耳慣れない学会と、お思いの方が多いと思います。それでも24年続いている学会です。私は6年前に入会しました。
2012.3.18-19 第24回ランニング学会大会が東京の立正大学大崎キャンパスで開催されました。私も全日程に参加しました。昨年は徳島で開催される予定でしたが、震災のため中止となりました。
今回の本大会のテーマは「ランニングの再興」で「震災においてランニングを考える」と「日本マラソン再興」そして、「マラソン2時間を考える」といったいずれも興味深いテーマでした。基調講演では大会会長の山地啓司先生から「科学的根拠に基づくランニングのトレーニング法」の講演があり、我が国の伸びの速さは世界ほどでなく、①高所トレーニング、②筋パワー向上のトレーニング、③弾性エネルギーのトレーニングなどの見直しが必要とのことでした。
ランニングスピードは最大酸素摂取量とそれから生まれたエネルギーが効率よく推進力に利用されるかの経済性(RE)によって決まります。RE(ランニングエコノミー)は解剖的要素、生理的要素、バイオメカニクス的要素、生化学的要素、環境要素等により影響を受けます。そして、ランニングに必要な深層の筋肉を鍛える必要があります。筋の収縮スピードと筋力の関係から筋のパワートレーニングでは最大筋力の30-40%の負荷が理想的です。弾性エネルギーはバネのようなはたらきで、ランニングにも認められ、30-40%の省エネになります。これをいかにうまく使うか大切です。この能力は幼少児期にアップダウンのある不整地で跳んだり、走ったりする遊びの中で自然に養われるもので、無い場合は、別メニューで強化しなければならないとのことでした。
筑波大学の吉岡先生の「クロストレーニング」の講演では練習量が増えればパフォーマンスが向上するが、障害を起こす確率が高くなります。特に日本人は練習量が多い。エアロバイクをうまく用いてトレーニングすることで、練習の走行距離を落とすこと出来、障害の予防になるとのことでした。
どんなスポーツもそうですがやりすぎによる故障は避けたいですね。
私の場合は週1~2回、1回30分程度、トレッドミル(室内にあるランニングマシーン:床面がローラーで動く機械)でジョギングしているだけなので、故障はしないと思いますが、バイクの練習も交互にしてみようと思いました。
他にもいろいろ情報を収集しました。ジョギングやマラソンに興味のある方は、時々このブログor 副院長の学会報告等http://nagase-keiseikai.com/newpage7.htmlをご覧下さい。