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Life Together...

命のこと、自然のこと、地球のこと、共生について。。。

UTAUツアー2010。

2010-12-14 00:51:02 | 本・映画・音楽・その他
12/10 国際フォーラムに坂本龍一さん、大貫妙子さんのコンサートに行きました。
秋に北米ツアーをUSTREEMで拝聴してから、どれだけこの日を待ち望んでいたことか。。。

美しい音楽があれば、もう何も要らないと、本当に本当に思いました。
坂本龍一さんのピアノの音色は、何か優しいものを含んだこもる音でした。
優しい音なのに、どこか切なく悲しげに聴こえるのはどうしてかなとも思います。
坂本さんが背負っているもののせいなのか、それとも聴き手側の心の状態なのか。
どんなに大きな音を出してもただの大きな音に聴こえないこともある。
いつか、坂本さんの手を見てみたいと思いました。

本当に世界中の人に、このコンサートの音を聴いてほしいと思います。
きっと一瞬でも心に平和と感動と感謝と後悔と幸せが溢れて、押さえきれなくなって
涙になって流れると思います。
涙になって流れれば、きっとこの世の中の悲しいことも一緒に流れて行ってしまうような、
そういう涙なんじゃないかなと。。

CDを購入したので、コピーしようと心に決めました。
このこもる音色も穏やかに流れるメロディも、しっかり耳で聴いて手に伝えて。

坂本龍一さんと同じ時代に生きて、良かった。
ありがとうございます。。

『心をゆさぶる平和へのメッセージ』 本の紹介

2010-09-28 17:25:49 | 本・映画・音楽・その他
『心をゆさぶる平和へのメッセージ』
 ~なぜ、村上春樹はエルサレム賞を受賞したのか?~
大胡田若菜・早川誓子 編集、翻訳協力
ゴマブックス株式会社

ジュンク堂に行ってたまたま手にした本です。
アマゾンなどのwebshopでは掲載されていません。。
なんでだろう。。

100ページもない本です。
1日も掛からないで読めてしまいます。

でも伝えようとする内容は深いです。

私が一番感動したのは、表現です。
小説家なので、当然といえば当然なのでしょうが。。

イスラエルがガザ地区を激しく攻撃し、多くの死者を出した直後に、
イスラエルに赴き、授賞式に出席したわけですが、
村上春樹は、"スピーチの内容"でも、"スピーチの表現"でも、
「平和」について発信しました。

卵と壁』です。

表現に少しでも相手を傷つけるような直接的なものがあったら、
スピーチの内容が世界中を駆け回ることもなかったでしょう。
(こちらの本によると、2009年4月現在ネット上に和訳されたスピーチが、
 72,400件、ヒットしたそうです。)

私は、このスピーチを見たとき、「平和を訴える」「対話をする」「共生する」、
あるべき姿を見たように思います。

まったく静かに、けれど痛烈に、思いやりをもって訴えています。
きっとイスラエルの人のうち、このスピーチを聞いて「あっぱれ」と思った方もいるでしょう。
ガザ地区の人も同じだと思います。

このような態度で平和や主張を訴えることができたら、
そしてそれを理解することができたら、世の中の平和は必ず実現すると思います。

この本では、他に13歳と12歳の女の子たちのスピーチも紹介されています。
これを読むと、真剣に地球のことを考えている子供が、私達にとって一番の教師だと思います。
大人たちの作った複雑なシステムなど、子供には関係ないのです。
とても素直にシンプルに、思いやりの心で、世の中に平和を訴えています。

また、イスラエルの現在の紛争にいたる歴史についても、
とても端的に紹介されています。

遠くの国で起きている出来事として私たちが考えているとしたら、
上記の13歳、12歳の女の子たちのスピーチを、是非、できれば必ず(!)読んでいただきたいと
思います。




『クロッシング』 映画の紹介

2010-09-27 23:44:41 | 本・映画・音楽・その他
9/25、韓国映画『クロッシング』を見に行きました。

クロッシング

2007年の映画で、ドキュメンタリーではないのですが、
多くの取材を重ねて、撮りおろした映画です。

今後順次公開される予定なので、ストーリーを細かく描かないようにしますが、
非常に心の痛い映画です。
痛さの理由は、私としては二つあって、単純にストーリーの展開。
もう一つは日本人として。。

脱北のつらさ、厳しさ、悲しさは時々テレビなどでドキュメンタリーされていますが、
単にどこかの一国を責めることはできないと考えています。
問題がすごくこんがらがっていて、簡単に解決できないことは充分承知していますが、
それでも、この映画を観て、単に、「かわいそう」では済まされないものを
私たち日本人も背負っていると思います。

上映の後、在日の方(金順子/キムスンジャさん)たちが、朝鮮の伝統舞踏を
披露されました。
衣装もステキでしたし、踊りも凛としていて、踊り手の金さんからも
何かすごいエネルギーが発せられている印象を受けました。

さらに、出演された15歳の女優さん、チュ・ダヨンも交えてトークショーもあり、
充実した上映会でした。
チュ・ダヨンちゃん、すごくかわいかったです!!










また、この映画、日本公開が2年ほど遅れたとのこと。
本当の理由は何なんでしょうね。。

【朴炳陽】映画「クロッシング」は何故公開が遅れたのか?[桜H22/4 /26]


『野良ネコと人間と』 本の紹介

2010-09-26 20:39:26 | 本・映画・音楽・その他


『野良ネコと人間と』
大島つかさ
文芸社

野良ネコとの付き合い方、
野良ネコ(ネコ)の特徴、
野良ネコとの共生、
野良ネコの運命、
野良ネコって何?

今の社会を生き抜く野良ネコの姿が、たくさんの写真付きで紹介されています。
もちろん、殺処分のことや、海外の野良ネコ事情についても触れています。

もしネコが嫌いだったとしても、この本の後半部をご覧になれば、
人間にもネコにも優しい社会が作り出せることが書かれています。

ムリに好きならなくてもいい。
だけど命を大切にすることは、好き嫌いの問題ではないですからね!!


↓実家に来るノラさんたち。






『歩いて見た太平洋戦争の島々』 本の紹介

2010-09-25 22:01:53 | 本・映画・音楽・その他
今日は練馬の文化センタで映画「クロッシング」の上映がありました。
私の住まいから練馬は、すごーく遠くて、こりゃ行くの、大変、、、(汗
と思っていたのですが、よくよく調べたら、乗り換え1回♪
意外にもラクラクな気分で行けました。

で、1時間ほど乗っている電車の中、

『歩いて見た太平洋戦争の島々』
安島太佳由 著
吉田裕 監修
岩波ジュニア新書



を読んでいました。

著者の安島さんが、南方の戦地を歩いて取材するきっかけとなった硫黄島について、
本の冒頭にありましたので、その中から私が心に残った箇所を紹介したいと思います。

硫黄島は、クリント・イーストウッドの「硫黄島からの手紙」「父親たちの星条旗」で
一躍有名になった島ですが、
そもそも太平洋戦争において、硫黄島は、日本で一番最初に領土戦が行われた、
歴史的に見ても大変重要な場所です。

もともと島民約1,000人のところに、20,000人を超える日本兵が送り込まれ、
地上戦となるという、想像しただけで、どんな惨劇が繰り広げられたことか。。。
(硫黄島は、面積22平方km、周囲は22km)

米軍の領土占有目的は、マリアナ諸島(サイパンやグァムなど)と、
日本本土(東京)とのほぼ中間点にあったことです。
故障した戦闘機を修理するなど、距離として都合のよいところに硫黄島はあったのでした。

また逆に、日本軍としては、硫黄島を米軍に占領されれば、米軍が本土へ攻撃しやすくなり、さらに初の領土戦ということで本土の戦意を喪失させないためにも、
硫黄島の米軍占領からは死守すべきところでした。

結局、日・米軍ともに多数の死傷者を出し(日本軍約20,000人・米軍約26,500人)、
硫黄島は米軍の手に落ちることになるわけですが、
この小さな島で、これだけ多くの死傷者を出した領土戦の惨劇が、
クリント・イーストウッドの二つの映画によって初めて知った日本人がいるくらい、
歴史の影に隠れています。

戦後、領土復帰を果たした硫黄島ですが、現在は、自衛隊基地、
また米軍の夜間離着陸訓練が行われる軍事基地となり、
元々の島民すらも、許可なく島に立ち入ることはできません。
さらに、島にはまだ多くの戦士した兵士の骨が起されていないというのが現状です。

安島さんは、
「硫黄島は日本の領土です。海外に眠る遺骨と違い、
 遺骨収集をするかどうかは自国の問題なのです。」
「あの戦争の後始末をおざなりにしていることが問題なのです」と
強く訴えています。

硫黄島で息子や夫を亡くした遺族の方、また負傷して本土に戻った元兵士の方を思うと、
今の硫黄島の姿はどのように写るのでしょうか。。
もし自分だったら。。。

なぜ国民を守るはずの(今ではそれも崩れていますが。。)自衛隊の基地の下に、
戦争で無残に亡くなった人々の遺骨がそのまま放置されているのか。。

この本は硫黄島を皮切りに、南太平洋の激戦の島々を、安島さんが実際に歩き、
取材をしたものをまとめてあります。
青々とした緑の草木の中に、さび付いた戦闘機が苔をつけて置き去りされている。
当然その周辺には、まだ戻ってこない兵士の遺骨もたくさんあるでしょう。。
カラーの写真もあります。

私たちが置き去りにしている現実は、知らなかったでは決して済まされないと思います。
このまま知らずに世代が交代していき、またあの軍国主義に国が向かっていったら・・。
恐ろしいことです。

そうなる前に(?)戦争を知らない多くの世代は、このような本等を通して、
自分のこととして受け止める必要があると思います。

税抜940円です。。
どうぞ。。。。

ちなみに。。。
硫黄島の総合情報サイト です。