もしっとりとした焼き具合。秀逸だ。
でもさすがに胃が悲鳴を上げている。

「じゃあこいつはお持ち帰りですね」
と竹皮に包んでくれたのは、プリプリのカキが入ったカキご飯だ。
翌朝にこいつを食べたら、もう唸るくらいに旨かった。

「今度いらしたら、半分ずつの量にしましょうか? それで、品数を増やして。」
コースとはいえ、そういったカスタマイズは自由らしい。
大将の言葉にコクコクとうなづく。

旨かった。でも苦しすぎる。
「ワイルドな京料理」の洗礼は、手荒くも口福だった。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約10000~15000円

2nd. Anniversary

2007-12-11 | Weblog
私の周りで今年「2周年」を迎える人が多い。
お気に入りのバー「BAR-BOA」もそうで、割引券代わりのダイレクトメールを送ってくれたので、訪れることにした。

まずはタパス3種盛を。
小魚の南蛮漬けみたいなのに、「ジャガイモとタコのアリオリ(ガーリック)サラダ」。
これはいつもの美味しい定番なのだが、それにプラスして「タコとキュウリのマスタード漬け」を出してくれた。

このマスタード(の他にも調味料が配合されているらしいが)漬けは、少し酸味があって、漬物のようで漬物とは違う風味をしていて秀逸だ。
あまりにオツなのでもう少し欲しかったのだが、人気メニューらしく品切れで断念する。

もう少しタパスを食べたくて「スペイン風オムレツ」も注文。
温められたフワフワのオムレツに、さわやかなトマトソースがかけられて、こちらも美味い!!

この日は二人で来たので、たくさん食べられるのをいいことに、ずっと前から気になっていた「自家製カレードリア」もお願いする。
辛さ控えめなドライカレーの上にたっぷりかけられた、ホワイトソースとチーズ。
焦げ目がなんとも美味しい。
カレーはもう少し辛くても好みかもしれないが、でも美味しいに変わりはない。

もう一品、「厚切りベーコンのピッツァ」で〆にする。
「厚切りベーコン」といっても、その実はれっきとしたイタリア産プロシュート(生ハム)で、それを惜しげもなくサイコロ状に切ってトッピングしているのだ。
プチトマトも載ってチーズを散らす。
美味くないわけがないじゃないか。

ここのピッツァは薄くパリパリしていて、ピッツァというより大きなクラッカーだ。
だからワインが進む進む。
それでワインに口が飽きたらカクテルもウマい。
その上深夜2時までほぼ年中無休で開いてるんだから、しみじみ使い勝手のいいバーだ。

こういうホームグラウンドのようなバーがあるなんて、酒飲みにはたまらない幸せだ。
2周年といわず、ずっと続いて欲しい。
でもとりあえず、2周年おめでとう。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約3000~4000円

いとしの「定番」

2007-12-06 | Weblog
先週末は仕事の出張で東京にいた。
東京グルメを満喫するつもりが、仕事であまりに消耗してしまって、夜は寝るだけのような毎日だった。
だけどこちとら腐っても食いしん坊。
夜がダメならランチに賭けるもんね。

東京に来たら、なんてったって蕎麦とラーメン。
朝からホテル近くの立ち食い蕎麦で「かけそば」をかきこむ。
何てことない蕎麦なんだけど、大阪とは違うんだよなあ。

何度か書いたが、我が愛する大阪で、お世辞にも美味いと言えないのが蕎麦とラーメンだ。
うどんときたら駅の立ち食いだってけっこういいセンいっているのに、なぜこの2品はダメダメなのか。
蕎麦に関しては、なまじうどん文化が発達しているために、蕎麦にうどんと同じダシを使ってしまって、香りの高い蕎麦に合わないんだろうというのが私の分析だ。
でもラーメンはなんでなんだろう。
いまだにナゾなのである。

ともあれ、だからお昼はラーメンにした。
昼休みは一時間弱しかないから、いわゆる「行列店」には行けない。
選んだのは、「日高屋」というチェーン店だった。

もちろん大好物の醤油ラーメンを注文する。
鶏がらベースの澄んだスープ。具にはチャーシューとメンマと海苔とネギ。
うんうん。この「夜鳴きラーメン」風のシンプルなやつって、結構ないもんなんだよねえ。
でも私は「創作系」よりこういうのが好きだ。

ズズッとスープをすすると、懐かしい味がする。
これはコショウを入れたくなる。
少し多めにぶち込んで、勢い良く麺をすする。
気分は「小池さん」だ。

サイドオーダーにはやっぱりギョーザでしょう。
仕事とはいえ、いつものように人と至近距離にはならないので、「ニンニクギョーザ」をチョイスした。

おおっ、旨い!!
野菜たっぷりで、なんともジューシー。
しっかりニンニクも効いている。
仕事だからさすがにビールが飲めないのが、なんとも残念だ。

実は私の中でギョーザのナンバーワンは、「フクヤのハッスル餃子」だ。
この「ハッスル」はわが夫の実家がある群馬でしか見たことがないのだが、食べて名のごとくニンニクがふんだんに入った激ウマのものだ。
中身はほとんどが野菜だというのにコクがあり、ニンニクのバランスも完璧で、本当にこれ以上の餃子に出会ったことがない。

「日高屋」で食べたニンニクギョーザは「ハッスル」を彷彿とさせた。
スノッブと言わば言え。
ギョーザはニンニクが効いてナンボなんじゃ。

懐かしい味の醤油ラーメンに、ニンニクの効いたギョーザ。
染之助・染太郎の傘回しに、マチャアキのかくし芸、猪木の「ダー」。
「またか」と思うくらいの「定番」ってのは、抗えなく落ち着くのよやっぱり。うん。

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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約500~1000円