♪ぼちぼちいこか♪

中年オヤジのきままな独り言。
美味しいお酒を飲みながら、
好きな音楽でも聴きながら、
ぼちぼちいこか・・・?

まだまだ、加川良

2006-01-31 11:57:10 | 加川良
まだまだ、加川良

6枚目のアルバム『駒沢あたりで』。
良さんのアルバムの中で、音としてはこのアルバムが一番
好きである。
バックというかコラボしているバンド:レイジー・ヒップは
なかなか美味しいバンドなのではないだろうか?
彼らの音源を捜してしる。
ヴォーカルの岩本千秋さんの声も魅力的である。
などと、レイジー・ヒップをレビューするのも何なので、
良さんに戻ります(笑)。

1曲目の『女の証し』は、ライブでも必ずと言っていいほど
唄われる曲ですね。
2曲目『駒沢あたりで』、同じリズムでひたすら唄うノンビリ感。
いいじゃないですか。
3曲目『ビール・ストリート』は好きな曲です。
決して私がビールが好きだからではありません(笑)。
ロックン・チェアに腰掛けて、ギターをお腹に乗せながら、何気
なく唄っているようなこの感じ、好きです。


4曲目の『愛をうたってみせるほど』

愛をうたってみせるほど 私の心はかわいていない
愛をうたってみせるほど 私の心は短くもない

願いはいつか叶うものと  座っているほど幸福ではない
願いはいつも叶わぬものと 眠っているほど幸福でもない

  時間とってくれて ありがとうよ
  私は行きたいところを知っている
  時間とってくれて ありがとうよ
  私は河にそって歩いている

・・・・・・


5曲目『ばばびびぶぶべべ』はロックですね、敢然に、完全に。
6曲目『オレンジ・キャラバン』は軽さが実にいい。
力まないあの軽さ、アメリカン・フォークの常道であるあのリズム。
そして、バック・ヴォーカルのいい感じの声、さりげない
ペダル・スティールの軽さと、エレクトリック・ギターの
目立たなさもグーです。


7曲目『祈り』。  いい曲です。  好きな曲です。

私は目を閉じている 暗闇の中に立っている
私は目を閉じている 心の目覚めを待っている
私は目を閉じている 風の祈りを聞いている
それでもっと目を閉じてみる 見えないものが見えてくる

あなたと耳をすましている 時の流れを見送っている
命の紐をといてやる 心の目覚めを待っている
あなたと耳をすましている 虹の真下をくぐっている
それでもっと耳をすましてみる もう聞こえない 何も聞こえない

あなたと目を閉じている 空の高さへ昇っていく
それでもっと目を閉じてみる 見えないものが見えてくる
あなたと耳をすましている 川の流れに乗っている
それでもっと耳をすましてみる もう聞こえない 何も聞こえない

それでもっと目を閉じてみる 心の目覚めを待っている
それでもっと耳をすましてみる もう聞こえない 何も聞こえない


最後は、『君におやすみ』。
この曲も、よく良さんがライブで奏られる曲ですね。
今の私にピッタリの曲です(笑)。

もしかしたら、良さんのアルバムの中で一番好きなアルバムかも
知れない、別の意味で・・・。

う~ん・・・、加川良

2006-01-30 20:25:45 | 加川良
う~ん・・・、加川良

5枚目のアルバム『南行きハイウェイ』。
良さん、はじめての海外録音となったアルバム。
何で外国で録音する必要があったのか・・・?
正直言って、疑問が残る。
がしかし、『高知』がこのアルバムに収録されているので、
まあええか・・・、ではあるが。
アメリカにまで行って録音したから、もっとヘビーなのかと
思うとそうでもなく、軽めの味付けが私には嬉しい。

そんなこのアルバムでは、『高知』、『転がりつづける時』、
『北風によせて』が好きな曲である。

ことば

2006-01-30 00:01:51 | ことば
ことば

わたしは満足を求めてあらゆる詩を読んだが満足はえられなかった。
わたしが欲したのは精神の食事であったのに、わたしが蒐集したのは
精神のボンボンやエクレアだった。
詩をあきらめたわたしは、空想の食事を追って散文をあさり、いたる
ところに卑小な名作を見つけ、それから、人類よりも偉大となるべく
誠実に努力したごく少数の人びとを見つけた。
わたしの空腹を満たすものは、かれらの悪戦苦闘だけだ。
            T・E・ロレンス 「E・ガーネットへの書簡」


私は私自身の証人である。
                 サン・テクジュペリ 「人間の土地」


 叔母は言う。
「お前はきりょうがわるいから、愛嬌だけでもよくなさい。
 お前はからだが弱いから、心だけでもよくなさい。
 お前は嘘がうまいから、行ひだけでもよくなさい。」
                          太宰治 「晩年」

それでも、加川良

2006-01-29 00:07:34 | 加川良
それでも、加川良

アルバム『アウト・オブ・マインド』というと、どうしてもこの話に
なってしまう。
それは『2分間のバラッド』と、プロモ盤のジャケットである。
この『2分間のバラッド』は、某フォーク・シンガー:吉○拓郎氏の
金沢事件を唄った曲なのだが、聴いていると良さんと拓×氏は結構、
親交が深かったのではないかと思うのだが・・・。
中津川フォーク・ジャンボリーでの、△郎氏の『人間なんて』の下りと
渡さんのおしゃべりからは、想像しにくい二人の関係が感じられる。
□田拓郎氏が唄う『加川良からの手紙』からも、十分その関係がわかる。
そして、CDバージョンでは、例のピーである。
レコードでは、そのまま録音されているのに、CDでは(TVではある
まいし)ピーで一部の歌詞がオーバーライドされている。
「まだそんなことするの?」とは思いませんか?
フォークルの『イムジン河』しかり・・・、である。
お上から、差し止られたのなら勲章モノだが、レコード会社の自粛
なのだから「何をか言わんや」である。

ジャケット。
公式盤は、良さんゆかりの大阪は姫松荘の路面電車の駅舎のイラスト。
そして、プロモ盤のジャケットは、レコーディング時に撮影されたと
思われる良さんの白黒写真。
正直言って、どちらも欲しくなるのは、致し方ないところである。
でも、プロモ盤のジャケットに惹かれるのは私だけ?

ふと思ったのだが、良さんへの「独り言」はこのまま行けば、全アルバム
行ってしまいそうですね(笑)。
そして、高田渡さん、岩井さん、シバさん・・・、へと。

ことば

2006-01-28 15:00:58 | ことば
ことば

一粒の麦、地に落ちて死なずば、ただ一つにてありなん。
もし死なば果を結ぶべし。
おのが生命を愛する者は、これを失い、この世にてその生命を
憎むものは、これを保ちて、とこしえの生命に至るべし。
                       新約聖書 「ヨハネ伝」


人びとは、いわばひとつのことばをスクラップにすることによって、
それを処理しおえたと信じこむ。
しかし、ある真理をかたうけることはある商品をかたづけることほどに、
たやすくない。
                エンツェンスベルガー 「政治と犯罪」


楽園を追放された、人間は、歴史への道に出ていくことを強いられた
のである。
神話の用語でいえば、人間は帰ることを許されない。
実際は人間は帰ることができないのである。
                 エーリッヒ・フロム 「革命的人間」

やっぱり、加川良

2006-01-28 01:06:22 | 加川良
やっぱり、加川良

記念すべきアルバム『アウト・オブ・マインド』。
今の良さんのスタート・ラインは、実はこのアルバムではないだろうか?
それまでの1作目~3作目までのアルバムとはあきらかに違うアルバムに
聞こえる。
良さんがやりたかったこと、唄いたかったことを、素直にやり出したように
感じるアルバムである。
私はデビュー当時からの加川良ファンであるからして、『教訓』~『やぁ。』
は大好きなアルバムであり、決して良さんがやりたくなかったものではないと
思っているのだが、この『アウト・オブ・マインド』からは、また違う良さん
が、”やってやるよ”みたいな感じで、リラックスして自然体で唄っている
ように感じる。
いや違う!と言われたら、「ハイ、そうですね」と答えますが(笑)。
とにかく、良さんの記念すべき1枚であることには違いないアルバムである。

そして、
「子守唄をうたえない父親達のために」
は、嬉しい・嬉しい曲である。
渡さんたちがじゅんぐりに唄って、そして蓮さんの赤ちゃんの頃の声。
嬉しい1曲です。

ことば

2006-01-26 14:39:04 | ことば
ことば

「ときどき、夜中にこの静かさが私にのしかかってくる。
 平和って何て恐ろしいんだろう」
                        映画 「甘い生活」


詭弁---愛する者は、恋人に自己を与え、恋人の中に自己の幻を認める。
では、僕は、人生に住んでいると錯覚していたのに違いない。
                 原口統三 「二十歳のエチュード」


わたしの人生をわたしはコーヒー・スプーンで測ってきた。
               T・S・エリオット 「プルフロック」

はたまた、加川良

2006-01-26 00:25:43 | 加川良
はたまた、加川良

3枚目のアルバム『やぁ。』は、良さん初めてのライブ・アルバム。
ライブ・アルバムとは言え、1ヶ所で録音されたものではなく、渋谷や
名古屋など複数のホールでの録音。
そして、中川イサト氏もギターで参加しているのも嬉しい。
イサト氏を中心として、多くの方が参加した『鼻唄とお月さん』も好きな
アルバムだが、この『やぁ。』は私のお気に入りの一枚である。
このアルバムの中で面白いのは『フォーク・シンガー』だろう。
良さんを知っていて、この曲を知らない人が、この曲を初めて聴いたら
きっと驚くに違いない。
フォーク・シンガーと呼ばれることを嫌っている歌詞だからだが、良さん
結構、これ本気だと思うのだが、そう思うのは私だけだろうか?
そして『枚方のあきちゃん』が私は好きなんですよ。
どこかほんわか暖かくて。
こういう生暖かな曲が好きだ。
一番惹かれるのは『流行歌』だ。



マッチ 1本 火をつけて
明日を のぞいたら
夜空 いっぱい 思い出が
ふるえていました

だから僕は 火を消して
夜空を 見上げ
思い出 いっぱい かきあつめ
そして 唄います

 君は君のことが 好きでありますように
 僕は僕のことが 好きでありますように

マッチ 1本 火をつけて
夜空を 見上げたら
私だけの明日が
のぞいていました



いやぁ、いい唄ですねえ。
うん、いい唄だ。

そこで、加川良

2006-01-24 01:50:34 | 加川良
そこで、加川良

そして、2枚目のアルバム『親愛なるQに捧ぐ』へと。
1曲目は『偶成』だが、この曲にはあまり嬉しくない想い出がある。
高校の頃に手痛い失恋をして、小学校の頃からの友人”M”に、
「この曲は、お前のテーマ・ソングや」とよく言われた。
その友人に言わせると、他に2曲テーマ・ソングがあって、ビートルズの
『No Reply』と、シャルル・アズナブールの『Et Moi Dans Mon Coin』
とのことだ。
うちでこれらのレコードをかけては、『お前のテーマ・ソングや』と笑い
転げていた。
その友人”M”も、4年前の1月に亡くなった。
その年に、もう一人の友人であり親友であった”K”も亡くなった。
そして、父と従兄弟と愛犬クーも、その年に亡くなった。
ひどい年なんて表現では足りないくらいの年だった・・・。

そんな話はさて置き、「何にも知らない お人好しのぼくは・・・」で
始まるこの曲は、アルバムの1曲目としてはどんなものか・・・。
初めてレコードに針を落とした時は、ビックリしたものである。
そして、2曲目『こがらし、えれじい』は原詩:福田善之、作曲:西岡たかし
の名曲。
この曲にはコメントは必要ないでしょう。
3曲目・4曲目は良さんの曲で、『夕焼けトンボ』、『靴ひもむすんで』で
あるが、『偶成』と同じく、やたら暗い歌詞であるが、4曲目の
『靴ひもむすんで』は、詩は暗いがメロディーは以外と明るい。
次はマリー・ローランサンの詩で、高田渡さんも唄っている『鎮静剤』。
そして『こもりうた』、『下宿屋』、『白い家』、『コオロギ』、
『親愛なるQに捧ぐ』で終わるのだが、『白い家』以外はすべて暗い
悲しい、淋しい曲ばかりなのである。
『下宿屋』は暗い・悲しい曲ではないが、決して明るい曲ではない。
唯一明るい曲、それが『白い家』なのだが、実際にあった帝塚山の喫茶店
を唄った曲で、私と同世代の方は皆さんご存知でしょう。
良さんが若い頃住んでいた姫松荘のすぐ近くにあった喫茶店である。
大阪・ミナミの『ディラン』と並んで、フォーク・ファンには有名な店。
今は、すぐ近くに移転し営業していて、時々良さんもライブなんか
しているそうです。
まあ、とにもかくにもやたら暗いアルバムではあるが、私が一番好きな
アルバムである。
理由は『下宿屋』が収録されているから、それだけである。

高田渡さんを唄った(語った)曲であり、親友”K”と完全に重なる
からである。
先日のヒポポタマスでのライブで、良さんが『下宿屋』を唄われた時、
目から涙がこぼれてしまいました。

ことば

2006-01-23 01:25:37 | ことば
ことば

あの青い空の波の音が聞こえるあたりに
何かとんでもないおとし物を
僕はしてきてしまったらしい

透明な過去の駅で
遺失物係の前に立ったら
僕は余計に悲しくなってしまった
                   谷川俊太郎 「かなしみ」


人生は夢にして、その外形のあるものはしばしあらわれ、あるものは
稀にきたり、あるものは夜にのみあらわる・・・多くは移ろい
多くは繰りかえす変化のうちに消ゆるとも一つの見せかけの秩序をば
人は感ず
この秩序のととのうところすべてを人は実と見る
記憶の力かくのごとし
          ジェームス・トムソン 「おそるべき夜の都会」

そして、加川良

2006-01-22 00:22:07 | 加川良
そして、加川良

いやぁ~、いつ聴いてもいいもんです、はい。
狭い狭いライブ・バーの席に座って、乾いた喉をコロナで
潤していると、あの優しい声が・・・。
独特の関西弁で語りかけてくる。
そして、Tシャツになって唄う。
『別に聴かんでもええで』と言っているように唄いながら
グングンと胸に入り込んでくる、あの唄。
聴きながら、亡くなった友人を想い出す。

『高田渡は、元気にしてるよ』、『今日も南で会った』って
ことばが妙に嬉しかった。

加川組のみなさん、ありがとうございました。
また、近い内にお会いしましょう。
そして良さん、元気をありがとう!

またまた、加川良

2006-01-21 01:05:52 | 加川良
またまた、加川良

またまたアルバム『教訓』の話を。
『夜明け』、『その朝』、『赤土の下で』はみなさんご存知の通り、
ラングストン・フューズの詩であり、味わい深いものがある。
私としてはここらが好きなところなんですが・・・。
そして『戦争しましょう』なのだが、この曲は聴くたびに複雑な
気持ちになる。
曲の主人公は、これでもかというほど滑稽に表現されてはいるが
当時(戦前の)の多くの日本人の心情を、純粋に突き詰めていった
姿ではないだろうか?
この曲を聴くと何故か寂しくなってしまう。
そして、フィリピンのルバング島から帰還した小野田少尉が
オーバーラップしてしまう。
彼は現在、日本を出てブラジルに移住している。
『銭の効用力について』は独特の逆説・風刺となっており、どこか
『あきらめ節』と合い通ずるものがあるように感じる。
そしてその『あきらめ節』はもう何も説明はいらないでしょう。
この曲は演歌であり、高田渡氏からの流れであるわけで、この
アルバムの匂いとマッチしたものとなっている。
というか、明治・大正のある種の流れと、このアルバムの発売時の
一部の風潮とに共通点があるように思われる。

このアルバムは、ラングストン・フューズ的反骨と、明治・大正
デモクラシー的な風刺・逆説の匂いがするアルバムではないだろうか?

ことば

2006-01-20 00:06:30 | ことば
ことば

わたしは、お前のいうことに反対だ。
だが、お前がそれを言う権利を、わたしは、命にかけて守る。
                     ヴォルテール


僕の運命がどのような星めぐりに出遇ふとしても怖れないが、
例え神であっても、あの貧しい貧しい僕の友人たちに、おまへの
運命はそれだ! と告げることは許されない!
僕は誰よりもあのひとたちを愛するから。
そう心から信じてゐる!
                    吉本隆明 「初期ノート」



もし世界の終わりが明日だとしても私は今日林檎の種子をまくだろう。
                       ゲオルグ・ゲオルギウ

南米旅行 その2

2006-01-18 21:05:10 | 音楽
南米旅行 その2

以前、西岡恭蔵氏のアルバム『南米旅行』について書いたのだが
このアルバムが好きな理由は、『Good Night』という曲が収録
されているからである。
何故好きか?と聞かれても困ってしまうのだが、何故好きなのか
わからないんです。
そんなことって、みなさんありませんか?


♪ Goog Night ♪
           KURO/西岡恭蔵

バハマは午後3時 君のとこでは真夜中
眠りに落ちた君の そばで唄うの誰かしら
それは夢の扉 守る錫の兵隊さん

 夢見て眠る君におくろか
 薄荷色したバハマの風

君が眠ってる間に 夢の透き間通り抜け
Mu・・・・・・ 僕等一寸バハマまで
朝が顔出す前に ママを連れて帰るから 

 夢見て眠る君におくろか
 薄荷色したバハマの風

ことば

2006-01-18 01:50:47 | ことば
ことば

安楽なくらしをしているときは、絶望の詩を作り、ひしがれたくらし
をしているときは生のよろこびを書きつづる。
                       太宰治 「晩年」


・・・・ぼくの敵には驚嘆する
やつらはぼくに好意を抱いている
自身と、そしてやつらと折れあえば
どんなことでも赦される
ちょいとした忘れっぽさが、もう好かれる種になる

どんな信仰箇条にたいしてであれ
たったいっぺんアーメンをいえば
気持ちよく家に迎えられる・・・・
                      エンツェンスベルガー


泣くことも一種の快楽である。
                     モンテーニュ 「随想録」