ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

大峯奥駈道を繋ぐ 明星ヶ岳 6 復路

2020年08月10日 | 山 近畿 大峰山系

7/23~7/24 ☂/☁ ガス・風強し

明星ヶ岳:カナビキ尾根~楊枝ノ宿小屋まで往復

 

 楊枝ノ宿小屋からの続きです

 

ボロボロになってたどり着いた楊枝の宿

貸切でゆったりと過ごせた事が良かったのか

目覚めは悪くなかった

 

それどころか 昨日のしんどさもどこかに消えて

あれほど復路の事でんでいたが

今日はやる気満々の目覚めだった…

 

 

深き森の中の一軒家の小屋の目覚めは

樹林帯の向こうから始まった

 

 

紅く染まる空…

雨予報とは裏腹の

紅空が樹林帯の隙間から覗ける

 

今のうちに早く出発しよう!

 

今日の天気予報もまた 

昼から雨が強くなるようだ

 

しかし…

出発の準備をしている間に

微かな期待もすぐに掻き消され

暴れる風と雨の音がしてきた

 

予想より早いな…

本降りの雨になる前に

弥山辻には辿り着いていたい!

 

早々に出発をする事にした

 

 

 掃除を済ませ出発!

 風は強いが 雨は然程ない…

 崩壊部分を高巻きして

 西面の笹原を進む…が

 

雨を伴った風が容赦なく吹き付け

吹き飛ばされそうになる

これは雨具を着た方が良さそうだ…

 

東面の斜面迄頑張って移動し 

そこで雨具を着る事にした

 

樹林帯の中に入れば雨はある程度避けられるが

今日は昨日より風が強い

雨具フル装備で挑むことに…

 

 

前日悩んだバイケイソウ群生地

やはり…どうしても避けて通れない

 

ただ 風が強く吹き飛ばしてくれるため

匂いが和らぎ 救いであった

 

 昨日と変わらない樹林帯

 楊枝の森の巻き道

 風が止まれば匂いにげぇ~

 昨日と違う雰囲気

 七面山揺拝石

 カラマツソウ

 この辺りからだった…迷ったのは…

 

このバイケイソウの群生

道が隠され迷った七日迷一帯

 

今日は逆に進む所為か

バイケイソウの中の踏み跡を辿れば

迷った倒木のあった所まで なく行けた

 

なぜ迷ったのか…?

・・・?

 

本当にそう思う瞬間であった…

 

 

 この倒木に迷わされた…?

 条件は同じでも 今日は違う!

二重稜線の底部

 

バイケイソウは蔓延り 

道を覆い隠そうとする

今日の私は昨日と違う

しっかりと踏み跡えている

 

… 捉えていると思っていた

 

行きと帰り 同じ道を通っているはずなのに

いつの間にか 微妙にずれている

やはりまやかしの地か…

 

踏み跡もよく見れば複数あり

ここで迷った人の足跡がいくつも残されている

 

それでも ルートから外れる事はなかった

 

今日は昨日と違って余裕があるためか…

 

 

 舟の多和

 

迷いの地点でもある舟の多和…

地理院地図「舟の垰」と記されているが

実際とは少し場所が違う?

 

山割れした船底形状な二重山稜

それが曲者か…

 

今回は ガスっている事と 

バイケイソウが蔓延った事が

迷いに拍車をかける勢いだ…

ここは 条件によっては

地図とコンパスで確認をして歩く他ない…

 

 

 来た道を戻るだけ

 倒木 立ち枯れ 視界ゼロ

 

昨日と同じ道なのに 違って見える

 

疲れて果て ヘロヘロ状態だった昨日

力を得て歩く今日自分目線が違うのか…

 

どんどん延びていくように見えた道が

今日は 近くに感じる

 

 

 ちょっとした岩場でも要注意!

 崩れた斜面は気を付けて…!

迷い平

 

草が風になびき

吹き飛ばす勢いで通り過ぎる

なのになぜ ガスは吹き飛ばさず

更に連れてくるのか…

 

 

もうすぐ 五鈷峰の核心部だというのに

ガスは蔓延り… 

雨交じりのは自由に暴れている

 

そして草原のコルから見える五鈷峰!

ガスに包まれボンヤリではあるが

不気味に浮き出て見下ろしている

 

 

 

風は強いが 雨は酷くはない

さて…いよいよか…

 

 ロープの張られた急登!

 いよいよ…核心岩登り!

五鈷峰の岩場

 

踏ん張ろうとしても 濡れた岩肌は

少しの気の緩みも許さず 

安易には登らせてくれない!

 

滑る 滑る 

かけた足がズル

 

何度も確かめ… 

しっかりとホールドを探して

慎重に登っていく

 

 

 滑る岩場 おっとと!

 今度は弥山?へ 下っていく!

 西斜面が口を開いて待つ?

西側の斜面

 

カラハッソウ谷の石灰質の白い肌が見える

 

遠くの景色は白いガスに隠されているのに

足元の谷側はしっかりと見える

 

ぞっ~

 

 戯れた足元要注意!

 

ここは本当ならば展望が開け

西側の景色は素晴らしいはずだった…

大峯の山々を見ながら楽しめるはずだった…

 

それなのに…

 

行きは苦しく景色どころではなく

帰りもまたガスの中に隠れてみる事はできない

 

だが…

 

 

 

神仙平だ…

チチが嬉しそうに指を指す

緑のすそ野を広げる姿が見えた…

 

あそこはいい所だ 今度行こう…

 

…はい…

でも そこまで行くルートって…?

 

ちょっと不安交じりに返事をするが

チチは嬉しそうに写真を撮っていた

 

ガスは面白いように

時々 ご褒美を見せてくれる

それに一喜一憂しながら 今日は歩いて帰れそうだ

 

神仙平が もともと七日迷ともいわれているそうだ

役行者が七日間迷いこんだ密林から

そう呼ばれるようになったらしいが

現在では密林が無くなるほど盗伐され

草地になったとか…

七日迷 迷い平…それ程 奥駈道には 

まやかしが待ち構えているのかもしれない

 

 

 倒木を避けて

 倒木を跨いで

 急な登りも何のその!

 

ず~っとお伴してくれるガスのおかげで

昨日と変わらぬ景色のまま…

だが 今日はどこか違う???

 

今日は歩く足取りもなぜか軽い

往路で見落とした景色に気づき

どこか新鮮な感じがする

 

 第49靡 菊の窟

 石壁の下に揺拝所

 

往路では 横目で見送った様な…ない様な…

記憶が定かではない!

 

窟とはいいがたいが岩の壁の下に 

御札が置かれている ここが菊の窟

手を合わせて先を急ぐ

 

 

 

昨日同様のガスに包まれ

大峯らしいと言えばらしい…

見落としていた菊の窟から五分ほどで

明星ヶ岳分岐に着く

 

 明星ヶ岳の分岐

 

奥駈道の分岐 弥山辻はもうそこだ!

 

 弥山辻は素通り

 ここからは超特急で下ろう

 どっろどろの泥濘も何のその!

 倒木にも慣れたぜホイと!

 こんな倒木可愛いものだ!

 

私の奥の細道 どこまでも

昨日と違って余裕が広がる

 

 日裏山1725mさらばだ!

 ヤマジノホトトギスさん居たのね

 高崎横手も素通りして

 登って…

 下って

 トラバース

 ここからカナビキ尾根だ!

カナビキ尾根

 

ここからは急だがりだけだ

ペースもかなりい方だ!

このまま行くぞ!

 

 ここも一気に下るぞ!

 ここはだったな!

 おぉ~歩き易いぞ!

 往路の道との合流点

 植林の杣道九十九折に下って

 林道がえたぞ!

 金引橋 林道に出た!

 誘う流れで顔を洗う

 林道歩けばもうすぐだ…

 着いたぞ!猿渡に…

川迫川(こうせいがわ)

 

静かな流れを見せて

穏やかな姿で迎えてくれた川迫川

帰って来たよ…

 

ただいま…♪

 

 

 

 

長い 長いブログに最期までお付き合い下さって

ありがとうございました

 

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (matsunorida)
2020-08-11 11:47:07
ミッちゃん こんにちは

以前NHKのドキュメントで49番靡『菊の窟』に迫る みたいなのやってました、なんでもどこにあるかよくわかっていない幻の窟のようでした。今は立札があるんでしょうか?

それにしてもガスガスの大峰お疲れさまでした^^; ボクも五鈷峰のあたりではかなり吹き荒れて岩陰で風を避けたのを覚えています、人が容易に近づくのをあざ笑うかのような手洗い出迎えでした(笑)

ボクのBlogでも『Omine Okugake Trail』でBlog検索すると日記が出てきますので また遊びに来てください~^^
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Unknown (mituhouse)
2020-08-11 20:51:10
matsunorida様

こんばんは 菊の窟は仮の場です
歴史的にも貴重&非常に危険な場所にあるとされる
大峯最大の魔性の所とされておりますから…

言い伝えに「鬼の口」とあり 言い伝えによると
舟ノ川地獄谷と日裏山谷との間の大きな中尾という尾根を西へ下ったところにあるそうです
舟ノ多和付近から見ると、尾根が岩場になっていて角が付いているように見えるところがそれであって、その岩壁の南側に固形の菊の紋が鮮やかに見えるらしい

菊の窟は舟の多和という場所から見ると、岩肌に円形の菊の花の模様が見えるらしいのですが 今回は視界が無く確認はできていません
40年前の地図と現在の地図に少しずれが有りますが
中尾にそれはあるようなことを記して有りました…

いつか中尾にも行く予定にしていますが…
窟はどうかは分かりません(笑)

ブログお邪魔させて頂きました
教えて頂き有難うございます
また お邪魔させて頂きたいと思います
ありがとうございました


ギザギザに岩角立った開口部の奥には、人一人が籠れる窟があった。
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