MIRO ITO発メディア=アート+メッセージ "The Medium is the message"

写真・映像作家、著述家、本物の日本遺産イニシアティブ+メディアアートリーグ代表。日本の1400年の精神文化を世界発信

東大寺伎楽面 春日大社舞楽面 祈りと芸能のシルクロード 写真展開催 ごあいさつ (伊藤みろ by Miro Ito)

2010-11-16 01:31:55 | Weblog
祈りと芸能のシルクロード 東大寺伎楽面 春日大社舞楽面 伊藤みろ 写真作品展

ごあいさつ

古代の日本は、中国大陸や朝鮮半島などアジアの隣国との交流が盛んで、710年に都となった平城京は、アジアの文化の粋を集めた開かれた国際都市でした。

西の果ては地中海に続く、ユーラシア大陸を貫く「シルクロード」を経て、ペルシアなどの国際色豊かな宝物とともに、インドからの仏教の教えが中国を経て、数百年の時をかけて奈良まで伝来しました。

奈良は、北のステップロード、中央のオアシスロード、南海路の三つのシルクロードの終着地であり、数万キロと数千年の旅路からの有形無形の宝物を、今日まで遺しています。

それらは正倉院の御物として知られるだけでなく、「精神」という地平の上で、光の教えのシンボルとしての東大寺の大仏さま(盧舍那仏)や、ユーラシア大陸最古の仮面劇(行道を中心とした一種のパントマイム)といわれる伎楽、中国や朝鮮半島の王朝芸能として伝えられた舞楽など、「祈りと奉納」のかたちに託されてきました。

こうしたユーラシア文化の豊かな結晶の上に、日本古来の信仰や文化が融合し、日本文化の基礎が作られていきました。

本展では、「精神のシルクロード」と呼びうる「祈りと芸能のシルクロード」というコンセプトにて、アジアの共通の遺産として天平期から中世の仮面芸能の紹介を行います。「天平文化」に託された「精神性」を、アジアの太古の祈りと奉納の文化を結集させたものとして、作品を通じて未来にむけ、国境を越えて発信いたしします。

奈良が守り続けてきたシルクロードの遺産、アジアの連帯のシンボルである、幻の芸能である伎楽、アジアの王朝芸能の伝統を今日まで伝える舞楽。それら1500年以上の伝統の上に立つ「人類遺産」としての文化力、その智慧と時空を超えた美を知っていただくことで、その源である中国や韓国、インドシナ諸国をはじめ、広く世界の方々とつながり、歴史と未来とを豊かに結んでいくことができることでしょうか。願わくは、この展覧会が平和な未来への、平城京の伝統からのメッセージとなればと願っています。

この展覧会をご覧になる、ひとりでも多くの方々が、奈良の伝統を通して、過去や未来と出合い、地球規模の視点から、文化を「共有・伝承」する、心の架け橋となってくださることを願ってやみません。

伊藤みろ (メディアアートリーグ代表)


撮影協力:東大寺 春日大社 奈良国立博物館
後援:社団法人平城遷都1300年記念事業協会
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奈良まほろば館 展覧会 (2010年11月14日~19日)
祈りと芸能のシルクロード 
東大寺伎楽面 春日大社舞楽面
伊藤みろ写真作品展

11月17日 (14:00~15:30)
「東大寺の伎楽面 春日大社の舞楽面」 
記念講演
秋田真吾氏 (春日大社学芸員)

※聴講をご希望の方は、下記までお申し込みください。
http://www.mahoroba-kan.jp/
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-6-2 日本橋室町162ビル1F・2F
開館時間 10:30~19:00 TEL:03-3516-3931 FAX03-3516-3932
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[ フォトエッセイ(最新刊)]
書名: 心のすみか奈良 いのちの根源なるものとの出合い
古寺・古社・古儀に学ぶ「いかに生きるべきか」のメッセージ
著者: 伊藤みろ(写真・文)
企画・編集: メディアアートリーグ
出版社: 武田ランダムハウスジャパン

 刊行日: 2010年2月24日
定価: 2,000円(本体1,905円)判型: A5上製 ページ数: 144ページ
ISBN: 978-4-270-00564-4

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[メディアアートリーグについて]
アートを通して世界へ平和を発信する目的のもと、日本に遺され守られている「人類遺産」としての世界的な文化を、海外に紹介する活動。伊藤みろが写真家・アーティスト・プロデューサーとして推進中。作品はすべて寺社をはじめ、世界の図書館や美術館、大学や財団などに寄贈。文化を写真や映像作品、書籍として伝承し、世界で共有する活動。

http://www.miroito.com
Photo and Text by Miro Ito, All Rights Reserved.


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
楽しみです (ORCA)
2010-12-15 00:23:39
伊藤みろさんの事は、「魅せる写真術」で初めて知りました。
同時に、こんな素敵な写真家を知らなかった自分のアンテナの低さを悔いました。
書かれている内容に、とても共感しました。
ともすると、技術的な説明になりがちな写真の撮影法の本ですが、伊藤みろさんの本は技術と写真を撮影する知識は大切にしならがも、よりイメージに対して深く捉える書き振りが、まるで欧米の書籍を読むような気がしました。
その背景に、被写体への理解や哲学への関心など、イメージのより深く関わろうとする姿勢かなと言う気がしました。
今までの活動を拝見させていただく事、そしてこれからの活躍を楽しみにしています。
掲示されている著作は、さっそく購入し、近日到着予定です。
今から読むのが楽しみです。

楽しみです (ORCA)
2010-12-17 04:21:19
伊藤みろさんの事は、「魅せる写真術」で初めて知りました。
同時に、こんな素敵な写真家を知らなかった自分のアンテナの低さを悔いました。
書かれている内容に、とても共感しました。
ともすると、技術的な説明になりがちな写真の撮影法の本ですが、伊藤みろさんの本は技術と写真を撮影する知識は大切にしならがも、よりイメージに対して深く捉える書き振りが、まるで欧米の書籍を読むような気がしました。
その背景に、被写体への理解や哲学への関心など、イメージのより深く関わろうとする姿勢かなと言う気がしました。
今までの活動を拝見させていただく事、そしてこれからの活躍を楽しみにしています。
掲示されている著作は、さっそく購入し、近日到着予定です。
今から読むのが楽しみです。

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