岡山県議会議員 森脇ひさき

2023年の岡山県議選で5期目当選させていただきました。
「命と暮らし、環境が最優先」の県政へがんばります。

「新生き活きプラン」 修正案ーー「学テ10位以内」 目標廃止を!

2017-01-13 | 県政に関する活動
 県政の長期計画である「新晴れの国おかやま生き活きプラン」について、11月議会やパブリックコメント等の意見をふまえた「修正案」が報告されました。

 パブリックコメントには324人・団体から441件の意見がよせられました。なかでも教育に関する意見がもっとも多く321件にのぼっています。
 学力テストで「全国10位以内」を目標に掲げるのは問題、市町村別の点数の公表もやめるべきだ。学力向上のためには教員や支援員など人員配置の充実が必要、特別支援教育の充実など多岐にわたっています。
 意見をもとに修正された箇所は39。表現をわかりやすく、あるいはわかりやすく修正されたもののほか、指標(目標)についてもいくつか見直しがおこなわれましたが、大きな問題としていた「全国学力テストで10位以内」という指標はそのまま残されることとなっています。また、廃止の予定であった「保育所待機児童数の解消」について、11月議会で修正を求めましたが、これは参考指標として取り入れられることとなりました。

 今回の修正のうち指標の変更に関して、「これでいいのか!」と言わなければならないことが生じ、総務委員会で質問しました。
 それは「学力向上プログラム」に関する指標で、これまで使っていた県独自の学力・学習状況調査(中1で実施)にもとづく指標を全国学力・学習状況調査(小6、中3で実施)を活用した指標に改めるということです。
 全国調査事態が、順位競争に拍車をかける問題が指摘されているのに、順位の目標だけでなく、学習状況の調査もこれを活用するとなれば、いつまでも全国調査に参加しつづけるということになります。
 さらに目標とする数値も「『授業の内容がよくわかる』と回答した児童生徒の割合」は、これまで「中1で79.4%→81.0%」とされていたものを「中3で70.0%→72.0%」に変更されます。また、「将来の夢や目標を持っている児童生徒の割合」は、これまで「中1で65.8%→71.0%」だったのが「中3で44.9%→47.0%」に変更されます。
 私が問題を感じたのは、中1から中3へ学年が上がるにつれて、どちらも良い回答をする生徒が減っていることです。同時に、達成しようとする目標は、中1のときの数値を下回っています。「将来の夢や目標」に至っては、到達目標が半数以下ということです。担当課長の答弁では、目標としている数値は「全国学力・学習状況調査の上位10位以上の県の平均」ということでした。

 私は、学校教育を通じて子どもに身に着けてほしいのは、「学ぶ楽しさ、知る喜び」であり、高学年になるにつれ、夢や希望をしっかり持てる子どもになることだと常々思ってきました。ところが県の教育目標は、「授業がよくわかる」と答える生徒は7割台、「将来の夢や目標」を持っている生徒は5割未満というわけですから、これで教育の責任を果たしたといえるのでしょうか。3割の生徒は「わからなくてもよい」ということなのでしょうか。
 「10位以内の県の平均」がこの目標というわけですから、10位以内になっても「わかること」や「目標を持つこと」がこの程度でよいとするのであれば、「10位以内」という目標がいかに無意味かということを示したものとも言えるのではないでしょうか。
 
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