MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

光を見続けるー光を観る心

2007-08-11 01:05:18 | Weblog
光を見続けるー光を観る心

人生の嵐の只中にいる時、「葛藤」に捕われないことが、それを乗り切る第一の秘訣です。

人間には「耐えられない試練」はもともと与えられてはいない、と言われますが、辛い経験や悲しみ、苦しみそのものには、人生のよい面をすっぽりと覆い尽くす、圧倒的な闇の力があります。
当事者にとっては、これまでの生き方そのものを否定されるような、大きな災難として降り掛かってきます。
そんな時は、自分の価値観を再検証する時です。
自分を一旦真っ裸にしてみて、人生の目標なり、大切に思うものは何か等、基本的な問いかけを行うときです。

私自身、複数の異国で人生をやり直すほどの衝撃的な体験が何度もありましたが、その時に支えとなったのは、「光を見つけたい」という目標でした。
とはいっても、光は照らすに相応しい対象が現れるまで、見出すことができない、といわれます。
私は写真家として、美学家として、人間が見せる「光」を、作品として見出すことを思い立ちました。

ニューヨークに2000年を機に移住したのも、世界に「光」となる言葉を投げかけていたり、活動をしている人々と出会い、インタビュー集にまとめたい、という目標を抱いていました。
その目標は、NYを離れたいまでは、日本発の展覧会だったり、東西を結ぶ映像作品企画として、形を変えてはいますが、「光」を見つめ続けていると、自分自身がいつしか本当に光の恩恵を受けるようになるものです。少なくとも、大きな力に護られていることに気づく時がやってきます。

闇からの攻撃的な力を感じたら、極力、自分の好きな物、目標としているもの、大切にしてきた世界観など、もう一度胸にしっかりと抱きしめてください。
私自身、アーティストとして三つの国で生きてきた中で、ひとつ声高に言えることは、最後に救ってくれるのは、他でもない自分自身の心の力です。どんな状況にあっても、光を見続ける勇気です。

自分が信じているもの、愛する人々、魂を捧げてきた活動なり、価値を、嵐の中でこそ、心底大切に慈しんでください。

素敵な未来を願って....

伊藤美露
2007/8/11
sky over kamiuma, 07.08.07
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