少し前の話になる。
ダンナと二人で夕飯を食べに、自転車にて塚本へ向かった。
目指す先は、ネットで検索した「かずん」という居酒屋だ。
居酒屋というよりカフェのようなレイアウトの店内。
けれど、すでに美味しい食べ物の匂いは漂っている。
メニューを見ると和食っぽいのから洋食屋さんのメニュー、イタリアン、フレンチとジャンルを越えたラインナップだ。
まずは「豆腐とザーサイのサラダ」をいただく。
大豆の味が濃くする豆腐に、ザーサイの酸味と歯ごたえが好対照で美味い。
何気ないひと品だが、こういうものを出してくれる店は期待できる。
さらに物色したメニューに、気になるものを見つける。
「げんげの一夜干し」だ。
「げんげ」とは「幻魚」と書く。
富山県は氷見でとれる深海魚で、身は白身、体表をコラーゲンのぬめりで覆われた珍味だ。
昔はほかの魚の漁の際の外道とみなされ、「下の下」といわれたところから来た名であるらしい。
昔、氷見に旅行した際に鍋でいただいたことがあるが、正直さほど旨いとは思えなかった。
だがどうしたことだろう。
なんだかこれは美味しい予感がする。
果たして焼きあがったそれは、絶品の珍味。
噛めば噛むほど旨みが出る。
こんな濃厚で魅惑的な味をしていたのか、この魚は。
気を良くして、ここの名物だという「ダチョウ肉のたたき」もいただく。
あっさりした赤身のダチョウ肉は、私の大好きな食材の一つであるが、保存の仕方が悪いと臭みが出たりするものだ。
だがここのは全くそんなものはなく、しっとりとした肉質が心地よいばかりだ。
先ほどから気になった「ビーフシチュー」も注文。
すごい。
肉が箸でほろりとほどけるくらい、柔らかく煮込まれている。
デミグラスも随分煮込まれたのだろう。
素材の味が完全に一体化して、素晴らしく深いあじわいだが、クドすぎたりはしない。
勢いに乗って「鮎のから揚げ」までいただく。
ニジマスほどもあろうかというほど大きな鮎は、それでいて大味などではなく、繊細な肉質と香りがカラリと揚がった皮に閉じ込められている。
トロッとしたあんかけのソースがまたニクい。
さすがにお腹がいっぱいになってきて、もうひと品くらいが限界だ。
ダンナとさんざん迷った末に、「イカ墨のパスタ」をチョイスした。
これがまた、たまらん絶品だ。
どこまでも濃厚で、旨みの洪水ともいえるイカ墨ソース。
それがまったりとからんだパスタは、もう、一生食っていたいほどだ。
具として入っているイカも加熱の頃合いが絶妙で、噛むごとに中のジュースが出てくる。
何を頼んでも旨いこの店。
リピートは必須だ。
こんな美味しいノンジャンルは、嬉しいばかりだねえ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約3000~5000円
ダンナと二人で夕飯を食べに、自転車にて塚本へ向かった。
目指す先は、ネットで検索した「かずん」という居酒屋だ。
居酒屋というよりカフェのようなレイアウトの店内。
けれど、すでに美味しい食べ物の匂いは漂っている。
メニューを見ると和食っぽいのから洋食屋さんのメニュー、イタリアン、フレンチとジャンルを越えたラインナップだ。
まずは「豆腐とザーサイのサラダ」をいただく。
大豆の味が濃くする豆腐に、ザーサイの酸味と歯ごたえが好対照で美味い。
何気ないひと品だが、こういうものを出してくれる店は期待できる。
さらに物色したメニューに、気になるものを見つける。
「げんげの一夜干し」だ。
「げんげ」とは「幻魚」と書く。
富山県は氷見でとれる深海魚で、身は白身、体表をコラーゲンのぬめりで覆われた珍味だ。
昔はほかの魚の漁の際の外道とみなされ、「下の下」といわれたところから来た名であるらしい。
昔、氷見に旅行した際に鍋でいただいたことがあるが、正直さほど旨いとは思えなかった。
だがどうしたことだろう。
なんだかこれは美味しい予感がする。
果たして焼きあがったそれは、絶品の珍味。
噛めば噛むほど旨みが出る。
こんな濃厚で魅惑的な味をしていたのか、この魚は。
気を良くして、ここの名物だという「ダチョウ肉のたたき」もいただく。
あっさりした赤身のダチョウ肉は、私の大好きな食材の一つであるが、保存の仕方が悪いと臭みが出たりするものだ。
だがここのは全くそんなものはなく、しっとりとした肉質が心地よいばかりだ。
先ほどから気になった「ビーフシチュー」も注文。
すごい。
肉が箸でほろりとほどけるくらい、柔らかく煮込まれている。
デミグラスも随分煮込まれたのだろう。
素材の味が完全に一体化して、素晴らしく深いあじわいだが、クドすぎたりはしない。
勢いに乗って「鮎のから揚げ」までいただく。
ニジマスほどもあろうかというほど大きな鮎は、それでいて大味などではなく、繊細な肉質と香りがカラリと揚がった皮に閉じ込められている。
トロッとしたあんかけのソースがまたニクい。
さすがにお腹がいっぱいになってきて、もうひと品くらいが限界だ。
ダンナとさんざん迷った末に、「イカ墨のパスタ」をチョイスした。
これがまた、たまらん絶品だ。
どこまでも濃厚で、旨みの洪水ともいえるイカ墨ソース。
それがまったりとからんだパスタは、もう、一生食っていたいほどだ。
具として入っているイカも加熱の頃合いが絶妙で、噛むごとに中のジュースが出てくる。
何を頼んでも旨いこの店。
リピートは必須だ。
こんな美味しいノンジャンルは、嬉しいばかりだねえ。
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本日のお店の予算(一人分・あくまでだいたいの目安)
約3000~5000円