歌う狸ブログ

街角狸マニアがあらゆるマニアについて歌う「マニアソングス」誕生秘話

新マニアソング『天狗のひとり酒』誕生しました

2020-07-08 18:36:19 | マニアソングス Vol.2
久しぶりのマニアソングス新曲のお知らせです!前曲『キミはビカクシダ』を作ったのがゴールデンウィークだったので丸々2ヶ月ぶりとなりました。(5月8日の記事「スキあらばコラボ」をご参照ください。そもそもマニアソングスってなんだっけという方は6月8日の「マニアソングス解説編の予告編」をご覧ください。)

待望の新マニアソングは天狗マニアのてんぐアートさんに捧げる『天狗のひとり酒』です。てんぐアートさんとは前回のマニアフェスタ(マニアフェスタVol.4)でお隣のブースだったのがご縁でした。一日中BGMで流していたマニアソングスに文句を言うどころか興味を持ってくれた上に、そのうち天狗の歌を作ってくださいと大変ありがたいオファーをくださった素晴らしい人です!折角オファーをいただいていたのに半年ぐらい先延ばしにしてしまってすいませんでした。天狗というとなんだか不気味で怖いイメージがありますが、てんぐアートさんの作る天狗はなんとも丸っこくて可愛らしいキャラになっています。(てんぐアートさんの通販サイトはこちら)ソフビとかぬいぐるみみたいな立体アイテムを沢山販売されているのが興味深くて、マニアフェスタの期間中ずっと作り方を教わっていました。そんなてんぐアートさんのリクエストは、ほんわかした優しい曲ということでしたので、こんな感じの曲にしてみました。(下記埋め込みの三角ボタンを押すと曲が再生されます。)


最初にイメージしていたのはみんなのうたの『北風小僧の寒太郎』みたいな感じでしたが、「てんぐ、てんぐ、てんぐ〜」というふにゃふにゃしたサビが思い浮かんだのでサビ以外のコード進行は極力シンプルにして、いつかやってみたいと思っていたアカペラ一人多重録音にチャレンジしてみました。

歌詞の着想は森見登美彦さんの代表作「有頂天家族」からです。(これも以前記事で書いてました。「猫と狸のシリーズ」)正直なところ私の天狗のイメージはほとんどこの作品に支配されています。京都では人間と狸と天狗が絶妙なバランスを保っていて、もちろん天狗が一番神通力があるのですが、天狗の世界にも世代交代とか色々事情があって、狸が人間に化けて間をとりもったりしているらしいです。そんなイメージが定着していたのでこの曲でも人間と狸と天狗を登場させてみました。なんとなく天狗は人間には直接手出しをしない、というか人間に関わらなくても天狗には関係ないのでわざわざ里に降りてきたりしないのですが、不老不死もしくは桁外れの長寿なので人間が今の世の中をどんなふうに生きていくのかは最後まで見届けてくれそうな気がします。そんな遠いようで近い存在の天狗からの応援歌という感じの歌詞になりました。

歌詞は割とすんなり決まってコーラスに取り掛かります。アカペラの一人多重録音は山下達郎さんのOn The Street Cornerシリーズが大好きで聴いていましたが、昔から繰り返し聴いていた1曲はBilly JoelのThe Longest Timeでした。これをビリージョエル一人で歌っているというのはにわかに信じられませんが、1音も置きにいくことなくこのテンションで多重録音出来るのは本当に天才としか言いようがありません。バンドメンバーが完璧に再現しているライブ版も素晴らしいですが、MVのなんとも言えない80年代感も病みつきになります。


途中に出てくる「ポンポンポンポンうーわーうーわー」のところを真似してみたのですが、一人で一個ずつ音を重ねていくとタイミングがズレてきてめちゃくちゃ難しかったです。自宅録音の場合、楽器なら時間が許す限り弾き直して納得いくまでやればいいのですが、歌となると喉の調子がありますので無限に録り直すわけにもいきません。(今日録った声より昨日録った声の方が良かったということが往々にしてあるのです。)今のところ音を置きに行ってしまっている気もするので、もうちょっと歌い込んでドゥーワップっぽくなるようにこっそり差し替えたいと思います。

ドゥーワップといえばThe Tokensの『ライオンは寝ている』はもはや遺伝子レベルで刷り込まれてしまっているので、気がついたら「ウィンマウェッパ、ウィンマウェッパ」っていうコーラスに変わっているかもしれません。


というわけで、ようやく誕生した『天狗のひとり酒』ですが、まだまだ生まれたての子天狗(というのがいるのか分かりませんが)のようなものです。まだまだ遊び代がある曲だと思っておりますので、立派な天狗になれるよう成長にご期待ください。

昨年作ったマニアソングスCDはマルシェルでも絶賛発売中ですが、CD発売以降に作った曲(マニアソングスVol.2候補曲)もだんだんたまってきました。これもいずれCDにしてみたいと思っていますが、プレイリストにまとめて視聴できるようになっていますのでもしよかったら聴いていってください。



天狗のひとり酒
作詞作曲:むらたぬき

口笛を吹いて人里に降りてみたくなる
天狗にもそんな日もあるのさ
鼻歌まじりつむじ風でも起こしたら
化け狸と相撲でもとってみようかな

街の景色もずいぶん変わったけど
性懲りもない人間どもは相変わらずさ

天狗 天狗 天狗
鞍馬の山から目を凝らして
天狗 天狗 天狗
お前たちのことを見ているぞ


祇園の空に街の明かりがうつる頃
天狗にも酒が恋しくなるのさ
独り言がわりに雷でも落としたら
狸たちも驚いて振り向くかな

街の景色もずいぶん変わったけど
性懲りもない人間どもは相変わらずさ

天狗 天狗 天狗
鞍馬の山から目を凝らして
天狗 天狗 天狗
お前たちのことを見ているぞ
お前たちの行く末を見ているぞ


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