さて、今回は山梨煉瓦研究ネットワークの活動の一旦をご報告させてください。(活動の趣旨や目的は別途お知らせします)
今回がはじめての活動となりました。
研究会の参加者はレンガに興味のある有志の集まりですが、実はレンガについてはみんな素人・・・
はじめの一歩として大日影トンネルや菱山道路隧道などレンガ構造物が沢山残っている甲州市勝沼周辺を見学に行きました。

[菱山道路隧道]
今回紹介したいのは、甲州街道沿いにある旧田中銀行社屋の土蔵です。大正9年に建てられたようで、瓦葺の屋根とレンガが合わさってモダンな建物です。

レンガを接着させるためにモルタルが使われています。その目地の仕上げ方を観察すると・・・
扉のある正面から写真右側の面にかけては、中央部が半円形をした覆輪目地で、建物裏側や写真左側の面は沈み目地です。

[目地の境目 左側:覆輪目地、右側:沈み目地]

[目地の種類(喜田信代1999『日本レンガ紀行』日本貿易出版 より引用)
沈み目地は一般的な仕上げで、覆輪目地はで丁寧な仕上げと言われ職人さんの高度な技術が見られます。
では、同じ建物なのにどうして二種類の仕上げが見られるのでしょうか?
今回はあくまで一つの仮説になりますが、覆輪目地のある正面と写真右側は建物の外観がよく見える位置にあり、見栄えを意識したからかもしれません。
一軒の建物ですが、色々な気づきを貰えた気がします。
もっとレンガや地域の歴史を理解し、面白さや見どころ報告していきます。
暖かく見守ってもらえると嬉しいです。
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参加申込み方法の変更
第3回は6月15日(日)に開催します!
会場:山梨県立青少年センター別館 多目的ホール
ご参加お待ちしております!