先日、ノラのクロちゃんの去勢手術についてエントリーしました。
今回は、同じくノラのキンちゃんの去勢手術です。
キンちゃんは、うち(実家)に来るノラさんの中でも、人一倍警戒心が強い子です。
でも、体の模様はきれいだし、顔も大人のネコのわりには、まんまるな目でかわいらしいネコさんです。

↑キンちゃん
警戒心が強いので、今回は動物病院から捕獲用のかごを借りてきました。

実物を見るのは初めてだったのですが、案外細長い感じでした。
写真では見えにくいのですが、かごの奥のほうに餌をぶら下げるための棒がついていて、そこにネコが触ると、
後ろのふたが、ガシャンと閉まる仕組みになっています。
クロちゃんの手術の際に、病院にかごを借りたいと申し出していたのですが、かごは全部貸し出し中ということで、そのときは借りられませんでした。
ここの病院は、ノラネコの不妊去勢手術を、飼いネコよりも安い値段でやってくれる病院です。
ですので、こういったかごの貸し出しもかなり頻繁なのだろうと思います。
1週間ほどで病院から連絡があり、かごを借りてきました。
かごはもうどれだけのネコさんがここに掛かったかというくらい、金具のつぎはぎがたくさんありました。
ネコの毛もついていたりして、年季の入ったかごでした。
借りてきた翌日の朝から、キンちゃんがいつも来る庭や、ちょっと奥のところに、時々場所を変えながら置いてみました。
餌は、ベーコン。
ベーコンを棒の先に付けて、さらに、かごの奥のほうに、いつもあげているカリカリの餌や缶詰の餌も置いてみました。
一番気をつけなければいけないのが、ほかのネコが入ってしまうことです。
特に少し前に手術をしたばかりのクロちゃんは、好奇心旺盛なので、放っておいたら、かごに入ること、間違いなしです!
ほかにも、食いしん坊のねずちゃんも危険でした。
なんとかほかのネコが入らないように気をつけながら…


こんな感じで近づいてくるのですが、、、
初日はダメでした。
外側からくんくん匂いをかいだりするのですが、かごの中には入ろうとしませんでした。
キンちゃんやほかのノラネコが来るのは、たいてい午前中か、夕方以降です。
病院自体、夜の7時までですので、6時を過ぎた時点で今日の計画は断念しました。
キンちゃんは、そういうわけで、その日一日、ほとんど何も食べれていない状態だったので、夜は少し多めにご飯をあげました。
明日はかごに入ろうね と言いながら…
翌日も朝からかごを置いておきました。
この日は、生のお刺身で挑戦です。
ツイッターで、捕獲作戦に成功した方から、鰹節をパラパラふりかけると、匂いが強くなるから捕獲しやすいかも と教えていただき、鰹節をふりかけてしばらくすると…

ものすごい音がして、キンちゃんが捕まりました。
鰹節の匂いには我慢できなかったようですね。
かごの中では、かごもキンちゃんも壊れてしまうのではないかと思うほど、キンちゃんは暴れました。
キンちゃんの鳴き声なんて、一度も聞いたことがなかったのですが、このときはなんだかわからない声をあげていました。
その暴れように、私もちょっとガクガクしてしまいました。心の準備はしていたのですけれど。。。
とにかく急いで新聞紙を上からかぶせて、暗くしました。新聞紙や布などで暗くすると落ち着くそうです。

新聞紙の脇からそっと覗くと、おびえた顔、泣きそうな顔のキンちゃんがこっちを見ていました。
やっぱりこれは辛いですね。。。
なんとなく上を見たら、物置の上で、やはりノラネコのおいちゃんが、この一部始終を見ていたようです。
まったく他人事の顔して、みていました。。。
キンちゃんからしたら、どんなに恨めしかったことか…

それから急いで車を走らせて病院に行きました。
日曜日だったので、非常に込んでいました。
看護婦さんが来て、布をちょっとはずすと、やっぱり泣き出しそうな顔のキンちゃんが私たちを見ていました。

看護婦さんには、キンちゃんはたまに左目から涙をたらしていることがあるから、それも一緒に見てほしいとお願いして、ひとまず病院をあとにしました。
夕方5時近く、無事に手術が終わり、病院に迎えに行きました。
左目の涙は、子猫のころに風邪をひいたことが、大人になった今でも、風邪などをひくと、目が涙目になるということでした。
「飼い猫であれば、目薬や抗生物質などで治療ができるそうなのですが、ノラネコの場合は、継続的に治療ができないので、これ以上の改善は望めないかもしれませんね」ということでした。
それでも、今回の手術と一緒に、目のための抗生物質で治療してもらいました。
キンちゃんはというと、麻酔から完全に覚めるにはまだまだな様子で、「今夜一晩はこのままキャリーケースでそっとしておいて、明日の朝、ご飯をあげてください」とのことでした。
キャリーケースはずっしりと重かったです。
クロちゃんのときは、キャリーケースより一回り大きい段ボールを用意して、夜中に目が覚めたら、キャリーケースから出て、段ボールの中で動けるようにしてあげたのですが、
キンちゃんの場合は、まったく手の出せない警戒心の強いネコですので、狭いキャリーケースはかわいそうでしたが、そのまま一晩そこで過ごしてもらいました。
夜中、何度か目を覚まし、「ぷぅはぁ」とか「ごにょごにょ」とか、ネコの鳴き声じゃないような鳴き声を何度かあげていました。
きっと、「なんでこんな狭っ苦しいところにいるんだよぉ」とか「おしっこびしょびしょで気持ち悪い」とか「これから先、おいらはどんなになっちまうんだ」とか、そんな感じだったのだろうと思います。
そんなときは、これ以上優しい声が出せないくらい優しい声で私は、「大丈夫だよ、キンちゃん」とキャリーケースの外から声をかけていました。
伝わったかどうかはわかりませんが、静かになりました。(人間の声でおびえて静かになったのかもしれませんが。。)

キンちゃんにとっての長い長い夜が明けました。
キャリーケースごと外に持ち出し、ふたを開ける前に中を覗くと、パッチリ目を開けたキンちゃんが、キャリーケースの奥のほうに小さくぴったりと張り付いていました。
怖かったでしょうね。。。
そしてキャリーケースのふたを開けるや否や、脱兎のごとく走り去りました。
クロちゃんのときは、歩きながら2度ほど振り返り、恨めしそうな顔をこちらに向けて、姿を消しましたが、キンちゃんはそんな余裕すらなく、恐ろしい速さで走り去りました。
去勢手術。
私にとっては2度目だったので、少しは慣れたのですが、捕獲かごがガシャンと大きな音をたてて閉まる音、その中で気がふれたように大暴れするネコ、夜中の鳴き声、逃げ去る後ろ姿。。。
やっぱり心が痛みます。
少しは慣れたと書きましたが、これは、決して慣れてはいけないのではないかと思います。
不妊去勢手術が不幸なネコを減らすことは十分わかっているのですが、やはりすべては人間のエゴから始まったこと。
この活動は、ネコに謝りながら行うべきことなのではないかなと思っています。
決してこの活動は、ネコにとって優しい愛護の活動とはどうしても思えないのです。
当のキンちゃんは、勢い良く逃げ去ったあと、夕方にはいつものように顔を出しました。
手術から今日で3日。
手術前とどう変わったか…
以前より一層、ビクビクしているようです。人間に対しても、ほかのネコに対しても。。。
やはり心が痛みます。
最後まで読んでくださった方。
このことについて、どう思われるか、もしお考えがあれば、コメントいただけるとうれしいです。
今回は、同じくノラのキンちゃんの去勢手術です。
キンちゃんは、うち(実家)に来るノラさんの中でも、人一倍警戒心が強い子です。
でも、体の模様はきれいだし、顔も大人のネコのわりには、まんまるな目でかわいらしいネコさんです。

↑キンちゃん
警戒心が強いので、今回は動物病院から捕獲用のかごを借りてきました。

実物を見るのは初めてだったのですが、案外細長い感じでした。
写真では見えにくいのですが、かごの奥のほうに餌をぶら下げるための棒がついていて、そこにネコが触ると、
後ろのふたが、ガシャンと閉まる仕組みになっています。
クロちゃんの手術の際に、病院にかごを借りたいと申し出していたのですが、かごは全部貸し出し中ということで、そのときは借りられませんでした。
ここの病院は、ノラネコの不妊去勢手術を、飼いネコよりも安い値段でやってくれる病院です。
ですので、こういったかごの貸し出しもかなり頻繁なのだろうと思います。
1週間ほどで病院から連絡があり、かごを借りてきました。
かごはもうどれだけのネコさんがここに掛かったかというくらい、金具のつぎはぎがたくさんありました。
ネコの毛もついていたりして、年季の入ったかごでした。
借りてきた翌日の朝から、キンちゃんがいつも来る庭や、ちょっと奥のところに、時々場所を変えながら置いてみました。
餌は、ベーコン。
ベーコンを棒の先に付けて、さらに、かごの奥のほうに、いつもあげているカリカリの餌や缶詰の餌も置いてみました。
一番気をつけなければいけないのが、ほかのネコが入ってしまうことです。
特に少し前に手術をしたばかりのクロちゃんは、好奇心旺盛なので、放っておいたら、かごに入ること、間違いなしです!
ほかにも、食いしん坊のねずちゃんも危険でした。
なんとかほかのネコが入らないように気をつけながら…


こんな感じで近づいてくるのですが、、、
初日はダメでした。
外側からくんくん匂いをかいだりするのですが、かごの中には入ろうとしませんでした。
キンちゃんやほかのノラネコが来るのは、たいてい午前中か、夕方以降です。
病院自体、夜の7時までですので、6時を過ぎた時点で今日の計画は断念しました。
キンちゃんは、そういうわけで、その日一日、ほとんど何も食べれていない状態だったので、夜は少し多めにご飯をあげました。
明日はかごに入ろうね と言いながら…
翌日も朝からかごを置いておきました。
この日は、生のお刺身で挑戦です。
ツイッターで、捕獲作戦に成功した方から、鰹節をパラパラふりかけると、匂いが強くなるから捕獲しやすいかも と教えていただき、鰹節をふりかけてしばらくすると…

ものすごい音がして、キンちゃんが捕まりました。
鰹節の匂いには我慢できなかったようですね。
かごの中では、かごもキンちゃんも壊れてしまうのではないかと思うほど、キンちゃんは暴れました。
キンちゃんの鳴き声なんて、一度も聞いたことがなかったのですが、このときはなんだかわからない声をあげていました。
その暴れように、私もちょっとガクガクしてしまいました。心の準備はしていたのですけれど。。。
とにかく急いで新聞紙を上からかぶせて、暗くしました。新聞紙や布などで暗くすると落ち着くそうです。

新聞紙の脇からそっと覗くと、おびえた顔、泣きそうな顔のキンちゃんがこっちを見ていました。
やっぱりこれは辛いですね。。。
なんとなく上を見たら、物置の上で、やはりノラネコのおいちゃんが、この一部始終を見ていたようです。
まったく他人事の顔して、みていました。。。
キンちゃんからしたら、どんなに恨めしかったことか…

それから急いで車を走らせて病院に行きました。
日曜日だったので、非常に込んでいました。
看護婦さんが来て、布をちょっとはずすと、やっぱり泣き出しそうな顔のキンちゃんが私たちを見ていました。

看護婦さんには、キンちゃんはたまに左目から涙をたらしていることがあるから、それも一緒に見てほしいとお願いして、ひとまず病院をあとにしました。
夕方5時近く、無事に手術が終わり、病院に迎えに行きました。
左目の涙は、子猫のころに風邪をひいたことが、大人になった今でも、風邪などをひくと、目が涙目になるということでした。
「飼い猫であれば、目薬や抗生物質などで治療ができるそうなのですが、ノラネコの場合は、継続的に治療ができないので、これ以上の改善は望めないかもしれませんね」ということでした。
それでも、今回の手術と一緒に、目のための抗生物質で治療してもらいました。
キンちゃんはというと、麻酔から完全に覚めるにはまだまだな様子で、「今夜一晩はこのままキャリーケースでそっとしておいて、明日の朝、ご飯をあげてください」とのことでした。
キャリーケースはずっしりと重かったです。
クロちゃんのときは、キャリーケースより一回り大きい段ボールを用意して、夜中に目が覚めたら、キャリーケースから出て、段ボールの中で動けるようにしてあげたのですが、
キンちゃんの場合は、まったく手の出せない警戒心の強いネコですので、狭いキャリーケースはかわいそうでしたが、そのまま一晩そこで過ごしてもらいました。
夜中、何度か目を覚まし、「ぷぅはぁ」とか「ごにょごにょ」とか、ネコの鳴き声じゃないような鳴き声を何度かあげていました。
きっと、「なんでこんな狭っ苦しいところにいるんだよぉ」とか「おしっこびしょびしょで気持ち悪い」とか「これから先、おいらはどんなになっちまうんだ」とか、そんな感じだったのだろうと思います。
そんなときは、これ以上優しい声が出せないくらい優しい声で私は、「大丈夫だよ、キンちゃん」とキャリーケースの外から声をかけていました。
伝わったかどうかはわかりませんが、静かになりました。(人間の声でおびえて静かになったのかもしれませんが。。)

キンちゃんにとっての長い長い夜が明けました。
キャリーケースごと外に持ち出し、ふたを開ける前に中を覗くと、パッチリ目を開けたキンちゃんが、キャリーケースの奥のほうに小さくぴったりと張り付いていました。
怖かったでしょうね。。。
そしてキャリーケースのふたを開けるや否や、脱兎のごとく走り去りました。
クロちゃんのときは、歩きながら2度ほど振り返り、恨めしそうな顔をこちらに向けて、姿を消しましたが、キンちゃんはそんな余裕すらなく、恐ろしい速さで走り去りました。
去勢手術。
私にとっては2度目だったので、少しは慣れたのですが、捕獲かごがガシャンと大きな音をたてて閉まる音、その中で気がふれたように大暴れするネコ、夜中の鳴き声、逃げ去る後ろ姿。。。
やっぱり心が痛みます。
少しは慣れたと書きましたが、これは、決して慣れてはいけないのではないかと思います。
不妊去勢手術が不幸なネコを減らすことは十分わかっているのですが、やはりすべては人間のエゴから始まったこと。
この活動は、ネコに謝りながら行うべきことなのではないかなと思っています。
決してこの活動は、ネコにとって優しい愛護の活動とはどうしても思えないのです。
当のキンちゃんは、勢い良く逃げ去ったあと、夕方にはいつものように顔を出しました。
手術から今日で3日。
手術前とどう変わったか…
以前より一層、ビクビクしているようです。人間に対しても、ほかのネコに対しても。。。
やはり心が痛みます。
最後まで読んでくださった方。
このことについて、どう思われるか、もしお考えがあれば、コメントいただけるとうれしいです。