今日はピーター・パンのお話。
先日、図書館から『ピーターとウェンディ(ピーター・パンのこと)』の作者、ジェイムズ・M・バリが書いた『小さな白い鳥』を借りてきた。
で、今日読んだんですが。
なんつーかね……
『ピーターとウェンディ』とは違った世界観というのかな。この物語の主な舞台はケンジントン公園という、実在の場所だし。
語り手の“私”ことキャプテン・Wとデイヴィッド少年、その母親で元保母(多分乳母?)のメアリの交流がメインで、その中にピーター・パンの話が出てくるんです。 前後のストーリーとはほとんど関係なく。
『ピーターとウェンディ』の戯曲が大ヒットしてから、だったかな? この『小さな白い鳥』の中のピーターのエピソードをまとめたのが『ケンジントン公園のピーター・パン』というわけで、ご覧になった方も多いと思います。
はい、話を戻して。
幻想的なんだけど、どこか切ない感じの話。ピーターの話だって、かなり切ない。というか寂しい。
あの有名な「家に帰ったら窓が閉められていて、別の男の子がいた」というエピソードもあるんだけど、こっちの方が胸に突き刺さるんですよ。『ピーターとウェンディ』とは違い、ピーターが家に最初に帰ってきたときの母親の寝顔を見ながらいろいろ考える場面があるんで。
母親の「坊や」になるか、鳥として自由に生きるか。
そんな葛藤を、幼いながらに持っているなんて……。
『ピーターとウェンディ』で、ダーリング夫人が“ピーター・パン”について聞いたことがある、という件があるけど。
『小さな白い鳥』のピーターは幼いうちに亡くなった子どものお墓を作るシーンがあったり、迷子の子どもたちが寒さや飢えに悩まされないよう、ケンジントン公園をパトロールしたり、という場面がある。
そう、ダーリング夫人がどこかで聞いたことがあるのも無理はない。
ま、この2人のピーター・パンはかーなーり性格が違うけどね(笑)
で、読み終わったあとにふと気づいたんですが。
この作品の登場人物、バリ本人と関係ある名前がつけられているようで。
デイヴィッドは13歳で亡くなった彼の兄の名前、デイヴィッドの母親はバリの妻と同じメアリ、“私”の愛犬の名前が同じポーソス……。
ちなみにメアリの夫、つまりデイヴィッドの父親の名前は不明。最後に登場するデイヴィッドの妹バーバラも、誰がモデルかはちょっと。
『ピーターとウェンディ』の登場人物にもバリと関係がある人物の名前がつけられているんですね。
デイヴィズ家の乳母の名前がナンシーで、ダーリング家の乳母(!?)がナナ。長男ジョージはお父さん、次男ジャックにちなんでジョン、四男のマイケルはダーリング家の末っ子。
どうもこの一連の流れは続いているようで。
ブロードウェイのミュージカル版ではデイヴィズ家の末っ子ニコが迷子の1人の名前に、ディズニー版ではメアリがお母さんの名前に使われています。
話がそれました。
『小さな白い鳥』とはなんなのか?
本物の鳥なのか、【生まれる前】の子どもなのか、子どもの比喩なのか。
子どもだったらそれは誰なんだろう?
デイヴィッド? “私”の空想の――もしかしたら最愛の女性との間に生まれていたかもしれない――息子、ティモシー? 生まれてくるバーバラ? あるいはピーター?
それとも、【子ども】そのもの?
本にも答えは書いてない。どこにも。
う~ん、奥が深いぞ、バリの世界。
なんだかディズニーの『ピーター・パン』とハウス名作劇場の『ピーター・パンの冒険』、ミュージカルの『ピーター・パン』と『フック』、そして実写版『ピーター・パン』を、もう一度見たくなってきた。
最後に一番大事なことを書いておかないと。
デイヴィズ家の三男の名前は ―― ピーター。
ピーター・パンの宿敵、フック船長の名前は ―― ジェイムズ。
先日、図書館から『ピーターとウェンディ(ピーター・パンのこと)』の作者、ジェイムズ・M・バリが書いた『小さな白い鳥』を借りてきた。
で、今日読んだんですが。
なんつーかね……
『ピーターとウェンディ』とは違った世界観というのかな。この物語の主な舞台はケンジントン公園という、実在の場所だし。
語り手の“私”ことキャプテン・Wとデイヴィッド少年、その母親で元保母(多分乳母?)のメアリの交流がメインで、その中にピーター・パンの話が出てくるんです。 前後のストーリーとはほとんど関係なく。
『ピーターとウェンディ』の戯曲が大ヒットしてから、だったかな? この『小さな白い鳥』の中のピーターのエピソードをまとめたのが『ケンジントン公園のピーター・パン』というわけで、ご覧になった方も多いと思います。
はい、話を戻して。
幻想的なんだけど、どこか切ない感じの話。ピーターの話だって、かなり切ない。というか寂しい。
あの有名な「家に帰ったら窓が閉められていて、別の男の子がいた」というエピソードもあるんだけど、こっちの方が胸に突き刺さるんですよ。『ピーターとウェンディ』とは違い、ピーターが家に最初に帰ってきたときの母親の寝顔を見ながらいろいろ考える場面があるんで。
母親の「坊や」になるか、鳥として自由に生きるか。
そんな葛藤を、幼いながらに持っているなんて……。
『ピーターとウェンディ』で、ダーリング夫人が“ピーター・パン”について聞いたことがある、という件があるけど。
『小さな白い鳥』のピーターは幼いうちに亡くなった子どものお墓を作るシーンがあったり、迷子の子どもたちが寒さや飢えに悩まされないよう、ケンジントン公園をパトロールしたり、という場面がある。
そう、ダーリング夫人がどこかで聞いたことがあるのも無理はない。
ま、この2人のピーター・パンはかーなーり性格が違うけどね(笑)
で、読み終わったあとにふと気づいたんですが。
この作品の登場人物、バリ本人と関係ある名前がつけられているようで。
デイヴィッドは13歳で亡くなった彼の兄の名前、デイヴィッドの母親はバリの妻と同じメアリ、“私”の愛犬の名前が同じポーソス……。
ちなみにメアリの夫、つまりデイヴィッドの父親の名前は不明。最後に登場するデイヴィッドの妹バーバラも、誰がモデルかはちょっと。
『ピーターとウェンディ』の登場人物にもバリと関係がある人物の名前がつけられているんですね。
デイヴィズ家の乳母の名前がナンシーで、ダーリング家の乳母(!?)がナナ。長男ジョージはお父さん、次男ジャックにちなんでジョン、四男のマイケルはダーリング家の末っ子。
どうもこの一連の流れは続いているようで。
ブロードウェイのミュージカル版ではデイヴィズ家の末っ子ニコが迷子の1人の名前に、ディズニー版ではメアリがお母さんの名前に使われています。
話がそれました。
『小さな白い鳥』とはなんなのか?
本物の鳥なのか、【生まれる前】の子どもなのか、子どもの比喩なのか。
子どもだったらそれは誰なんだろう?
デイヴィッド? “私”の空想の――もしかしたら最愛の女性との間に生まれていたかもしれない――息子、ティモシー? 生まれてくるバーバラ? あるいはピーター?
それとも、【子ども】そのもの?
本にも答えは書いてない。どこにも。
う~ん、奥が深いぞ、バリの世界。
なんだかディズニーの『ピーター・パン』とハウス名作劇場の『ピーター・パンの冒険』、ミュージカルの『ピーター・パン』と『フック』、そして実写版『ピーター・パン』を、もう一度見たくなってきた。
最後に一番大事なことを書いておかないと。
デイヴィズ家の三男の名前は ―― ピーター。
ピーター・パンの宿敵、フック船長の名前は ―― ジェイムズ。
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