Mochy's Backgammon Today

プロプレイヤー望月の日々バックギャモン

UBCを優勝して

2021年01月26日 | 日々のつぶやき
UBC (Ultimate Backgammon Championship) はBackgammon Galaxy のMarc Olsen が始めたタイトル戦で、チャンピオンに挑戦者が挑戦する形で行われます。
私は2019 年にSander Lylloff を破り、第一期のチャンピオンとして上田英明さんと戦うことになりました。

この大会の特徴について
UBC は2つの点で他の大会とは大きく異なります。一つは、チャンピオンが翌年に挑戦者を迎え撃つ方式であること。
普通の大会では、優勝しても翌年は他のプレイヤーと同じく横一線で始まるものが多いのですが、この大会はチャン
ピオンが翌年も優勝(防衛)しやすい方式になっています。もう一つは、試合の結果とエラーレート(PR)の結果の両
方を使って勝敗を決める方式であること。AI を判定に使うことにはメリットもデメリットもありますが、運の要素を
劇的に減らせるのは間違いありません。

試合方式: 7 ポイントマッチを12 試合(各日4 試合ずつ)
行い、試合の結果で勝利ポイント「1」、エラーレート(PR)
の結果で勝利ポイント「1」を獲得する。先に勝利ポイントを
「13」獲得したプレイヤーの勝ち。12-12 のタイになった場合
は12 試合の平均エラーレートの低い方の勝ちとする。

決勝戦は12月19日、1月9日、1月23日と3日にわたり、ハレザ池袋で行われました。
1日目に大幅なリードを許す苦しい展開でしたが、2日目に追いつき、3日目に逆転して14-10 で下し、UBC2020 のチャンピオンとなることができました。

今までこれほど厳しかったタイトル戦はありませんでした。
自分の慢心や緩みからDay1 を最悪の形で終え、PR 平均の勝負はその時点でほとんど負けが決まっていました。Day 2,
3 で勝てたのは夢のようです。私はチャンピオンでしたが、初年度は招待されてタイトル戦を戦って勝っただけなので、
今年勝たなければ真のチャンピオンとは言えないと思っていました。今回のシリーズは真のチャンピオンには程遠い
レベルではありましたが、できる範囲でベストを尽くせたことには満足しています。
最後に、対馬崇斗さんをはじめとする大会を支えてくれた全ての方、練習に付き合ってくれた方に感謝いたします。
そして3児の世話と自分の仕事を抱えながら、なお私を助けてくれた妻に特に感謝します。上田英明さんは最高のパ
フォーマンスを最もプレッシャーのかかる舞台で出しました。今回は運よく私が幸いしましたが、誰が見てもわかる
通り、私と彼の間には何の差もありませんでした。上田さんに限らず、これからも日本人との対戦が最も厳しい戦い
になるだろうな、と思います。今から備えていきたいと思います。

12試合がすべて解説され、Youtubeに収められています。
UBC 2020 Backgammon Final - Mochy vs Ueda - Match 1


結果






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