goo blog サービス終了のお知らせ 

mtchiba world

投資、読書、車、旅行、いろいろなことに興味を持つmtchibaが、脈絡なく語ります。

ネット犯罪から子どもを守るby唯野 司

2006-08-19 15:26:23 | 
この本で著者が強く主張しているのは、学校のパソ
コン教育はどうしようもない、ということと、「パ
ソコンのことは分からないから」という親の言い訳
は通用しないということです。

パソコンの世界は日進月歩です。それなので、著者
の子供が小学校に通っていたときとは大きくネット
環境も変わっています。それに伴って学校の教育も
変わっているのではないかとも思いますが、現状は
どうなのでしょう。

パソコン・インターネットを子供に使わせるならそ
れなりの躾が必要だという主張はとてもうなづけま
す。何も知らないままに勝手に子供が何かをすると
いうのは大変危険です。自転車に乗るときには少し
くらい一緒に乗って、交通ルールやマナーを教える
でしょうし、同じ事をパソコンでやらないのはいけ
ないということです。
特にパソコンの世界には危ない部分がたくさんあり
ます。

この本は子供のために大人が読むだけではなく、大
人自身のためにもためになるなと感じました。

ネット犯罪から子どもを守る 唯野 司  MYCOM新書

日本史に刻まれた最期の言葉

2006-08-03 13:59:39 | 
自分で読んでおいてこんなことを書くのもおかしい
のですが、この手の本の存在価値って何なんだろう
と思います。
主に武将の最期の言葉を紹介しその人物にまつわる
エピソードを載せるというまとめ方になっているの
ですが、どうも脈略もなくよくわかりません。

ならばどうして買ったのかということになりますが、
ネットで購入してしまったのです。ネット購入はこ
れがあるので危ないのです。

その中でもためになったのは、
水はよく船を浮かべ、またよく覆す 
という家康の言葉です。もともとは中国の名言らし
いですが、部下との関係を表すのに使ったようです。

細川元総理が辞めるときに先祖であるガラシャの
ちりぬべき時知りてこそ世の中の 花は花なれ人は人なれ
という辞世を持ち出していたのを思い出しました。

日本史に刻まれた最期の言葉 童門冬二 祥伝社新書

内藤忍の人生を豊かにするお金のルール

2006-07-30 14:15:54 | 
内藤氏の本もこれで読むのは4冊目になります。
彼のブログも見ているので、内容は完全にかぶって
います。それはわかっていたのですが、それでも買
って読みました。
この本は投資の本と言うよりも、投資(お金)を切り
口に人生を語った本という内容です。
スポーツ選手が自分のやってきたトレーニングや不
調をどう乗り越えたのかなどをまとめて本を出しま
すが、どういうふうに投資をするのか、どんなふう
にお金と付き合うのかをまとめて本にしたわけです。

内藤氏の本は人生を考えさせてくれるいいきっかけ
になります。投資を始めるにも、まず夢・目標をき
ちんとしなくてはいけないのですから、そこらへん
の安直な人生本とはわけが違います。
そして優先順位を決め、いつまでにいくら必要かを
考えていくと言う手順になるわけですから、どうし
てもこれから先の人生をしっかり考えざるを得ませ
ん。

ここのところの株価の低迷で、私自身の成績も大変
なことになっています。内藤氏がやってはいけない
と書いてあることをやってしまっているからなので
すが、これではいくら本を読んでも時間の無駄だと
言うことがわかってきました。

内藤忍の人生を豊かにするお金のルール 内藤忍 アスペクト

ある北朝鮮兵士の告白

2006-07-25 22:07:21 | 
この本の中身のキーワードは「盗む」です。何でも
かんでもとにかく「盗む」ことによって物事を解決
していくのです。それも軍人が。

食料がなければ自分たちで解決=盗む、資材が足り
なければ自分たちで調達=盗む、こうやって手に入
れたものをさらに一部は上官に賄賂として送るので
す。
軍の中でさえ「盗み」がひどく、軍服さえも盗んで
しまうようですし、平気で人の家に入り込んで「盗
む」ということは、犯罪が日常茶飯事なわけです。

もうひとつのキーワードは「死ぬほど殴られる」で
す。何か悪いことをした人はとにかく「死ぬほど殴
られ」、それから刑に服します。ただ刑に服すだけ
ではすまないようですし、軍以外のところでも何か
につけて殴られるようです。こういう風潮がまだ残
っているんですね。
北朝鮮はやはり不思議な国です。

でも、この本の内容はどこまで本当なのかと言うこ
ともよく考えて読まないといけません。脱北者はイ
ンタビューなどでは当然北のことを悪く言います。
よく言うくらいならもともと脱北してきませんし、
北をよく言う内容だったらマスコミが紹介しないで
しょう。
北のことを散々悪く言ったり、窮状を強調するから
こそマスコミにも取り上げられるわけです。

この本を読んでいて途中で笑ってしまうところもあ
りました。「全員で討議した結果盗むことになった」
とか本当はもっとシリアスに捉えなくてはいけない
のでしょうが、逆に笑い話のようで面白く読める一
冊でした。

ある北朝鮮兵士の告白  韓 景旭  新潮新書


勝者のエスプリbyアーセン・ベンゲル 

2006-07-23 15:57:46 | 
イングランドのサッカーチーム、アーセナルの監督
であるアーセン・ベンゲルの本を読んでみました。
オシムが捻りのきいた言葉で人を魅了するなら、ベ
ンゲルは論理的にきちっとした観察で人を圧倒する
と言うような趣です。

ベンゲルは95年から二年間Jリーグの名古屋グラン
パスの監督を勤め、チームを一気に強豪にしたこと
もあり、日本でも馴染みの深い監督です。ドイツ・
ワールドカップでもテレビの解説などによく出てい
ました。
アーセナルでも成功し、とくに若手の発掘には定評
があります。

ベンゲルがアーセナルに移るとき、名古屋で短期間
に成功した実績が評価されたのかなと思っていたの
ですが、この本を読むとそうではなく、名古屋の前
にいたASモナコの実績が決め手になっていたよう
です。
日本にあまり長くいるとヨーロッパから忘れられる
という心配があったとはっきり書かれています。
Jリーグというものがヨーロッパではまったく相手に
されていないということです。

ベンゲルは日本人は俊敏性と技術力に優れているの
で、そこをもっと生かして試合をしなくてはいけな
いといいます。力勝負では決して勝てないので、長
所を伸ばしたほうが言いということを力説していま
す。短期の勝負にこだわるのではなく、先を見通せ
ということも書いています。

ベンゲルが見た日本選手の長所・短所はいまでもそ
のままでしょうし、彼の観察力のすばらしさがわか
ります。
こういう人物を代表監督として招聘できない協会も、
もっと洗練されていくべきなのです。

勝者のエスプリ アーセン・ベンゲル NHK出版


世界を見る目が変わる50の事実

2006-07-20 22:48:52 | 
数字もあまりに大きいと実感として何も掴めなくな
るなと感じました。

世界には今も2700万人の奴隷がいること、インドで
は4400万人の児童が働かされていること、子供兵が
30万人いること... 大きな数字を見せられると、
「大変だ」という感じにはなるのですが、数字の羅
列は物事を無機質なものとして感情にまで訴えてき
ません。

たとえば昨日このブログで取り上げた『終わらぬ
「民族浄化」セルビア・モンテネグロ』でも数字は
出てきますが、詳細に取り上げられているのは一人
一人の事例であって、その積み重ねとして数字が出
てきます。

50の事実のうち特に面白いなと思ったのは、EUの牛
は1頭につき一日2.5ドルの助成金を受け取り、年
額にすると世界旅行が可能だというものです。どこ
も農業には莫大な補助制度があり、それが発展途上
国の農業を苦しくしているという主張もあります。
補助を減らせば財政も多少持ち直し、途上国の農業
も活気付きいいことが多いように思いますが、結局
は国内政治(選挙)がらみでうまくいかないのでしょ
うね。

世界を見る目が変わる50の事実 ジェシカ・ウィリアムズ 草思社

終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロby木村元彦

2006-07-19 23:02:46 | 
ユーゴに対するNATOの空爆があったとき、またもめ
ているのか位にしか関心がなかった自分が情けない
です。

この解体してしまった国家に対して自分が一番関心
を持っていたのは、ボスニアでの激しい内戦のとき
です。
ここでセルビア人がサラエボを包囲し、激しい内戦
の主導権を握っているというような報道を受けて、
セルビア=強者という図式が自分の中にはできてし
まったのです。それが実は広告代理店の思惑だった
とも知らずに。

徹底した現地主義、完全にルポからなるこの本はな
かなかの力作です。読む価値がある一冊と感じまし
た。

アルバニア系が主導権を握ったコソボでは世間一般
のセルビア=悪というイメージから、いかに地元の
セルビア人が辛酸をなめているのか、それまで仲良
く暮らしていた隣り合った者同士がいかに殺しあっ
ていくのか、そうしたことがよくわかる内容です。

国際情勢の中で見捨てられる人たちはいつでもいる
のでしょうが、それがまさに現在進行形なのです。
「敵の敵は味方」という考えで、テロ集団だろうと
独裁者だろうと支援する超大国が、結局後になって
コントロール不能となりまたその集団や個人を攻撃
する。コソボではいつ反米とならないとも限らない
KLAという集団をバックアップした超大国は、近い
将来この集団を攻撃することもありえる話で、きっ
とこのときになったら逆にセルビア人を正義の者と
祭り上げて支援するかもしれないなと考えました。

終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ  木村元彦  集英社新書

オシムの言葉

2006-07-15 21:14:16 | 
オシムが日本代表監督になるということで、随分売
れ行きがいいみたいです。
いま(15日pm9)amazonのサイトで見てみたら第5位に
入っています。ジェフのホームページにも載ってい
た彼の語録がまとめられたわけですが、私はあまり
彼の語録自体は好きではありません。多分皮肉の利
いた面倒な人というのが彼の人間性なのでしょうが、
でもジェフの選手は彼を支持しています。

オシムの言葉自体に人を動かす力があるのかどうか
はわかりません。言葉だけであったら、マリノスの
岡田監督の方がいいことを言っているようにも思い
ますが、次期監督しての期待感もあってかマスコミ
では持ち上げられています。

たしか前監督のときも自由を持ち込んだとか考えさ
せるサッカーだとか持ち上げていましたが、何もし
なかっただけで、マスコミの評価では本当のところ
はわかりませんが。

この本を「本」そのものとしての評価から言えばそ
れほどいいとは思いません。ユーゴの監督として国
が分裂していく中でどうやって生き抜いてきたのか
というような興味はありますが、それと彼の語録が
本当につながっているのかどうか不明です。

でも、商業価値があるのはよくわかります。何もし
なかった前監督に比べればまだ期待が持てそうです
し、時期的にも早々と決まったのでW杯の余韻もあり、
売り上げが伸びた理由はいろいろ探せそうです。

次の日本代表の試合でどういうメンバーが選ばれる
のか、注目してみたいです。

オシムの言葉 木村元彦 集英社インターナショナル

デイトレのリアル!

2006-07-14 21:55:31 | 
投資関連本の中身は成功事例であふれています。本
当は失敗している人のほうが多いはずなのですが、
どれだけ儲かったのかが競争のように紹介されてい
て、世の中こんなに儲けている人がいるのかとくら
くらするくらいです。

たまには失敗した人のことも本で紹介してほしいと
思っていたので、ちょうど内容的にはいい本でした
が、なぜ失敗事例の本がなかったのかがわかりまし
た。読んでも全然わくわくしてこないからです。

失敗事例を読み始めたときは、やっぱりそういうこ
ともあるよな、などと共感しながら読んでいたので
すが、それが続くとだんだん暗くなってきました。
自分自身のあほさ加減がよくわかってきていい本な
のでしょうが、暗くなります。
そんな本をお金出して読んでいる自分がなんだか馬
鹿らしくなってきます。

やはり、お金と時間をかけて読むわけですから、暗
い気持ちになってもしょうがありません。気分がパッ
となるようなもののほうが非現実的でもいいように
感じました。

大人のための幸せレッスンby志村季世恵

2006-06-13 21:43:44 | 
幸いなことにこれまで人間関係であまり悩んだこと
がないので、この手の本を読まないのですが、知ら
ないことを学ぶという姿勢で読んでみました。

印象に残っているのは次の二つです。
☆比べすぎたら、今の自分に目を向ける
☆苦情や悪口モードと問題解決モードを分けて考
える

比べるということが向上につながることもあり、決
してマイナスばかりではないのでしょうが、当然度
が過ぎると落ち込んだりろくなことはありません。

また、いろいろなトラブルがさらに状況が混乱して
収拾がつかなくなることがありますが、これが二つ
目のことです。本当はただ文句を言いたかっただけ
なのに、対応の仕方がまずく、じゃあどうしてくれ
るんだ、となることがあります。
その逆に、何か解決策をしっかり出せばそれはそれ
で済んでいたのに、何も具体的な対応をしないため
に散々関係ないことまで文句いわれたりということ
もあります。

相手が本当はどういうモードで来ているのかをしっ
かり見極めないと大変なことになります。

内容は全般にごく常識的なことで、自分でもわかっ
ていることでしたが、それが意外にできていないこ
ともわかり反省しました。
わかっているのに精神的に余裕がなくいかにできな
いことが多いかということ、常に冷静さを保つこと
の大切さが身にしみました。

月刊誌に連載されていたものが新書になったので、
一つ一つの内容が細切れで、時間がまとまって取れ
ないときにはいいのですが、こういうスタイルのも
のは一気に読むということは難しいなと感じました。

大人のための幸せレッスン 志村季世恵 集英社新書