年齢的にも34歳ですから早すぎるわけではないですが、最近寿命が延びつつあるサッカー界ですので、もう少しやれたのではという気もします。
しかし、ロナウドのスタイルはテクニックが素晴らしいのはもちろんですが、常人離れしたスピードを併せ持った上でのものですから、体力の限界を理由というのは致し方ないことかもしれません。
初めてロナウドを見たのはちょうど17年前の1994年2月でした。
当時Jリーグは創設3年、2年めのリーグ開幕前で、海外のクラブチームをバンバン招待し、プレシーズンマッチを行っていました。その中にクルゼイロがあり、17歳のロナウドが所属していました。
大雪の降った2月11日に東京ドームでのジュビロ磐田との試合で先発し、いきなりハットトリック。3年後にはJリーグでも優勝するチームを完膚なきまでに引き裂いた衝撃を今も忘れられません。「すごい17歳が出てきた・・・」と。
その年のワールドカップアメリカ大会には次代のエースとして、試合出場こそなかったものの選手登録して優勝メンバーに。
1998年フランス大会では押しも押されぬエースで4得点して準優勝。
その間にクラブチームも、ブラジルのクルゼイロから、オランダのPSV、スペインのバルセロナ、イタリアのインテルとビッグクラブを渡り歩き、そこで靱帯断裂の大怪我をして1年以上の欠場という悲劇。
しかし、そこから復活すると2002年ワールドカップ日韓大会での活躍は周知の通り。その年に移籍したレアルマドリードではトヨタカップにも出場し、得点も決めてクラブ世界一にも輝きました。
何と、自分はその年のワールドカップ日韓大会決勝と、トヨタカップの両方を見る幸運に恵まれています。
その後はやや下降線をたどるものの、ワールドカップドイツ大会にも出場し3得点。さらにACミランに移籍して復活したものの、契約切れからブラジルのコリンチャンスに移籍して現在に至っての引退でした。
日本初来日のあの試合が、その後のブレイクを予感させるには充分だったことは言うまでもありません。
そしてピークを迎えた時期での日本で世界一を決める二試合。
大半の選手が中継・録画や書籍でしかその活躍を知ることができない中、生でブレイクのきっかけとピーク中のピークを見ることができた選手として、忘れることのできない一人です。
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