夢から覚めたようにすべてにおいて可笑しくなった。例えば宗教家が突然宗教から覚めてしまったら、何が残るのだろう?甘えがまだあったのか、あの人に電気屋を辞めたいと言ってみた。実際生活変えなきゃ食えないから事実だけど、引き留めてほしかったのかもしれない。答えはあっさりしていた。仕方ない。と。そうか、そんなもんなのか。そういや、今日は洗車したのに、雨が降った。人生そんなもんなのか。涙はでなかった。笑いだけこみあげた。冷たい台所から立ち上ることが出来なくなって煙草の煙だけ青く、細く立ち上る。あたしは笑う。心は泣いているのに。もしも、心の痛みや感情が目に見えたならきっと世の中血まみれで真っ赤なんだろう。桜どころじゃない。一面の紅だ。