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♪ 奈良マンドリンギター合奏団 スタッフ・ブログ ♪

  合奏団のスタッフが、奈良マンの素顔、音楽に関係あること無いこと、どーでもいいこと、真面目な話、いろいろ語ります。

スプコン2017 II部指揮者のつぶやき(1)

2017年04月17日 | 指揮者より

過日、奈良マンドリンギター合奏団スプリングコンサート2017が、無事滞りなく(あ、III部の前で少し滞ったかも)終了しました。

ご来場いただきました皆様には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます♪

 

II部の指揮を仰せつかった立場から、同ステージの裏話などを少々。

 

な~んとなく企画ステージ色が強いスプコンのII部ですが、今回はマンオケとピアノのコラボをお届けしました。

ピアニストは団員から募集したものの、皆さん奥ゆかしいのか誰一人として手を挙げてくれませんでしたので、結局指揮者が弾き振りすることになりました。

ま、管弦楽でも弾き振りはそんなに頻繁になされるわけではないし、ましてやマンドリン合奏でピアノの弾き振りは観たことも聴いたこともないので、図らずも斬新な企画になったのではないかと、軽く自負しておりました。

で、当日。 以前より使用ピアノが他団体に先を越された関係で、ヤマハでなくSTEINWAY&SONSだとは聞かされていたのですが、舞台設営の際、コンサートチューナー(調律師さんですね)の方を拝見して遠き日の記憶がっ・・・

「あれ?あの方、見覚えがあるような・・・でも、恰幅が・・・え? 今回スタンウェイだし、ひょっとして・・・?」

知り合いのチューナーさんだと思いつつも、どうしても自信がなかったので、舞台スタッフの方にこっそり「あの方、ひょっとして○○さんですか?」と尋ねてみたところ、「そうです、○○です!」とのこと。

うひゃあ~、らびがピアノをそこそこ真剣に習っていた頃(今から30年ほど前ですが)に、らびの先生を介してちょいちょいお会いしていた方だったんです!当時、その方にはいろいろお世話になりまして、シンフォニーホールの近くのスタンウェイの工房(ショウルーム?)にもお邪魔させていただいたり、実家のしょぼいアップライトを調律していただいたりして、今でも感謝の念が絶えない方だったんです!

当時、ピアノの発表会でその方がチューニングしたピアノを弾いたことがあるのですが、その時のピアノがイ調の純正律でチューニングされていて、らびの演目がショパンの軍隊ポロネーズと前奏曲第7番(太田胃散のCMでおなじみの曲です)という、どちらもイ長調の曲だったので、トニック(主和音)の突き抜けるような無垢感に感動した記憶がいまだに鮮明に残っていることもあって、その方との再会はホントに感無量でした!

向こうにすれば当時のらびは15歳。今のオッサン感から記憶の糸を辿るのにしばしの時間がかかったようですが、いろいろと話をしているうちにガッツリ繋がり、そこでようやく「おーおー、久しぶり~~!」なんて、少し微妙な再開の握手。

で、II部のゲネ。

あの方のチューニングに全幅の信頼を寄せているものの、タッチやレスポンスを優先的に確認しなければと、ゲネを進めていたつもりだったのですが、そこは我が愛しき奈良マン。なかなか一筋縄にはいかせてもらえず、結局オケの調整に終始させていただくことになり、ピアノは二の次になってしまいました。ま、でも、本番は好きに楽しく弾ければいいや、なんて軽い気持ちでゲネを終えたのでした。

 

(ここまで書いて、ええ時間になってしまいましたので、続きは明日か明後日かいつの日かに♡ ('▽')ノ)

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第34回定期演奏会 第III部の演目について ~三つの断章編~

2015年09月15日 | 指揮者より

続きまして齋藤秀雄作曲『三つの断章』についてです。

この曲は、I. Andante、II. Gebet -La Priere-、III. Scherzo という、それぞれ2、3分程度の短い三つの楽章から成っています。

II. とIII. にはそれぞれ2本のフルート(うち1本はピッコロ持ち替え)が入りますが、今回はマンドリンオーケストラのみで演奏します。

スコアに「1924年12月24日 ライプツィヒ」とあり、22歳の齋藤がドイツ留学中に作曲したものと思われます。
初演については、調べてはみたもののハッキリせず、齋藤自身が「オルケストラル・エトワール」というマンドリン合奏団を組織していたことから、同楽団によって行われたものと思われますが、推測の域を出ません。

で、曲の中身ですが、これがなかなか、こじんまりしつつも凝っています。

まずI. Andanteについて。
構成はA-B-Aの3部形式とみてよいかと思いますが、中間部が提示部の主題の展開で構成されており、単一主題によるソナタ形式とみることも可能だと思います。
また、その主題はC-D-E(ド-レ-ミ)というもっともシンプルなモチーフのみで作られていて、提示部はハ長調のまま(最後に少しだけ完全ではないもののト長調に転調しますが)進行し、中間部でホ短調-ハ長調-イ短調と転調を経たのち、再現部に至ります。再現部は提示部同様、ハ長調で進行し、メロディは提示部とほぼ同じなのですが、和音の変位が頻繁に行われ(今風にいうとテンションコードですね)、単調な繰り返しになることを避けています。
小節数も少なく(全部で80小節)、オーケストレーションもシンプルなのですが、それだけにディテールに細心の注意を払わないととんでもなく退屈な演奏になってしまいそうです。

当然、音を少しでも外せば、初めてこの曲を聴く方々にもバレてしまいます

あえて聴きどころを申せば、一箇所だけ出てくる1stマンドリンの高いドの音ですかね。当該個所は他のパートがメロディを奏でているので、正確にこの難しい音が出せたとしても報われることはまずありません。この部分で1stマンドリンが目立つとすればそれはきっと、音を外したときでしょう。

まさに、ハイリスクノーリターンです。

でも、きちんと弾いていただければ指揮者はちゃんと聴いていますので、それを励みに頑張ってください♪

 

次にII. Gebet。
ゲベートと読みます(たぶん)。全体の曲名がフランス語で 『LES TROIS MORCEAUX』 などと銘打たれているのに何故かドイツ語です。日本語では「祈り」でしょうかね。
曲はワルツで、A-B-B'-C-Aの形式を取っていますが、二つのAの部分はそれぞれ序奏とコーダを兼ねているふうにも聴こえます。冒頭に「Tempo di valse(ワルツのテンポで)」とあるものの、それ以上の具体的なテンポの指示がなく、また譜面からは緩急いずれのテンポで演奏してもそれなりに成立しそうなのですが、今回はタイトルが「祈り」であることから、比較的落ち着いたテンポを設定したつもりです。

まぁ、奏者の皆さんは相当に走りたがってはいますけどね

ということで、聴きどころは「祈り」を感じさせる雰囲気を醸し出せるかどうか、でしょうかね。

 

最後にIII. Scherzo。
スケルツォとはいうものの、弱起の4拍子で書かれています。A-B-Aの3部形式で、テンポ的には急-緩-急となっています。
一般的にスケルツォは3拍子の急速な、1小節単位で拍を感じるような曲調ですが、ここではスケルツォが持つ「諧謔さ」を表現したものとみるのがいいかと思います。カプリッチォといってもいい「気まぐれさ」も感じられますが、いずれにしても短い間に雰囲気がコロコロ変わる感じの曲です。

当然、聴かせどころはそのめまぐるしく移ろう曲想の変化をきちんと弾き分けることですね。

聴きどころとしては、途中何度か出てくるパウゼ(停止。 // ←こんな記号のやつ)で誰か飛び出さないかどうかです

 

(らび)

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第34回定期演奏会 第III部の演目について ~グランドシャコンヌ編~

2015年09月12日 | 指揮者より

今度の定演の第3部で演奏予定の以下の3曲について、指揮を担当させていただく者の立場から、各曲の聴きどころなどをご紹介したいと思います。

・グランドシャコンヌ (藤掛廣幸

・三つの断章 (齋藤秀雄)

・マンドリンオーケストラのためのボカリーズ第1番「暁の歌」 (熊谷賢一)

 

まず、1曲目のグランドシャコンヌですが、“グラシャコ”などという、斯界あるある的な略称で広く親しまれている楽曲です。

シャコンヌについてはネットに詳しいサイトがゴロゴロあるかと思いますので、そちらをどうぞ。
ちなみに、ジュライのポギー に言わせると、語尾に「ンヌ」をつけるとおフランス的な響きがするそうなのですが、この曲は響きが厚く、熱い情感たっぷりの暑い曲です・・・。
主題がドリア旋法で書かれているにもかかわらず、かなり「和」を感じさせるところがあります。

で、調べたところによりますと、本曲は1981年神戸大学マンドリンクラブによって初演されているそうで、さらには先日8月29日に該クラブの創立100周年記念演奏会においてもこの曲が取り上げられています。

ともあれ、演奏されることの比較的多い曲ですので、奈良マンメンバーの少なからずがこの曲を演奏したことがあるのでしょう、当時の思ひ出が強くてなかなか指揮者のタクトに従ってくれません・・・。 

実際、かなり多様な解釈があるように思いますし、それだけの解釈を受け止められるほどの楽曲だとは思いますが、今回はなんの思い入れもないらびがスコアに極力忠実に演奏したいと思っています。

演奏難度はさほど高いようには思いませんが、なぜか特定のパートがひどく苦しんでおられ、指揮者としては彼らに安息の日々がおとずれることをひたすら祈るばかりです・・・。

 

ジャンジャン ウンジャン ウジャーー
もしくは、
ジャジャージャ ウンジャジャ ウジャーー

 

もう、これが聴きどころでいいです・・・。 

 

(らび)

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スプリングコンサートに向けて

2015年01月21日 | 指揮者より

トミケン演奏会がじわじわ盛り上がりを見せておりますが、スプコンまで3カ月を切りました

 らびの担当するステージの曲も目下、鋭意編曲中でございます!

 

 次回2/1の練習時に最低3曲は持っていきたいと思っておりまして、今のところ1曲仕上げた状況です。

今回のらびのステージのコンセプトは「誰もが知ってるクラシック」!

 団員の一人でもその曲を知らないとなれば、躊躇なくばっさりボツにします!! たぶん。

 

はてさて、次回の曲は皆さんご存じでしょうか・・・

 

乞う、ご期待!!

 

(らび)

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