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ドル円等のトレンド分析(5月29日)

 毎週土曜日に行っている個人的なトレンド確認用の分析の5月29日分。5月3日から5月28日の動きをまとめている。


分析結果と各ペア動きのまとめ

 まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく。見方の説明は昨年2月3日のブログ記事を参照のこと。




 全般的な動きとしては、ドル円は4月の値幅内の動きで下値は108.3円台、上値は110.2円で、大きなトレンド転換後の日柄整理と言える動きだった。ユーロドルは上げ基調で2月高値を超え$1.2266に到達した。ユーロ円はきれいに上げ続けて134円に到達した。

 ドル円は、5月3日に一時109.7円手前まで上げたが、米雇用統計の結果が悪かった5月7日には108.3円の安値を付けた。しかし、その後は続落することもなく、消費者物価指数が予想を上回り、つれて米長期金利が上昇した5月12日には1円以上上昇して109.7円手前まで上げ、5月13日には109.7円に達した。その後また反落したが下値は108.5円を下回ることなく、「バイデン大統領がインフラ拡充に6兆ドルの予算提案」のニュースで長期金利が上昇した5月27日には109.1円から一気に109.9円に上げた。翌5月28日には110.2円に到達した。

 ドル円の上げ下げには上記のように個別に理由があるのではあるが、単純に日足チャートだけを見れば、4月23日の107.5円割れで下値を確認後、戻り歩調で下値と上値を切り上げながら110円に達するまで日柄整理してきたという感じだ

 ユーロドルは、5月5日に$1.198まで下げた後、多少の上げ下げはしながら5月25日に$1.2266に到達し、2月高値の$1.2243を超えた。ただ、$1.22を挟んだ動きが続いており、上値は重い感じだ。

 ユーロ円は、5月5日の131円割れの後はほぼ一本調子で上げ、5月27日には134円に到達した。日足ベースでドル円の買トレンドがはっきりし、ユーロドルも買トレンドが続いているので、ユーロ円は必然的に上げ続けることになる。


各国の動きとニュース

 5月7日に発表された米国の雇用統計は予想以上に悪かった。


 この記事の中に、「求人件数は過去最高に近づいているが、失業保険給付の上乗せ延長や経済対策による個人への新たな直接給付が仕事への復帰を妨げている」との記述がある。これが原因で一時的に悪化しただけで、実体経済が悪い訳ではないという見方もあり、この後、金利は逆に上げてドル円の続落を防いだ。

 実際、米国ではコロナ対策の給付が行き過ぎて、以下の記事のように「世帯収入の3分の1が国からの給付」となっているらしい。全世帯トータルでそうならば、元々の低所得世帯では割合がもっと高く、働くよりも失業給付をもらっていた方が収入が多いという状況(失業給付の上乗せは9月まで)にもなり、働く気は失せるだろう。



 上の記事にもインフレ懸念を示すグラフがあったが、実際に商品市況は上がっているし、FRBの緩和継続姿勢にもかかわらず長期金利も上がったりしている。米国が為替を動かそうと思わなければ、日米金利差の拡大によってドル高の方向になるだろう。

 下記の記事には「米国の思いのままに円ドル相場の方向が決まってきた」という記述があるが、為替相場を見てきた人はみんなそう思っているだろう。下記の記事には、2012年以降の日米金利差と為替レートのグラフの他、戦後の為替相場の推移に米国の為替関連の動きを付記したグラフがあって有益だ。結論としては、現在の環境は円安が許容されやすいとみている。



 インフレ懸念によって資源国の通貨が強くなっている。資源輸出国であり、既にテーパリングを始めたカナダのカナダドルはかなり強くなっている。金やプラチナを輸出する南アメリカのランドも強い。資源国通貨高に関しては、下記の記事にうまくまとめられている。



 年初のトレンド分析の記事の中で、「FXでの当面の目標は、リーマンショックでの巨額損失を取り返すことから、セントラル短資のポジションを解消していくこと変わっている」と書いた。高金利通貨の内、ランド円の買ポジションは、ランド円が0.1円上げる度に1枚ずつ処分してきた結果、今月で無事に解消できた。しかし、一番足を引っ張っているトルコリラ円の買ポジションは、トルコリラが弱いままなので1枚処分できただけだ。先は長い。



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