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趣味の世界と零細企業末端社長としての近況報告。
書きたいことを書き、たまにアッと驚くことを発表する。

ニホンを貧乏にするための大増税

2010-06-26 12:30:00 | 永住できる目黒区を考える
政府の税制調査会の専門家委員会から公表された「議論の中間的な整理」についてお話します。

  大きな方針として書かれているのは下記のことです。

 ・国民が安心して暮らせる社会を実現するためには、格差の拡大とその固定化を食い止めることが重要な課題であり、社会保障制度と併せて、税制の再分配機能の回復を図ることは重要な課題である。
 
 ・このため、所得・資産に対する課税において、累進構造を回復させる改革を行って、税制の再分配機能を取り戻す必要がある。

 ・なお、給付を含めた税財政の再分配機能を真に発揮させるためには、税収力の回復を同時に図ることが必要である。それを怠り、再分配を財政赤字を増やす形で行えば、現在の世代と将来世代との間の不公平感・格差の拡大につながるおそれがある。


  「政権交代して、増税をせずに子ども手当や高齢者医療制度の充実を実現します」とさんざん謳っていた民主党政権の税制改革の考え方は、このとおり「増税しかない」といっているわけです。

  消費税も所得税も相続税も全部上げます、ということをこの報告では宣言しています。


  一番問題なのは、格差が拡大しているといわれる昨今、その格差を税制によって解決しようとしている、という点でしょう。格差の拡大を税制で解決しようとするのは無理です。

  金持ちから10億円の税金をとって、全国民に10円ずつ配ったらみんな幸せになるのでしょうか?

  
  金持ちからできるだけ多く税金をとれ、というのはただの妬みやヒガミの感情から出る考え方で、決して経済を活性化させません。

  むしろ金持ちが日本から逃避し、日本が貧乏国になるための処方箋である、ということができるでしょう。

  なぜなら、現在のように世界中で資産が動く時代には、金持ちであればあるほど節税の選択肢が多く、所得増税や資産課税の増税によって一番被害を被るのは、節税オプションを持たないがそこそこお金のある中流階級だからです。

  つまり、いま個人所得や個人資産に対して増税するということはいってみれば中流階級狙い撃ちの増税になる、ということなのです。
    
  金持ちは日本から去っていき、日本には貧乏人だけが残るので結果的に格差の縮小になるのかもしれませんね。
  それがいまの政府の狙いなのでしょうか?

  この方向に税制の議論がすすむことは日本経済をますます縮小させる結果になるでしょう。