みりんの徒然声

日々、感じたことを日記や詩でお届けします

雪音の徒然声

2014-08-28 19:25:18 | 日記
人間の、感情は小さな穴のあいた箱の中の
水のようなものだとあの人は言った。
その箱の中は迷路の様に入り組んでいて
中の水が思い通りの所に落ちて行くのは困難だ。
大抵は検討違いの所に落ちて干からびたり、
外に落ちる前に諦めてしまう。
あの人の最後の1滴はあたしの上に落ちたが、
気がつかない内に干からびさせてしまったのだと
あの人は言った。
だけど、その雫は静かに熱を持ってあたしの箱を
焼き続け、小さな火傷を作った。
そしてあたしの水は全て蒸発してしまった
ちくちく痛むその熱が、ずっと消えなければいい
一瞬であの人を思い出せる様にあたしを焼き続ければいい
そしていつか、あたしが灰になったときあの人の箱に
優しく降り積もればいい。
本当に、本当にそう思う


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