犬や猫を飼う県民のモラルが問われている。2006年度に県動物愛護管理センター(南城市)に捕獲・収容され、殺処分された犬は6399匹。
全国と比較できる05年度の人口10万人当たりの殺処分数は、全国(72匹)の約6・2倍の477匹で全国一多かった。県は動物愛護管理法の改正に伴う「県動物愛護管理推進計画」の策定に取り組んでおり、09年度から10年間で殺処分の半減を目指す。
センターには1日平均30匹の犬が捕獲、収容される。センター1階の掲示板には収容されている犬、猫の種類や捕獲、保護された場所、収容日、処分日が記された一覧表が張られている。処分日は動物たちの“命のリミット”だ。
収容日、処分日ごとに分けられた7つの「成犬室」。雑種がほとんどだが、中にはラブラドールレトリバーやダックスフント、チワワなどの人気犬もいる。人が通ると訴え掛けるような鳴き声が響く。犬は収容日を含め5日間、猫は4日間、ここで飼い主が迎えに来るのを待つ。その間に飼い主に返還されなかったり、人に危害を加えた経歴を持つ犬や苦情犬、病気で譲渡に適さない犬や猫はガスで殺処分される。
県内の殺処分の多さの要因には飼い主が飼えなくなってセンターに持ち込む「引き取り」と捕獲数の多さがある。05年度の10万人当たりの犬の捕獲数は371匹で全国ワースト、引き取りも7番目に多い。猫の引き取りも6番目の多さだ。
犬に限ってみると、飼い主への返還が少ないことも殺処分の多さにつながっている。06年度に収容された犬が飼い主の元に戻った返還率はわずか10・3%で、9割近くが飼い主から見捨てられているのが現状だ。
センターに捕獲・収容される犬の大半は首輪があるものの、鑑札・注射済票、迷子札などの所有者を特定できる物を装着していないため、返還を困難にしている。予防注射の接種と鑑札の装着は狂犬病予防法で定められている。同センターの川崎克主幹は「返還の際には返還手数料が発生する。このため探しにも来ずに新たな犬を飼う人もいる」と動物の命が軽んじられていることに警鐘を鳴らす。
川崎主幹は「15―20年先のこと、ライフスタイルなどすべてを勘案して動物を飼ってほしい」と呼び掛けている。
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沖縄県が飛びぬけて多いから目立つだけで、これが現実なんですよね。
以前にも書きましたが、家族としてちゃんと飼われて幸せに生涯を終えるワンコがいる傍らで、このような最期を迎えるワンコたちもたくさんいるんです。
言葉は悪いかもしれないけど、生まれたときから野良のコ(野良同士の交配で生まれたワンコ)はまだ幸せです。
何も知らないから。
でも、一度でも誰かに飼われてかわいがられたワンコは、人間に対して大きな信頼を寄せていたと思うんです。
でも、その飼い主に見捨てられてしまったわけですから、そのワンコの気持ち、心の叫びは、愛犬家の方なら痛いほどわかるでしょう。
中にはどうにも止むを得ない事情で手放した飼い主もいるでしょう。
でもね、手放さなくてはいけなくなった時、里親を探すとか、ワンコのために何かしてあげた飼い主がどれだけいるでしょうか?
あくまでも自分たちの生活が中心、それはそれで仕方がないと思います。
しかし、「飼えなくなった、じゃあ捨てよう」と短絡的になれることが、実に悲しいことです。
ワンコはモノじゃありません。 人間と同じ、赤くて熱い血が流れているんです。
飼い主と喜怒哀楽をともにし、そして家族の一員になりえたワンコを簡単に捨てることができるなんて・・・。
犬の十戒にもあるように、自分たちのライフスタイルの中にワンコというひとつの命を招き入れるときには、本当によく考えないといけませんよね。
単に「かわいいから」とかじゃなく・・・。
こんなニュースを見るといつも胸が締め付けられます。
でも、だからってどうすることもできないので、すごく歯がゆい思いで一杯です。
こういうことが少しでも減っていかないと、いつまでたっても「ワンコと暮らすことが文化として社会に受け入れられる」っていうのが無理なような気がします。