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小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

第546回小麦句会結果発表(1)

2025年04月09日 13時43分26秒 | 1日句会

桜もいよいよ終わりのよう。
熊本市内の桜は寒波のおかげで長くもったようだ。
はらはら花散る歩道にはつつじが次々咲き出している。
初夏を思わせる四月中旬・・・・

結果発表

目の前の色付き鎮め雪柳    藤三彩

開花待つベンチ看板すべり台    楊子

のどけしや「老松」酌みたしお聖さん     瞳人

姉の遺した家売りに出すゆきやなぎ    宙虫
〇(餡子)そのものズバリの句で、ひるみましたが、切なさが伝わり○にしました。
◎(幹夫)何か物語があっていいですね。
◯ (アゼリア)最近兄弟姉妹の遺品を整理するという人が増えたように思います。

マンションの白きふちどり雪柳    幹夫
〇(めたもん)中七の「白きふちどり」が上五の「マンション」の想像を促し、下五「雪柳」への着地を導いています。
〇(卯平)そう言われればなるほど・・・・。

暮れ泥む町を灯して雪柳    餡子
〇(春生)雪柳の存在感が出ました。
◎(仙翁)雪柳鮮やかさがよく出ています。
◎(あき子)くれなずむの音韻と雪柳のほのかな灯りが町をしっとりと包み込んでいます。
〇(幹夫)色彩が佳く対比されている。
〇(楊子)真っ白な雪柳の様子がよく詠まれています。「暮れなずむ」と、ひらがながいいような。
◯(道人)昼間の雪柳もいいが、夕暮れ時は正にこの句のような風情あり。
〇(ちせい)小花がたくさん集まる花明かり。ちょっとしたオアシスなのかもしれません。
〇(宙虫)静かな景に白い雪柳。世界に浸った。

咲くさくら蕾のさくら散るさくら    仙翁
〇(あき子)さくらへの愛がこぼれてリフレインが頭の中で歌い出します。
〇(カンナ)桜だけで一句を構成するのは難しいと思います。よく詠まれたと思います。
◎(まきえっと)人生みたいです。

花粉まみれ黄砂吸い込む桜馬鹿    カンナ
〇(アダー女)花粉は良いけど上向いて桜に夢中になっていると嫌な物まで吸い込んでしまいますね。

暖かや待合室の鳩時計    泉
〇(幹夫)易しい語り口が佳い。
〇(楊子)穏やかな時間を感じます。鳩時計の音も暖かです。
〇(アネモネ)きっと病院の待合室だろう。「暖かや」の季語がいかにも。
〇(春生)ひんやりした待合室を和ます鳩時計でした。
◯(道人)世界中この句のような平和であってほしい。「鳩」時計以外なら多分成立しない。

霾るや柱時計の魔法陣    あき子
〇(仙翁)黄砂は嫌ですね。魔法陣が面白い。
〇(泉)「魔法陣」は珍しい言葉ですね。

赤坂の夜は魔性のライトに燃ゆ桜    アダー女
〇(藤三彩)赤坂に生きている桜木樹はそうはない。展示用の木から花びらがこぼれる図。

白木蓮遊具を赤く塗り替えて    春生
〇(あき子)すっきりとした空気感が心地よい、遊具の赤が目に鮮やか。
〇(餡子)綺麗になった遊具に、子供達もウキウキするでしょうね。昔、学校では教頭先生がペンキ塗りをしていました。  

被災地の闇の感触雪柳    めたもん
〇(仙翁)災害が多いですね。感触が面白い。
〇(カンナ)インパクトのある俳句だと思います。

ふらここの無口な時間風を待つ    まきえっと
◎(珠子)あの公園の写真で気になっていたことを過不足なく代弁していただきました。17文字の無限の力。 
〇(瞳人)ふらここの、顔が見えてくるようで
◎(楊子)通りがかりに、なんとなく乗ったふらここは自分を見つめる時間になりました。ま、いいこともあるさ。
〇(めたもん)様々なことを想像させる中七の「無口な時間」がいいと思います。 
◎(餡子)無口な時間が良いですね。下五はガラッと転換しても良かったかな。
◯(道人)無口な時間が言い得て妙。下五はやや安易かも。
◯ (アゼリア)擬人化と下五の風を待つが効いていると思います。
◎(宙虫)公園のぶらんこの静かなたたずまいがいい。実は揺れるからぶらんこだとおらためて気づかされた。

春昼の背広のままや滑台    卯平
〇(泉)勤務中でしょうか。
〇(幹夫)男の哀愁が詠まれる。
〇(まきえっと)何かあったのでしょうか?春愁ですね。きっとどこかで誰かがまっていますよ。
〇(餡子)ちょっとわかりにくい内容なのですが、私は背広のサラリーマンがなにか物憂げに公園にひとりいるという風に読んだのですが・・・。志村喬の「生きる」がふっと頭に。  
◯(道人)サラリーマンの外勤途中の無聊感に共感。
〇(宙虫)たしかに童心にかえってみたくなる瞬間がある。

うつし世をはみ出しそうな雪柳    道人
〇(めたもん)雪柳の花の色、枝の伸び方は、確かに「うつし世をはみ出しそう」です。
〇(珠子)風の雪柳からは植物を超えたものを感じることがあります。植物をはみ出したいのかもしれません。
◎(アネモネ)措辞が上手い。「雪柳」のもわっと感をいい具合に表している。
〇(春生)雪柳のボリューム感が表現されています。

喩うれば神馬の鬣雪柳    珠子
〇(卯平)神馬だから雪柳が鬣に見えたのだろう。
◯ (アゼリア) 納得の比喩です。

災害、戦止まず木蓮天仰ぐ    アゼリア

婆ちゃんのやうな顔して土雛    アネモネ
〇(瞳人)風格のある風情です
〇(幹夫)いい感じ!
〇(楊子)おもわず笑ってしまいました。素朴な土雛はそうかもしれない。
〇(あき子)あどけない顔の土雛、実は婆ちゃんなのかも。
〇(卯平)土雛と婆ちゃんでは直截的ではある。

雪柳樹木医触診して帰る    ちせい
〇(春生)まだまだ元気ですよね。心配ありませんね。
〇(アネモネ)樹木医、やってますねえ!
〇(泉)「樹木医」が良いと思います。

ふらここを待たせ給食完食す    アゼリア
〇(ちせい)予約済みなのでしょう。完食してしまった。ユーモラスですね。
〇(餡子)早く食べて早く校庭のブランコに跳びのりたい。子供は宝です。がんばれ! 
◎(卯平)詠み手の懐古に共感。あの頃はブランコ取りに行くために急いで給食をかき込み運動場のブランコの元に一直線したものだ。迷わず特選

春の風邪ボンボン時計正午打つ    珠子
〇(まきえっと)「春の風邪」と「ボンボン」が合っている感じです。
〇(藤三彩)マスクをしている人が普通。バスの中など必ずマスク!
〇(アダー女)春の風邪ってなんか鼻風邪っぽいのが多いみたいで鬱陶しいですよね。朝早く来たのに未だ順番が来ないもどかしさ!ボンボン時計のおっとりした音が眠気を増しそう! 
〇(瞳人)じっとしているのが薬です
〇(あき子)ボンボン時計が正午を打つと、春の風邪も治りそう。
〇(宙虫)ボンボン時計が春風邪の気分によく合う。

受付は十一時まで花は葉に    まきえっと
〇(泉)時間は厳守です。

百寿まで遠き道のり花三分    道人
〇(アダー女)三分咲きの桜ですか。満開はすぐですよ。百寿まではねえ!ヨタヨタ生きて行くのは長いですねえ。同感!
〇(あき子)老いてからの一年の道のりは遠い。花三分の切なさが身に沁みる。
◎(春生)今からです。遠き道のりの第一歩、しっかり頑張ります。花もこれから盛りです。
◎(瞳人)満開まで、さ、元気に行こうよ
〇(アネモネ)高齢者の共通の感慨です。
〇(藤三彩)鎌倉の友人の店にゆき花を観てカレーを食る。彼の母上が百歳、家の母は九十七歳。友達の訪れが絶えない。
〇(めたもん)老いたなどとは言っていられません。まだまだですね。俳諧味のある句。

軽い財布に買い物少し花の冷え    カンナ
〇(幹夫)取り合わせに共感。
〇(ちせい)軽さにも冷えを感じたのかもしれませんが、軽いユーモアが感じられます。

(2)につづく


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