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翻訳実践・批評ゼミ

翻訳しつつ、翻訳について考える。 ――ゼミ活動記録

映像テクノアカデミアのイベントに行ってきました

2023年09月26日 | イベント

どうも。もはや翻訳家志望が死に設定となりつつある醤油。ですが、今日はそれを覆すようなことを書きます。

先日、新宿にある「映像テクノアカデミア」のイベントに行ってきました。

映像テクノアカデミアとは、映画や海外アニメ・ドラマの吹き替え制作やCM制作などで名高い東北新社が経営する声優と映像翻訳者の養成学校で、第一線で活躍するベテランから技術を学ぶことができます。

イベントの内容は、字幕翻訳体験と、学校の説明会です。まず、講師で映像翻訳者で映像翻訳科主任の鈴木吉昭さんが字幕制作の基本的なルールを説明してくださった後、実際に映画の一場面に各自字幕を付けていきます。

何だかどこかで聞いたことが?と思いますけどそうです。我が翻訳・批評ゼミのゼミ合宿の活動と非常に似ているんですよね。そのせいかとてもスムーズに課題をこなすことができました。映画の名前は残念ながら明かすことはできませんが(画像もモザイクしてます)、ゼミ合宿同様、訳していて非常に楽しかったですし、他の参加者の方の訳も興味深かったです。やっぱ他の人の訳の方が上手く聞こえるんだよなぁ~

さて、字幕翻訳にはある一定のルールがあります。訳すセリフの塊一つを業界用語で「ハコ」と呼びますが、その「ハコ」作りのルールを鈴木さんは次の5つのポイントでまとめていました。

  1. 1秒を4文字で計算する
  2. 句読点は使わない
  3. 1行は14文字まで
  4. 字幕は基本2行まで
  5. 読みやすい位置で改行する

どれも映画の画面を汚しすぎず、また画面から集中力を削がないことが目的です。2番目に関してはスクリーンに直接字幕を刻んでいた時代の名残でもあるようです。今はSSDという専用のソフトを用いてデジタルで字幕をつける方法が一般的ですが(画像のテレビ画面から分かるように、この授業でも使っていました)、鈴木さんは素材としてVHSと分厚いスクリプトを用いて作業する時代から活躍されているそうで、話に説得力と年季を感じました。その他にも、字幕は吹き替えより情報量が限られていることもあり(二人の口論のうち一人のセリフしか書けない、など)、なるべく原語の情報量を反映することも大事だそうです。

その後は、担当者による学校説明会。各コースの話を聞いているだけでワクワクしてきました。受講にかかる多額な費用についても「頑張ってそれくらい稼ぐぞ!」というモチベーションの一つになりました!全部で3時間くらいのイベントでしたがそれがあっという間に思えるくらい楽しい経験でした。帰りの道のりも疲れを感じさせなかったくらいです。

なお、教室の撮影や講師の方の名前の掲載にはあらかじめ許可をいただきました。本当にありがたいです。なお、10月8日にも映像翻訳者の林完治さんによる同趣旨のイベントがあるのでそちらにも(今のところ)出ようと思っています。その時もまた感想を書きますのでお楽しみに。

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