単行本の整理をしていてまだ読んでいないものがたくさん出てきた。ぼちぼち読んでいかなきゃって思いつつ、ふと手にとったものがこの「目下の恋人/辻仁成」だった。いつだったか。。。もう2,3年くらい前に友人からすすめられて手にしたものだった。
表紙をあけてすぐの「一瞬が永遠になるものが恋 永遠が一瞬になるものが愛」という言葉が気になった。短編集で一気に3作目まで深夜にも係わらず読みすすめてしまった
その言葉は2作目の「目下の恋人」のものだった。「目下の恋人、ネネちゃん」って人に紹介されて傷ついて不安になってる彼女、その真意を理解するまでは。。。なストーリーなんだけども。そりゃそうだよね~、「目下の」って「今のところ」とかって意味なんだしその真意を自分たちの人生を通して語ってくれた、彼氏の祖父母。
言葉の意味には共通するものがある。それは辞書に載ってあるもの。そうじゃないと会話ができないし想いを伝えることができない。だけど、その言葉で感じることはひとそれぞれなのかもしれない。生きてきた環境もそれぞれなように。
それから、ふたりをつなぐものも国が制度で決めている共通事項がある。それが生きていくうえでの守ってくれるものになるのは確かだと思う。だけど、実際にふたりをつないでるものはそれぞれなのかもしれないし、何をそうだと思うのかどんなカタチを選ぶのかもそれぞれなのかもしれない。
ただそれぞれであっても、向き合ってるふたりはちゃんと分かり合っているからこそなんじゃないかな。。。とも思うのでした。