劇団未来ブログ

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それぞれの思惑

2009年03月03日 13時05分24秒 | 稽古日誌
♪あかりをつけましょ ぼんぼりに♪
♪おはなをあげましょ もものはな♪
♪ごーにんばやしに  ふえたいこ♪
♪きょーおはたのしい ひなまつり♪

そう、今日はひな祭り

そして、この歌は「山野三郎 作詞 河村光陽 作曲」である。
まさか、作詞者や作曲者を知っている人はほとんどいないだろう。

しかし、この歌の名前も正確に言える人は少ないと思う。
「うれしいひなまつり」
これが、この歌の正式名称である。

こんなに有名な歌でも、あいまいな事や意外と知っているようで知らない事など多い。
だから、なんやねん!というかんじなのだが……。


今回の芝居の舞台は、イタリア・フランス創作料理店が舞台である。
はじめは、ト書きにイタリア創作料理店とあったのだが、物語の設定上フランス料理もだしてるのではないか…ということでト書きに加筆された。

観客にとっては、それほど重要な事ではないが(というか、あまり説明するシーンもない)創造者にとっては役柄の設定や舞台装置・小道具などには影響してくる。
結構、お客さんには分かりにくいところをこだわって創っている。(それが伝わっているかどうかは、また別なのだが)

今回の物語では、中高年らしき夫婦が食事をしたあと「リゾット」と「ヤキメシ」の区別が付かないオッサンが出てくる。そこで、その奥さんが、「違うでしょ」と訂正するのである。

そこで問題が…

そもそも「リゾット」とヤキメシを間違えるのだろうか?

リゾットというのは、イタリアの代表的な米料理で、お米とソースが一体になっているものである。(詳しくは調べてください。)
実際、このお店ではどのようなリゾットであったにせよ、「ヤキメシ」と間違えるオッサンはあまりいないのではないか?

そこで、代替案になったのが「パエリア」でどうか?それなら、間違える可能性もあるのではないだろうか?
しかし!!
「パエリア」はスペイン料理なのだ。
伊仏創作料理店において、スペイン料理は筋が通らない。

そこで「ドリア」ならいいだろう。

「ドリア」はもともとはイタリアの貴族・ドリア一族のためにパリのレストランが創作した料理を指したらしい。
イタリア国旗の三色にちなんだ、トマト、キュウリ、鶏卵などの材料を使って作られた料理で、1925年に横浜にあるホテルニューグランドのフランス料理長として来日したスイス人のサリー・ワイルが、米飯に小エビのクリーム煮をのせてベシャメルソースをかけ、オーブンで焼き上げたものが現在のドリアの始まりであったらしい(ウィキペディア抜粋)

まあ極めて簡単に言えば、「ライスグラタン」のようなもの。

これなら、オッサンが「ヤキメシ」と間違える可能性もあるという結論に至った。
というか、「お米入ッとったら、オッサンやから何でもヤキメシやと思いよるねん」という結論だ。

どうなんやろ。

そんなオッサンにとったら、リゾットもドリアもパエリアもきっと区別がつかないと思うのだが。
いっそのこと、「イタリア・フランス・スペイン創作料理店」にしたらどないやろ。
もっと簡単に「世界の創作料理店」もしくは「創作料理店」もしくは「たべものやさん」でどないやろ。

あかん、あかん、真剣に考えてるのにおこられる。

まあ、こんなことを、延々討論しながら芝居は出来上がっていくのだ。


とにかく今日は「うれしいひなまつり」
この、名前だけでも覚えておきましょう。

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