Mochy's Backgammon Today

プロプレイヤー望月の日々バックギャモン

ときどさん、片上さんとお会いする

2015年08月22日 | 日記
今日はときどさん、片上さんとお会いしてお話しを伺うことができました。

片上さんはこのブログの読者なら皆さんご存知でしょうが、東大卒の将棋プロ。バックギャモンの日本タイトルも取ったことがあります。

ときどさんは格闘ゲームのプロ。
http://fgamers.saikyou.biz/?%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%A9#.VddSRvntmIw
麻布中・高時代の17歳で世界一になった後、東大にはいり、その後格闘ゲームのプロとなって現在の
格闘ゲーム界を支える一人です。

ときどさんとは初めてお会いしたのですが、面白いお話をたくさん伺えました。

彼は非常に「陽」のオーラを持った人で、初対面なのに本当にオープンにいろいろと話してくださいました。
頭脳明晰で、何をすればいいか分かっていて、それをしっかりと実行に移せる。
必要とあれば厳しい練習でも苦しいと思わずにこなせる。勝つのは当然のように思いましたが、
彼はまだまだ上がいると認識していて、むしろ危機感を強く抱いているようでした。
私は格闘ゲーム業界のことはほとんど何も知りませんが、この人にそう思わせている、それだけでこの業界の奥深さがわかりました。

格闘ゲームとバックギャモン(または将棋)との大きな違いは、格闘ゲームは相手ありきということ。
バックギャモン・将棋は盤上の真理、最善手といった考えがあり、お互いに最善を尽くせばこれがベスト、というのを
追及していくのが基本的な考え方です。しかし、格闘ゲームはリアル格闘技(相撲・アルティメット、ボクシングetc)と
同じく、相手ありきの勝負です。ですので、相手の研究に大きな時間を割くとのこと。
対戦相手が決まり次第、対戦相手の動きを動画で研究し、攻撃・守備のパターンをシュミレーションしていくようです。
相手がこうきたらこうくる、こうきたらこうくる、というのをパートナーとともに延々と考え、引き出しを増やしたほうが勝つ。
しかし、相手も同じことをしてくるので、そう簡単ではありません。次の試合ではすでに相手も変わってくるのです。
ときどさんの本では試合と試合の合間のたった1時間にパターンを変えてきた強豪もいたとのこと。
考えただけでぞくぞくしませんか?対戦しながらのクリエイティビティというのも大事になるはずです。
反射神経、操作技術などはプロなら基本で、そこは一番差がつかないとおっしゃっていました。
(とはいえ、その反射神経、技術を磨く、維持するのにも多大な時間を使っているのは容易に想像がつきます)

また、キャラ選択があるというのも大きな違いです。最近の格闘ゲームは何十人ものキャラから選ぶことができるわけで、
メーカー側がいかにゲームバランスをとろうとしても、強いキャラと弱いキャラが出てしまいます。
当然最強のキャラをやりこむのが必勝への近道のはずですが、そこは業界の不文律で、最強キャラばかりを選ぶのはよくないと
されているそうです。確かに、プロ同士の対決が常に同キャラ対決だったら、見てる側はなにも面白くありませんよね。
むしろ、少し不利なキャラをつかって強いキャラに勝つ、ということにストーリーやドラマを感じるはずです。
とはいえ、最弱キャラは選ばないと思うので、競技性とエンタメ性のバランスが大事なわけですね。
片上さんがおっしゃっていましたが、つまらない試合をしても勝つべきなのか、面白い試合をしたら負けてもいいのか、
美学にも通じる問いが突きつけられているわけです。(ただし、それをプロとしての総合的な損得で考えるなら美学ではなくなりますが。)
僕の中では両方とも負けです。負けなんでどっちでもいい。面白い試合、自分の限界に挑戦した試合をして、勝つ。
これが理想でそれ以外は負け。まあ○×はつきますが、それはどうやってもつくしね。

今日はすごく有意義だったのですが、格闘ゲームの話を理解できるほど格闘ゲームを知らないので、
今後は格闘ゲーム業界を追いかけていって勉強しようと思います。

また、日野君がJBLニュース向けにまとめて記事にするそうですので、JBL会員の方はお楽しみに。
4時間も話したけど本当にまとまるのか心配ですが。

ときどさんに興味がある方は彼の新刊を読むのがいいでしょう。

さらに格闘ゲームのプロについて知りたい人は、梅原大吾さんの本もおすすめです。
タイトルは勝つための意志力ではなく、勝ち続けるための意志力です。本を読むとその違いが単なるネーミングの問題ではなく、本質なんだとわかります。
この本は勝負にかかわる人はとりあえず読んどくべき。

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長野バックギャモン新聞に載りました

2015年08月20日 | 日記
長野バックギャモン新聞に載りました。

これはバックギャモンが好きな小学生の方が夏休みの宿題につくったものだそうです。
彼女と面識はないのですが、依頼を受けてMonte Carlo Openのコメントを出しました。
発行部数1の小さな新聞社ですが、とても光栄なことです。







よく読むと矢澤亜希子選手の最新の結果まで抑えてますね。すごい取材力だ。

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2015 モナコ 世界選手権結果

2015年08月16日 | 日記
モナコの世界選手権が終わりました。

私自身の成績はサイドイベントのMonte Carlo Open優勝と世界選手権のコンソレーション(敗者慰安戦)ベスト4です。
サイドイベントとはいえ、Monte Carlo Openは普通の国際大会よりも大きい(64人x500ユーロ)規模ですので優勝には満足しています。

世界選手権の本戦ではベスト16まで行ったもののそこでデンマーク人のFlemming Storgaardに負け、
2nd ChanceではアメリカのAntoinette Williamsに負けました。
ベスト16の試合は出目が大差すぎたのでどうにもならなかったのですが、Antoinetteのほうはきちんと指せていれば勝てていた気がします。
世界チャンピオンになれる気がしたのですが残念です。
コンソレーション(敗者慰安戦)も負けたベスト4の試合は集中できていなかった&後悔が多い展開だったのでトーナメントが終わった直後は
残念な気持ちでいっぱいでした。試合の後半でクリエイティビティを失い、固くなっていたと思います。

世界選手権での成績がいい気がするので調べてみたら、やはりよかった。
過去12年間の記録は下記の通り。( )はサイドイベントでの優勝以上の結果。
12年間でメインでの入賞は9回。メイン優勝1回、ベスト4 1回、コンソレーション優勝1回、コンソレーションベスト4 4回、ラストチャンス 優勝2回。

2004年 なし
2005年 コンソレーション2 ベスト4
2006年 コンソレーション1 優勝
2007年 ラストチャンス優勝
2008年 なし
2009年 メイン 優勝 世界チャンピオン
2010年 コンソレーション2 ベスト4
2011年 メイン ベスト4
2012年 ラストチャンス優勝、(ダブルス優勝)
2013年 コンソレーション ベスト4
2014年 なし(スーパーJP優勝)
2015年 コンソレーション ベスト4、(モンテカルロオープン優勝)

毎年128人を超える参加者がいることを考えるとできすぎです。決勝戦の勝率も4勝0敗だし。
でもコンソレーションのベスト4敗退が多すぎる気がします。次は気を付けます。

今回の成績を勝ち負けで見ると、下記の通り。
モンテカルロオープン 優勝 6-0
メイントーナメント ベスト16敗退 4-1
メイントーナメント 2nd Chance 敗退 0-1
コンソレーション ベスト4敗退 5-1
結果は15-3敗でした。

成績をPR(エラーレート)で見てみると、
棋譜を取ったのは18試合のうち11試合で平均は3.49、相手の平均は6.09でした。
PRで1試合負けたのがあり、それがコンソレーションのベスト4でした。
私の平均が2.8前後ですので、平均して25%ぐらいエラーが多く、技術的、コンピューター的にみると
レベルの低いトーナメントだったといえます。実践的にプレーを変えたものもありますので、一概には言えないのですが、
それでもレベルが低かったのは間違いないでしょう。
理由として考えられるのは、疲れかな。レクチャーやエキシビジョン、その他商談、プライベートマネー、ディナーetcと
盛り込みすぎた。でもそういうのがなければモナコとは言えないし、難しいところです。
来年は少し軽くするべきとは思いますが。

以上、次のトーナメントはグルジアを予定しています。
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世界選手権の棋譜と動画

2015年08月07日 | 棋譜
今大会のここまでの動画はUSBGFのYoutube チャンネルにあります。
https://www.youtube.com/user/USBGFbroadcast

また、僕のチャンネルにもUPしてあります。エキシビジョンとモナコオープンのL16ですね。
https://www.youtube.com/channel/UCIGPM1ZBT1z99C5p66b5qxw

モナコオープンの棋譜 4試合は下記URLにあります。XGがないとダメ。
http://www.bgonline.org/forums/webbbs_config.pl?read=181838
メインの棋譜 3試合とエキシビジョンの棋譜は下記URLに。GNUでもOK
http://www.bgonline.org/forums/webbbs_config.pl?read=181962
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