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ルジャンドル変換と情報幾何

2017-06-08 00:00:26 | 日記
ルジャンドル変換と情報幾何

今日は水曜日。今日は家で読書。

・「具体例から学ぶ多様体」
 (藤岡敦著)(P.170/240読了)

それとは別に下記書籍の
・「よくわかる解析力学」(前野昌弘著)
付録B.5に記載されている”ルジャンドル変換”を読んだ。多分、この本に記載されている”ルジャンドル変換”の記載が一番分かりやすいだろうと思う。是非、本屋で立ち読みでもしてほしい。

ルジャンドル変換とは、”独立変数xからαF/αxに変えたい”場合のとき、このFが凸関数であれば、情報落ちすることなく、変換できるというものである。そして凸関数であれば、逆ルジャンドル変換によって、元に戻すことができる。これは解析力学もしくは熱力学にて偏導関数を解くためのテクニックであり、物理屋は詳しいが、数学屋には馴染みがない。私はここで突っかかったのである。

それでは
・「情報幾何学の新展開」(甘利俊一著)
を見てみよう。

情報幾何では凸関数の最大最小(極大極小)点を求むるのが、最大の課題であるから、その勾配を独立変数に据えたいのは自然な考え方だ。そこでルジャンドル変換が導入される。幸いなことにルジャンドル変換に導入した関数も凸関数となる。これを双対と規定している。

確率空間のエントロピーは凹関数になり、これを最小にするのが目的である。符号を変えれば凸関数になるから、最大化問題に帰着する。最大値を探るには勾配を基にずれを計りたい。それを計るのがダイバージェンスである。元の系で定義したダイバージェンスと双対で写した双対ダイバージェンスとは一致するという綺麗な性質がある。一致するといっても双対で写された空間は曲がっている。よってダイバージェンスも曲率を意識した計量になっていなければならない。ここに計量テンソルやら測地線が登場する。微分幾何である。

という訳で双対概念を規定するルジャンドル変換は情報幾何を論ずる上で、重要なポジションにあることは言うまでもない。物理屋からすれば、ルジャンドル変換は当たり前の道具のようであるが、数学屋はあまり馴染みのない手法であるがため、あまり詳細は触れられず、当たり前のように導入される。それがために、ここに紹介しておいた。

寝る。
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