![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/e2/a3187cd6fa6f9523fedb427f6ff57c7c.jpg)
(写真は、福岡・大牟田市の「「宮原坑」 )
10月21日~26日に、法事で実家の熊本へ帰省
しました。
26日の帰京日は、JRで熊本から福岡へ向い、
福岡空港から羽田へ帰って来ました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/airplane2.gif)
JRで熊本から福岡へ向かう際に、大牟田駅で
途中下車して、世界遺産(明治日本の産業革命
遺産)の「三井炭鉱」に立ち寄ってみました。
JR熊本駅(7:29)→(鹿児島本線)→
JR大牟田駅(8:15)
JR大牟田駅前から路線バスで8分の「三池
港」へ向かいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cars_train.gif)
「三池港」は、「宮原坑」、「万田坑」、「三池
炭鉱専用鉄道敷跡」と共に、「明治日本の産業
革命遺産」に認定された世界文化遺産です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0087.gif)
近隣の「万田坑」や「宮原坑」で採掘された石炭
を、専用鉄道で運び、「三池港」から搬出し
ました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ship.gif)
三池港は、三池炭鉱での採炭の際生じたボタを
埋め立てて築港されたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
大牟田駅前のバス停の時刻表を見ると、三池港
行きは、何と!、3時間に1本です!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
幸運にも、たまたま、その3時間に1本のバスが
やって来たので、これに乗って三池港へ向かい
ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
バスの乗客は、どうも、三池港に勤務する人だけ
みたいです・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/07/23bfe820f7130c80137ff25778dd9ef4.jpg)
路線バスの終点「三池港」で降りると、そこは
雲仙行きのフェリー乗り場でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/54/f05e3d42790eaf817364b6edebe9df54.jpg)
バスの終点周辺を見回すと、海岸に釣り人が数人
いるだけで、観光客は私一人でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0142.gif)
この辺りは、特に見物するところもなさそうだし、
次のバスは3時間後です・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
仕方なく、幹線道路のバス停まで、約15分の
道のりを歩いて戻ることにします・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
三池港沿いの道を歩いて戻っていると、世界文化
遺産の「閘門(こうもん)式 水門」が見え
ました。(下の写真)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/f5/9bbd84d263b3d77c3f2436d8614886f0.jpg)
その説明板によると、この「閘門式水門」は、
今も現役で使われており、日本で唯一の開閉式
の水門だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_4.gif)
有明海は干満の差が激しいため、大型船が干潮時
でも荷役出来る様に、現在でも、潮の満ち引きに
合わせて、「閘門式水門」を開閉しているのだ
そうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
閘門式水門を過ぎて暫くすると、上の写真の
「世界遺産・無料展望台」があったので
立ち寄ってみます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/10/f6bc803b65f2b75a1f056b7159d2b923.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/6e/aaaa166f3e0a55fccc98399d6da81a1e.jpg)
案内板の三池全景の写真と見比べながら、展望台
から「三池港」を見渡します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/18/6baf7e876b36027643a96c6e7b4d2dc0.jpg)
案内板によると、この無料展望台の近くに「旧
長崎税関・三池税関支署」があるみたいなので、
全景写真で位置を確かめてから足を延ばします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
下の写真の三池税関支署を見てから、再び無料
展望台に戻り、幹線道路のバス停を目指して
歩き始めます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/a6/0617d4816f6d5c1af92ef6b33c6aefc4.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/2a/d45aa65db365ca91e71e7429e4fc670e.jpg)
無料展望台から少し歩くと、左手に、上の写真の
「三川坑」跡の入口の門がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/74/5ee7e8b122500eed45f5cf21fb67a954.jpg)
三川坑の入口には、次頁の写真の様に、炭坑で
働いていた機関車が、良く手入れされて並んで
います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/13/44cd036eaeb7f443447856b459ab4e79.jpg)
案内板によると、「三川坑」は、有明海の海底へ
向けて、斜めに掘り進めた炭鉱(斜坑)でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0089.gif)
ここ「三川炭鉱」では、昭和38年に、死者
458名、CO中毒患者839名を出す”戦後最大”
の「炭塵(じん)爆発」事故が起きたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
えぇ~!、ここでそんな悲惨な大事故が・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
炭じん爆発で死傷者を出した第1斜坑は埋め
られていますが、第2斜坑は一部残されており、
地下海底へと降りる入り口が覗けます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0089.gif)
そしてこの第2斜坑は、何と!、現在の佐賀空港
の沖まで続いているとのこと!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
えぇ~!、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/10/7cb3ec5aeb3ad0fd2b1e000a46b733a3.jpg)
海底にそんなに長い距離続いているの!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
坑内には、以下の写真の様に、錆びついた機械
設備、貨車、事務所などが点在しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/f9/0ecef65e8181992f1685b7c78f2c3266.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/1c/ffa039d37e356e26720b9db5bb904be3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/c0/108bdb97a52864ac9d01009e3e92533f.jpg)
そして、建物の内部は荒れ果てていますが、
それでも当時の様子を生々しく蘇らせます。
当時の生活感がそのまま残っている感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/af/90f80d857ee608b48499e0a28114944a.jpg)
しかし不思議です?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuri_3.gif)
こんなに、完全に近いかたちで、他の炭鉱跡より
施設が残っているにも拘わらず、何故、宮原坑や
万田坑は世界遺産に指定され、ここ「三川坑」は
世界遺産に指定されなかったのでしょうか?
パンフレットを読んでいたらその謎が解けました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0087.gif)
ここ「三川坑」は、昭和になってから炭鉱が開設
されたために、「”明治”日本の産業革命遺産」
には該当しなかったのです!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
世界遺産ではない「三川坑」は、予定外の見学に
なりましたが、世界遺産の宮原坑や万田坑よりも、
完全に近いかたちで残るここ三川坑の遺構の方に
心を動かされました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0139.gif)
「三川坑」跡の隣りに、現在、レストランになって
いる「旧三井港倶楽部」がありましたが、残念
ながら未だ開店前でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0239.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0211.gif)
でも、素敵な前庭は、入場無料で出入り自由
なので、ここで一休みします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/60/eced2fcb08b64896f4a67da42d80ba7b.jpg)
三池港の世界遺産見物の際は、ここで素敵な庭を
眺めながらランチしたら良いでしょうね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
旧三井港倶楽部の近くのバス停から、路線バスに
乗り、大牟田駅前に戻ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cars_train.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/29/98503278689366d43be4ab5896ce3153.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/45/89ca3fba312a24fedb7a2f7a8807bb8d.jpg)
次に、大牟田駅前から路線バスで12分の「宮原
坑」(世界文化遺産)へ向かいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cars_train.gif)
こちらは、有明高専前行、帝京大学前行、庄山・
南関行のいずれも「宮原坑」へ向かうので、
15分毎くらいに便があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0140.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/a9/1fc4184a9bf512f3a6461ab920c913ba.jpg)
「早鐘眼鏡橋」バス停で下車して、10分くらい
歩くと「宮原坑」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_walk.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/5a/a2724080a075c12321c271c540fc63cf.jpg)
宮原坑の駐車場の横の橋を渡って宮原坑へ向かい
ますが、橋の上から見えるのが世界遺産の
「三池炭鉱・専用鉄道敷」跡です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/16/8c066d95c49321716d1ad33a416aefc3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/a0/c73fe2007bd89c3c9472b2df408eaa43.jpg)
上の写真は、現存する日本最古の鋼鉄製の「第2
堅坑櫓(やぐら)」ですが、現在、坑口は
コンクリートで閉鎖されています。
第2堅坑は、主に人員の昇降用で、排気、排水、
揚炭の役割も兼ねていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0151.gif)
下の写真は、昇降に用いられた鉄製ケージです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/6c/7c6524a4ceedfd3f7fb228676c46eed6.jpg)
下の写真は、レンガ造の「巻揚機室」と「巻揚機」
です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/c3/afdca428a866ba113b065dc696029432.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/02/fc13d749dca524f7499cd01683dea532.jpg)
「宮原坑」は、現在は、明治34年開坑の「第2
堅坑施設」が残されています。
「宮原坑」は、近くの三池集治監に収監された囚人
を使用して、何と!、昭和6年まで「囚人労働」
が行われていました!
「宮原坑」を出て、路線バスで大牟田駅前に戻り、
西鉄電車で福岡に行き、福岡空港から羽田へ
向かいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/airplane2.gif)
ps.
路線バスでの三池港、宮原坑巡りは、本数が
少なく大変なので、レンタカーか、大牟田駅前
でレンタサイクルを借りる事をお勧めします。
反省点として、三池港の先にある「石炭産業科学
館」を事前に訪れて、予備知識を持ってから見物
に行けば良かったと思いました。
また、私は、平日のボランティアの説明のない
時間帯に行きましたが、出来れば、ボランティア
の説明のある曜日・時間帯を調べて行った方が
良いと思います。
また、観光シーズンの土日祝日には、三池港、
宮原坑、石炭産業科学館、万田坑を巡回する
無料のシャトルバスが、40分間隔くらいで
出ています。
時間の関係で、福岡・熊本の「明治日本の産業
革命遺産」の中で、どこか1か所だけに絞って
見学するとすれば、このブログで以前に
ご紹介した熊本の「万田坑」の方がお薦めです。
(2015.9.20の「熊本・三池炭鉱・万田坑
(世界遺産)」を見てね。)