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特別支援教育基礎基本Q&A レッスン2

2019年01月27日 | 教育
次の質問に自分なりに考えてください。

Q1「教科書の32ページ,3番の問題をやりなさい」と指示すると,「先生どこを
 やるのですか」と何度も聞いてくる子がいます。どうしてですか。どのようにする
 とよいですか。


A 一つ一つ指示を出す。確認作業を入れる。

 「教科書の32ページ,3番の問題をやりなさい」の中には,①教科書を出す②32ペ
 ージを開ける③3番を行うという3つの指示が同時に行われている。発達障がいのあ
 る子はワーキングメモリー(短期記憶)が少なく一度に言われると分かりにくい。
 「教科書を出します」「32ページ」「3番の問題をやります」と数秒開けるだけで
 も違う。それでもついてこられない場合は,一つ一つ指示を出し,「隣の人と確認
 します」「3番を指で押さえます」など確認作業を入れることが必要である。

Q2 「教科書の表をそっくりそのまま写しなさい」と指示すると,何度も何度も首を
 振って見返すばかりで,なかなか進みません。どうしてですか。どのようにすると
 よいですか。


A 難しいものは貼り付ける。または,赤で書いてなぞるようにさせる。

  視覚的な短期記憶の弱さがある場合,記憶ができず,首振り運動をしてしまう。
 そのような子には,無理に写しなさい,早く書きなさいというのは苦痛でしかない。
 その子が写せる支援が必要となってくる。

Q3 授業中,「先生,飛行機飛んでる!」と言った子に,その後どのような言葉をか
 けて授業に戻しますか。


A 「ほんとだ。飛んでるね。」と一旦受ける。

  「今は授業中です。前を向きなさい。」とすぐに注意したくなる。しかし,すぐ
 に中断させ,戻すとその後イライラを残して,やらない,後でパニックを起こす,
 ということが起こりうる。一旦その思いは受け止め,すぐに「続きはここからだよ」
 と指さすなどして,戻る場所を視覚的に補い,授業に戻すことが必要である。飛行
 機の話で一対一になってはいけないが,この「一旦受け止めすぐに戻す」を知って
 いるか知らないかでトラブルの数は全く変わる。
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