先輩がうつ病になったことで、本当に辛い思いでいた。
だから、私もこれまでのような仕事一辺倒の生活はやめよう!
もっと綺麗になってプライベートも充実させよう!
そう一念発起して、新車1台買える位の大金を投じてエステに通い始めた。
効果はばっちりで、今までの人生で男性に見向きもされなかった私が、
街中で男性に声をかけられたりするようになった。
これは、人生ばら色の兆候か???と淡い期待を寄せていたところに、
またしても重要案件とされるPJを負かされる事になった。
聞けば、既にスケジュールが逼迫しているが何とかして欲しいといった内容だった。
なんとなく、内容を聞く限りでは、客観的に見ても私のスキルが必要そうだということはわかったし、
新人時代に大変お世話になった上司からの依頼だったので、引き受けることにした。
前回のPJで、納期に間に合わないという最悪の結果を出しただけに、
今回は、スケジュールが短いが、とにかく間に合わせる事だけに集中して作ることにした。
おかげて一応納期に間に合ったものの、短期間で無理やり作ったので、品質はイマイチで
お客様あまり評判はよくなかった。
おかげで、その後1年以上、再度お客様の信頼を取り返すためにも、
がむしゃらに品質を上げていく作業をしていかなければならなくなった。
そして、1年が過ぎた頃、とんでもない依頼が飛び込んでくる事になる。
またしてもお客様の要望で無理なスケジュールでの依頼を受けてしまったのだ。
納期に間に合わないという悪夢の再来かと思われたが、
もともと泥臭い仕事の仕方しかできない私は、結局残業残業のオンパレード。
まともに家に帰れない日々が数ヶ月続いた。
おかげで、一世一代のお金をはたいて手に入れたスリムな体系も
不規則な生活で1ヶ月もしないうちに元に戻ってしまった。
これは、私にとってとても言葉で言い表せないほどショックな出来事だった。
まぁ、デブに戻ったおかげで、なんとかお客様の要望にはこたえることが出来たが、
その頃には、もう「何もする気が起きない」「死にたい」といったことが頭をよぎるようになっていた。
気晴らしに旅行にいったものの、あまり楽しめず、気分の落ち込みや早朝覚醒が酷くなるばかりで、
これはもう駄目だと感じ、再び心療内科の門を叩いた。