
今話の名セリフ:「私は、みんなと出会って、プリキュアになって、太陽みたいにキラキラした冒険をしてきた・・・。ドキドキワクワクする物語に負けない、トロピカってる物語を、みんなと一緒にしてきた!」(キュアパパイア)
「トロピカル~ジュ!プリキュア」第40話「紡げ! みのりの新たな物語(ストーリー)!」の感想です。
~ オープニング前 ~
トロピカ卒業フェスティバルに参加を希望する部活は多いようです。そうなると、トロピカる部は何をやるか、そろそろ決めたいところ。
人魚が主役となると、「人魚姫」あります。という事で、演劇をやろうと考えますが、ローラは「人魚姫」の話に納得いかないところがあります。
その後、まなつは、みのりが書いた「マーメイド物語」にしようと提案しました。
~ Aパート ~
しかし、みのりは、「マーメイド物語」は駄目な箇所が沢山あって面白くないと、まなつの提案を拒否。
それならば、面白くなるよう台本を書き直せばいいじゃないかと、ローラとまなつは言いますが、みのりは、少し考えた後、考えさせてほしいと返します。
「『マーメイド物語』、絶対面白い演劇になると思うんだけどな・・・。」
「でも、みのりん先輩が書きたくないなら、無理強いはできないよ・・・。」

「みのりは書きたいって思ってるわよ。」
「何で分かるの?」

「さっき、考えさせてって言ってたでしょ? 嫌なら即断るわ。書きたい気持ちがあるから迷ってるのよ。」
『なるほど・・・。』


「だいたい、キャラクターや設定を考えて、文章を何ページも書くなんて、好きじゃなきゃやらないでしょ!」
「そっか・・・。」

「私だったら絶対にやらないわ! そんな面倒くさい事、頼まれたって無理!」


そうか。じゃあ、もししっかりしたものを書き上げたらグランオーシャンの女王にしてあげると言われたら、どうよ? この人魚、チョロそうだから、手の平返して、その面倒くさい事をやるに違いない(笑)。でも、まあ、この子も成長して、甘っちょろい考えで女王になろうとは思ってないだろうから、その手には乗らないだろうな、と思ってたりもしています。
「私も無理!」
「胸を張って言う事じゃないが、説得力はあるな。」
「確かに、好きじゃなきゃ書かないね。」


「みのりん先輩、前も言ってたじゃん。今が本当に楽しいって。」

「楽しい気持ちでお話書けないのかな?」
「まなつが『マーメイド物語』って言った時、みのりの顔が一瞬強張った。」

「うん。文芸部の先輩に指摘された事、やっぱり気にしてるのかな?」
「『マーメイド物語』が、みのりの心の傷になっているのかもしれないな・・・。」


「いつまでも引きずってちゃ駄目・・・。ローラの言う通り、直せばいい・・・。」

「『マーメイド物語』の駄目なところは、キャラクターや物語もありがちで、私自身の経験した事が入っていない事・・・。それを直せば・・・。」


「でも、ちゃんと直せるのかな・・・? 面白くできるのかな・・・?」

夜が明けましたが、みのりは何も書けず。
「自分の経験って、どう入れればいいんだろう・・・? これは、空想ファンタジーなのに・・・。」

その直後、みのりの家に、まなつ達がやって来ました。
「マーメイド物語」にある「伝説のパパイア」を探しに行こうと、まなつは言います。それを見つけたら、きっと楽しく書けるんじゃないかと考えていました。
伝説のパパイアは、みのりが考えたもので、実在しません。もちろん、まなつもそれは分かっていますが、外に出てみれば良いアイディアが浮かぶかもしれないと思って、みのりを外に誘いました。
少しして、向かったのは果物店。ここには、「伝説のパパイア」だけでなく、「幻のパパイア」までありました。

といっても、これは商品名で、特別な効果がある訳ではありません。
ちなみに、「幻のパパイア」は青パパイアで野菜。これが熟すと黄色になって、果物になります。
みのりがパパイアについて詳しい事を聞いて、店の人は、ある事を提案しました。
~ Bパート ~
そして、まなつ達が訪れたのは、パパイア農園。
「これがパパイアの木だよ。」
「パパイアの木、見るの初めて!」

「パパイアの木って、もっと大きいはずじゃ?」
「これは、収穫しやすいように、低い木に育ててるんだよ。それに、低いと、風が吹いても倒れにくいんだ。」
「へー・・・。」


「じゃあ、僕は、あっちで作業してるから、何かあったら声かけてね。」
『はい!』

「よーし! 伝説のパパイア、見つけるぞー!」

「みのりん先輩。伝説のパパイアって、どんなパパイア?」
「え・・・。えっと・・・、見た目は普通のパパイアと同じ、かな?」

「じゃあ、味が違うの? 普通のパパイアとどっちが甘い?」
「どっちと言われても・・・、私、パパイア食べた事ないから・・・。」

『え・・・。』
「パパイア、食べた事ないの?」
「うん。」


「パパイアのお話書いたのに?」


「パパイアの事すごく詳しいから、いっぱい食べたのかと・・・。」
「っていうか、まず食べない?」


「お。おい・・・。」


「みのり!」
「みのりん先輩、待って!」
「みのり、そんなに急ぐと危ない!」



「みのりん先輩!」
「みのり、大丈夫?」

「だから、私は、駄目なんだ・・・。」

「本を読んで、それで分かった気になって、頭でっかちで、恥ずかしい・・・。穴があったら入りたい・・・。」

「穴? 穴・・・。穴・・・。穴・・・。ない! 掘ろうか?」
「例えだ! 例え!」

「別に恥ずかしがる事ないわよ! 私だってパパイア食べた事ないし!」
「食べた事ないなら、今食べればいいんだよ!」
「そうだね!」
「パパイア、みんなで食べてみるか?」

「パパイア農園って、陽当たりが最高ね。」

「どうして?」
「さあ?」

「パパイアは・・・、パパイアは南国フルーツだから、陽当たりが大事・・・。太陽の光をいっぱい浴びて育つの・・・。」
「へえ。」
「そうなんだ!」

「怪我してなくて良かったです!」
「眼鏡も無事だぞ。」



「ありがとう・・・。」

「けど、なんだな・・・。初めて見たけど、パパイアって、1つの木にいっぱい実が成るんだな・・・。」

「パパイアの実が、幹の周りに輪になってできる。仲良く実を寄せ合っているみたいに・・・。」

「だから、パパイアの花言葉は、同朋。」

「同朋?」
「友達って意味。」
「素敵な花言葉だね!」

「太陽をいっぱい浴びて、友達もいっぱいで、楽しそうだね!」
「うん。」


その後、農園長が、まなつ達に声をかけ、パパイアを使った料理を振舞いました。

という事で、まなつ達は、パパイア料理をいただきます。
「綺麗な色・・・。独特の香り・・・。」


「どう?」

「まったりとした舌触りで、思ったよりクセがない・・・。甘さ控えめで優しい味がする・・・。私はすごく好き・・・。」

「良かった! キュアパパイアがパパイア美味しくないって言ったら、どうしようかと思った!」


「それはそれで、ちょっと面白いわね!」
「みんなも食べてみて。」

「トロピカってるー!」


「美味しい・・・。どうしてこんなに美味しいんだろう?」

「太陽の光をいっぱい浴びたから? 栄養満点だから? 農園の人が愛情を込めて育てたから?」

「それもあると思うけど、それだけじゃない気がする・・・。みんなが私のために色々考えてくれて・・・。」

「そんなみんなと一緒に食べたから・・・。」

「伝説のパパイアがあるとしたら、こんな味なのかも・・・。」

その直後、エルダが、この農園に現れ、超ゼッタイヤラネーダを生み出しました。

農園で働く人達のやる気を奪っていきました。まなつ達は、プリキュアに変身します。
バトルスタート。超ゼッタイヤラネーダは動きが速く、攻撃が全然当たりません。
それどころか、素早い動きから繰り出される攻撃に、ダメージを受けてしまいます。打つ手がないサマー達。
「どう? エルダのヤラネーダ、すごいでしょ?」

「パ、パパイアは・・・、パパイアは、太陽の光を浴びて、育つ!」

「私は、みんなと出会って、プリキュアになって、太陽みたいにキラキラした冒険をしてきた・・・。ドキドキワクワクする物語に負けない、トロピカってる物語を、みんなと一緒にしてきた!」







『パパイア・・・。』

「何言ってるの? 意味分かんない!」
「私は、キュアパパイアだって事!」

その直後、パパイアは、サマー達4人に、超ゼッタイヤラネーダの周りから同時に攻撃するよう指示。
4人の攻撃はかわされてしまいますが、パパイアは、超ゼッタイヤラネーダが上に退避する事を予測していました。そこを、ビームで目くらまし。
すぐに、ぱんぱかパパイアショットで、超ゼッタイヤラネーダにダメージ。その後、ラメールが、奪われたやる気を取り戻し、マリンビートダイナミックで超ゼッタイヤラネーダをやっつけました。
「良かった・・・。」
「収穫前のパパイアも無事で良かったな・・・。」


「でも、伝説のパパイアが見つからなかったよ・・・。」
「え・・・。本気で探してたのか?」

「見つかったよ。」

「みんなと出会って感じた沢山のトロピカってる気持ち・・・。それが、私にとっての伝説のパパイア・・・。演劇の台本、私に書かせて・・・。」

「『マーメイド物語』じゃなくて、私達の物語・・・。それを書く事が、私にとって、今一番大事な事だから・・・。」


「いいじゃない!」
「めちゃくちゃ楽しみだよ!」


今回は、これで終了です。
次回:「会議だよ! トロピカる部、集合~!」
トロピカ卒業フェスティバルで披露する演劇の内容を話し合うまなつ達。
皆との出会いを振り返りながら、アイディアを出し合っていきます。そして、決まったタイトルは・・・。
【まとめ】
トロピカ卒業フェスティバルで演劇を行う事を決めたトロピカる部は、みのりが書いた「マーメイド物語」を演劇にしようと提案するものの、みのりはどう書き直したらいいか分かりませんでしたが、パパイア農園で振舞われたパパイア料理を皆と一緒に食べた事で、皆と食べたこのパパイアが自分にとっての「伝説のパパイア」だと気付き、「マーメイド物語」ではなく、自分達の物語を書く事が一番大事だと言いました。
という事で、今話は、最後と思われるみのりメイン回。まなつと出会ってからの様々な経験が、みのりに大きな充実感を与えていた事がよく分かった話でした。
それにしても、パパイアを小説の重要ワードに据えて、プリキュアに変身後はキュアパパイアを名乗り、パパイアについても詳しいのに、パパイアを食べた事がないと知られた時のみのりの反応、可愛過ぎ!
これは予想外でした。本を読んで、それで分かった気になってたって事は、やっぱり、知識は豊富でも実技は苦手なんでしょうね。
そして、それは、自家発電とかセ(以下略)も例外ではなさそう。自分や相手を気持ちよくさせようと思っても、なかなか上手くいかず、あたふたする姿が目に浮かんできますね(相手って誰よ(笑))。誰か、そういう薄い本描いて下さい。(お前が描け(笑))
おっと、話が、あらぬ方向へと脱線してしまいました。すいません。
では、おふざけはこのくらいにして、真面目に語りますか。(笑)
今話のみのりを見て大きく感じた事は「人に恵まれて本当に良かったな・・・」ですね。演劇の台本が書けず前に進めないみのりを、周りがここまで全力で応援するとか、トロピカる部って本当に素晴らしいな、と思いました。
もし文芸部だったら、こうはいかなかったでしょう。文芸部は、本を読んだり、文章を書く事が主な活動。
自分の経験が文章に入ってなかったと指摘された時に、それを充足するような経験を部活動としてはやらないでしょうし、物語にパパイアが出てくるのにパパイアを食べた事がないと言っても、部員全員で一緒に食べようなんて話にはならないでしょう(放課後に、仲の良い部員達で食べるという事はあるでしょうけど)。それどころか、みのりの自信作を駄目出しした先輩からすれば、パパイアを食べた事がないのは、更なる批評の材料になりかねなかったでしょうね。
だけど、トロピカる部は、「自分の経験が充実してないから、良い台本が書けない・・・」→「じゃあ、色んな事をやってトロピカろー!」とか「パパイアを食べた事がない・・・」→「じゃあ、みんなで一緒に食べよう!」といった姿勢で、みのりに向き合ってくれるのが良いですよね。まなつ達も、演劇で他にやるべき事があるのに、全力でみのりに付き合ってくれているのですから。
トロピカる部の活動内容は、「今一番大事な事をやる」と、他の部活動と比べると具体性に欠け、何がやりたいのかと懐疑的に思われやすいところがありますが、その一方で、臨機応変に様々な活動を行えるのが強み。それが、みのりの救いになったのかな、と思いますね。
みのりの過去の心の傷は癒えて、良い形で今話が終わりましたが、将来小説家になるかどうかまでは語られませんでした。
まあ、これはこれでいいでしょう。今作のテーマは「『今』一番大事な事」。将来の事よりも「今」が大切なのであって、今はトロピカ卒業フェスティバルの演劇の台本を良いものに仕上げたいという目標があるのであれば、それに向けて精一杯頑張ってもらいたいもの。
もしかしたら、フェス直後に「マーメイド物語」を書いてみようと思ったり、小説家になろうと考えるかもしれず、最終回の後日談でそういった場面が描かれそうな気もしますが、とりあえずは、次回以降も、まなつ達と一緒に色んな事を楽しんで、充実した「今」を沢山描いてほしいと思いますね。
さて、次回は、まなつメイン回でもローラメイン回でもなさそう? これまでのトロピカる部の活動を振り返るのが主体の話になるのでしょうか? うーむ・・・。
っていうか、次回のタイトルって「8時だョ! 全員集合」のパロディですかね。タイトルを見て「ドリフかよ!」とツッコんだ大きなお友達は、私以外にも結構いるんじゃないのでしょうか。(笑)
次回はどんな話になるのか見当がつきませんが、今作のモットーである明るく楽しい作風を貫いてほしいな、と楽しみにしています。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「トロピカル~ジュ!プリキュア」第40話「紡げ! みのりの新たな物語(ストーリー)!」の感想です。
~ オープニング前 ~
トロピカ卒業フェスティバルに参加を希望する部活は多いようです。そうなると、トロピカる部は何をやるか、そろそろ決めたいところ。
人魚が主役となると、「人魚姫」あります。という事で、演劇をやろうと考えますが、ローラは「人魚姫」の話に納得いかないところがあります。
その後、まなつは、みのりが書いた「マーメイド物語」にしようと提案しました。
~ Aパート ~
しかし、みのりは、「マーメイド物語」は駄目な箇所が沢山あって面白くないと、まなつの提案を拒否。
それならば、面白くなるよう台本を書き直せばいいじゃないかと、ローラとまなつは言いますが、みのりは、少し考えた後、考えさせてほしいと返します。
「『マーメイド物語』、絶対面白い演劇になると思うんだけどな・・・。」
「でも、みのりん先輩が書きたくないなら、無理強いはできないよ・・・。」


「みのりは書きたいって思ってるわよ。」
「何で分かるの?」

「さっき、考えさせてって言ってたでしょ? 嫌なら即断るわ。書きたい気持ちがあるから迷ってるのよ。」
『なるほど・・・。』


「だいたい、キャラクターや設定を考えて、文章を何ページも書くなんて、好きじゃなきゃやらないでしょ!」
「そっか・・・。」


「私だったら絶対にやらないわ! そんな面倒くさい事、頼まれたって無理!」



そうか。じゃあ、もししっかりしたものを書き上げたらグランオーシャンの女王にしてあげると言われたら、どうよ? この人魚、チョロそうだから、手の平返して、その面倒くさい事をやるに違いない(笑)。でも、まあ、この子も成長して、甘っちょろい考えで女王になろうとは思ってないだろうから、その手には乗らないだろうな、と思ってたりもしています。
「私も無理!」
「胸を張って言う事じゃないが、説得力はあるな。」
「確かに、好きじゃなきゃ書かないね。」


「みのりん先輩、前も言ってたじゃん。今が本当に楽しいって。」


「楽しい気持ちでお話書けないのかな?」
「まなつが『マーメイド物語』って言った時、みのりの顔が一瞬強張った。」


「うん。文芸部の先輩に指摘された事、やっぱり気にしてるのかな?」
「『マーメイド物語』が、みのりの心の傷になっているのかもしれないな・・・。」




「いつまでも引きずってちゃ駄目・・・。ローラの言う通り、直せばいい・・・。」

「『マーメイド物語』の駄目なところは、キャラクターや物語もありがちで、私自身の経験した事が入っていない事・・・。それを直せば・・・。」




「でも、ちゃんと直せるのかな・・・? 面白くできるのかな・・・?」


夜が明けましたが、みのりは何も書けず。
「自分の経験って、どう入れればいいんだろう・・・? これは、空想ファンタジーなのに・・・。」

その直後、みのりの家に、まなつ達がやって来ました。
「マーメイド物語」にある「伝説のパパイア」を探しに行こうと、まなつは言います。それを見つけたら、きっと楽しく書けるんじゃないかと考えていました。
伝説のパパイアは、みのりが考えたもので、実在しません。もちろん、まなつもそれは分かっていますが、外に出てみれば良いアイディアが浮かぶかもしれないと思って、みのりを外に誘いました。
少しして、向かったのは果物店。ここには、「伝説のパパイア」だけでなく、「幻のパパイア」までありました。


といっても、これは商品名で、特別な効果がある訳ではありません。
ちなみに、「幻のパパイア」は青パパイアで野菜。これが熟すと黄色になって、果物になります。
みのりがパパイアについて詳しい事を聞いて、店の人は、ある事を提案しました。
~ Bパート ~
そして、まなつ達が訪れたのは、パパイア農園。
「これがパパイアの木だよ。」
「パパイアの木、見るの初めて!」


「パパイアの木って、もっと大きいはずじゃ?」
「これは、収穫しやすいように、低い木に育ててるんだよ。それに、低いと、風が吹いても倒れにくいんだ。」
「へー・・・。」



「じゃあ、僕は、あっちで作業してるから、何かあったら声かけてね。」
『はい!』

「よーし! 伝説のパパイア、見つけるぞー!」

「みのりん先輩。伝説のパパイアって、どんなパパイア?」
「え・・・。えっと・・・、見た目は普通のパパイアと同じ、かな?」


「じゃあ、味が違うの? 普通のパパイアとどっちが甘い?」
「どっちと言われても・・・、私、パパイア食べた事ないから・・・。」


『え・・・。』
「パパイア、食べた事ないの?」
「うん。」



「パパイアのお話書いたのに?」


「パパイアの事すごく詳しいから、いっぱい食べたのかと・・・。」
「っていうか、まず食べない?」



「お。おい・・・。」



「みのり!」
「みのりん先輩、待って!」
「みのり、そんなに急ぐと危ない!」




「みのりん先輩!」
「みのり、大丈夫?」


「だから、私は、駄目なんだ・・・。」

「本を読んで、それで分かった気になって、頭でっかちで、恥ずかしい・・・。穴があったら入りたい・・・。」

「穴? 穴・・・。穴・・・。穴・・・。ない! 掘ろうか?」
「例えだ! 例え!」


「別に恥ずかしがる事ないわよ! 私だってパパイア食べた事ないし!」
「食べた事ないなら、今食べればいいんだよ!」
「そうだね!」
「パパイア、みんなで食べてみるか?」

「パパイア農園って、陽当たりが最高ね。」


「どうして?」
「さあ?」

「パパイアは・・・、パパイアは南国フルーツだから、陽当たりが大事・・・。太陽の光をいっぱい浴びて育つの・・・。」
「へえ。」
「そうなんだ!」


「怪我してなくて良かったです!」
「眼鏡も無事だぞ。」




「ありがとう・・・。」

「けど、なんだな・・・。初めて見たけど、パパイアって、1つの木にいっぱい実が成るんだな・・・。」

「パパイアの実が、幹の周りに輪になってできる。仲良く実を寄せ合っているみたいに・・・。」


「だから、パパイアの花言葉は、同朋。」


「同朋?」
「友達って意味。」
「素敵な花言葉だね!」

「太陽をいっぱい浴びて、友達もいっぱいで、楽しそうだね!」
「うん。」



その後、農園長が、まなつ達に声をかけ、パパイアを使った料理を振舞いました。

という事で、まなつ達は、パパイア料理をいただきます。
「綺麗な色・・・。独特の香り・・・。」



「どう?」

「まったりとした舌触りで、思ったよりクセがない・・・。甘さ控えめで優しい味がする・・・。私はすごく好き・・・。」

「良かった! キュアパパイアがパパイア美味しくないって言ったら、どうしようかと思った!」



「それはそれで、ちょっと面白いわね!」
「みんなも食べてみて。」


「トロピカってるー!」


「美味しい・・・。どうしてこんなに美味しいんだろう?」

「太陽の光をいっぱい浴びたから? 栄養満点だから? 農園の人が愛情を込めて育てたから?」


「それもあると思うけど、それだけじゃない気がする・・・。みんなが私のために色々考えてくれて・・・。」


「そんなみんなと一緒に食べたから・・・。」


「伝説のパパイアがあるとしたら、こんな味なのかも・・・。」


その直後、エルダが、この農園に現れ、超ゼッタイヤラネーダを生み出しました。

農園で働く人達のやる気を奪っていきました。まなつ達は、プリキュアに変身します。
バトルスタート。超ゼッタイヤラネーダは動きが速く、攻撃が全然当たりません。
それどころか、素早い動きから繰り出される攻撃に、ダメージを受けてしまいます。打つ手がないサマー達。
「どう? エルダのヤラネーダ、すごいでしょ?」

「パ、パパイアは・・・、パパイアは、太陽の光を浴びて、育つ!」


「私は、みんなと出会って、プリキュアになって、太陽みたいにキラキラした冒険をしてきた・・・。ドキドキワクワクする物語に負けない、トロピカってる物語を、みんなと一緒にしてきた!」













『パパイア・・・。』

「何言ってるの? 意味分かんない!」
「私は、キュアパパイアだって事!」


その直後、パパイアは、サマー達4人に、超ゼッタイヤラネーダの周りから同時に攻撃するよう指示。
4人の攻撃はかわされてしまいますが、パパイアは、超ゼッタイヤラネーダが上に退避する事を予測していました。そこを、ビームで目くらまし。
すぐに、ぱんぱかパパイアショットで、超ゼッタイヤラネーダにダメージ。その後、ラメールが、奪われたやる気を取り戻し、マリンビートダイナミックで超ゼッタイヤラネーダをやっつけました。
「良かった・・・。」
「収穫前のパパイアも無事で良かったな・・・。」


「でも、伝説のパパイアが見つからなかったよ・・・。」
「え・・・。本気で探してたのか?」


「見つかったよ。」

「みんなと出会って感じた沢山のトロピカってる気持ち・・・。それが、私にとっての伝説のパパイア・・・。演劇の台本、私に書かせて・・・。」


「『マーメイド物語』じゃなくて、私達の物語・・・。それを書く事が、私にとって、今一番大事な事だから・・・。」



「いいじゃない!」
「めちゃくちゃ楽しみだよ!」



今回は、これで終了です。
次回:「会議だよ! トロピカる部、集合~!」
トロピカ卒業フェスティバルで披露する演劇の内容を話し合うまなつ達。
皆との出会いを振り返りながら、アイディアを出し合っていきます。そして、決まったタイトルは・・・。
【まとめ】
トロピカ卒業フェスティバルで演劇を行う事を決めたトロピカる部は、みのりが書いた「マーメイド物語」を演劇にしようと提案するものの、みのりはどう書き直したらいいか分かりませんでしたが、パパイア農園で振舞われたパパイア料理を皆と一緒に食べた事で、皆と食べたこのパパイアが自分にとっての「伝説のパパイア」だと気付き、「マーメイド物語」ではなく、自分達の物語を書く事が一番大事だと言いました。
という事で、今話は、最後と思われるみのりメイン回。まなつと出会ってからの様々な経験が、みのりに大きな充実感を与えていた事がよく分かった話でした。
それにしても、パパイアを小説の重要ワードに据えて、プリキュアに変身後はキュアパパイアを名乗り、パパイアについても詳しいのに、パパイアを食べた事がないと知られた時のみのりの反応、可愛過ぎ!
これは予想外でした。本を読んで、それで分かった気になってたって事は、やっぱり、知識は豊富でも実技は苦手なんでしょうね。
そして、それは、自家発電とかセ(以下略)も例外ではなさそう。自分や相手を気持ちよくさせようと思っても、なかなか上手くいかず、あたふたする姿が目に浮かんできますね(相手って誰よ(笑))。誰か、そういう薄い本描いて下さい。(お前が描け(笑))
おっと、話が、あらぬ方向へと脱線してしまいました。すいません。
では、おふざけはこのくらいにして、真面目に語りますか。(笑)
今話のみのりを見て大きく感じた事は「人に恵まれて本当に良かったな・・・」ですね。演劇の台本が書けず前に進めないみのりを、周りがここまで全力で応援するとか、トロピカる部って本当に素晴らしいな、と思いました。
もし文芸部だったら、こうはいかなかったでしょう。文芸部は、本を読んだり、文章を書く事が主な活動。
自分の経験が文章に入ってなかったと指摘された時に、それを充足するような経験を部活動としてはやらないでしょうし、物語にパパイアが出てくるのにパパイアを食べた事がないと言っても、部員全員で一緒に食べようなんて話にはならないでしょう(放課後に、仲の良い部員達で食べるという事はあるでしょうけど)。それどころか、みのりの自信作を駄目出しした先輩からすれば、パパイアを食べた事がないのは、更なる批評の材料になりかねなかったでしょうね。
だけど、トロピカる部は、「自分の経験が充実してないから、良い台本が書けない・・・」→「じゃあ、色んな事をやってトロピカろー!」とか「パパイアを食べた事がない・・・」→「じゃあ、みんなで一緒に食べよう!」といった姿勢で、みのりに向き合ってくれるのが良いですよね。まなつ達も、演劇で他にやるべき事があるのに、全力でみのりに付き合ってくれているのですから。
トロピカる部の活動内容は、「今一番大事な事をやる」と、他の部活動と比べると具体性に欠け、何がやりたいのかと懐疑的に思われやすいところがありますが、その一方で、臨機応変に様々な活動を行えるのが強み。それが、みのりの救いになったのかな、と思いますね。
みのりの過去の心の傷は癒えて、良い形で今話が終わりましたが、将来小説家になるかどうかまでは語られませんでした。
まあ、これはこれでいいでしょう。今作のテーマは「『今』一番大事な事」。将来の事よりも「今」が大切なのであって、今はトロピカ卒業フェスティバルの演劇の台本を良いものに仕上げたいという目標があるのであれば、それに向けて精一杯頑張ってもらいたいもの。
もしかしたら、フェス直後に「マーメイド物語」を書いてみようと思ったり、小説家になろうと考えるかもしれず、最終回の後日談でそういった場面が描かれそうな気もしますが、とりあえずは、次回以降も、まなつ達と一緒に色んな事を楽しんで、充実した「今」を沢山描いてほしいと思いますね。
さて、次回は、まなつメイン回でもローラメイン回でもなさそう? これまでのトロピカる部の活動を振り返るのが主体の話になるのでしょうか? うーむ・・・。
っていうか、次回のタイトルって「8時だョ! 全員集合」のパロディですかね。タイトルを見て「ドリフかよ!」とツッコんだ大きなお友達は、私以外にも結構いるんじゃないのでしょうか。(笑)
次回はどんな話になるのか見当がつきませんが、今作のモットーである明るく楽しい作風を貫いてほしいな、と楽しみにしています。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。