goo blog サービス終了のお知らせ 

足の速い借款の供与

ゆっくりと歩きたいものです

プログラムの情報量

2007-02-24 23:35:51 | 観る・聴く
ここでの「プログラム」は演目の構成という意味ではなく、演目が出ている冊子のこと。
昨日行った、読売日響のものは、「月刊オーケストラ」という形態になっています。

その月のいくつかの公演それぞれの演目紹介・演者紹介に加え、楽団にまつわるトピックスや、海外事情等、内容も充実。84ページもあります。
まさに「月刊オーケストラ」という「雑誌」。
オーケストラ事務局もいろいろと考え、進化しているのでしょう。



今からもう30年も前でしょうか、父と共に東フィルの定期会員になっていました。
当時は小学生中学年、なにもかにもよくわからない頃。
プログラムは、といえば、公演毎の十数ページのパンフレットでした。
演奏者の紹介と曲の説明というのは今と同じなのですが、曲の説明はその成り立ちから各楽章の調性やテンポ等、教科書的ではありますが詳しい説明がついていました。
また、楽器構成も事細か-「フルート3(うちピッコロ持ち替え1)」等-に記されていました。
当時は、これを見ながら、楽章の拍子を数えたり、人数を目で数えたりしたものでした。「四管編成」の意味を知ったのも、ここから。

あまりに即物的とは思いますが、こんなプログラム、今でも欲しいと思います。




アンコールは何?

2007-02-23 23:37:35 | 観る・聴く
重い重い仕事を終え、何も考えられない状況で読売日響の定期公演へ。
指揮者はマンフレッド・ホーネック。先々週の振り替え公演と兄弟での登場です。

「何も考えられない」状況を神様が察したのか、「面白い」プログラムでした

前半は、
禿山の一夜-真夏の夜の夢-シュニトケ「真夏の夜の夢(ではなくて)」

後半は、
皇帝円舞曲-ラ・ヴァルス

端的に言えば、踊りつながり、ですが、それ以外にも、真夏の夜の夢と「でなくて」の対比とか、「でなくて」の、贋作が溶けてなくなるようなオーケストレーションとラヴァルスの対比とか、皇帝円舞曲より、ラ・ヴァルスのほうが「ズンチャッチャ」でなく「ズチチャッチャ」だとか、いろいろ比較すると面白かったです。

ソロではフルートの倉田優さんが大活躍。「馬鹿でかい音」的なイメージを持っていたのですが、今日はいろいろな色がありました。

でも、やはり今日は「プログラムの力」ではないでしょうか。
その意味で、明らかに用意していたのに、結局なかったアンコールが何なのか、気になります。
どんな曲だったのでしょう。25日(日)にみなとみらいで同じプログラムがあるそうです。マチネーだし、今度はアンコールがあるのではないでしょうか。その情報を待ちましょう。。。。


ドイツのヴィオール・コンソート

2007-02-22 11:43:31 | 観る・聴く
Modus PhantasticusというタイトルのCDを購入しました。
中身はドイツのヴィオール・コンソート、弾いているのはCharivari Agreableというイギリスのグループです。
(写真を見ると、市瀬礼子さんがいらっしゃいました)

ドイツの、というと実は全然聞いたことがないのですが、
ちょっとやってみたいフンクの組曲inDに注目。
ホモフォニックなadagio、フーガになってるallegro、いろいろ取り混ぜられていました。
また、パッヘルベルとベーム(フルートのベームとは違う人)、フックス(Fux)のシャコンヌも、シャコンヌ初学者としては興味津々。

休日のブランチにゆっくり聞きたいCDです。


チェロ・リレー

2007-02-11 10:07:08 | 観る・聴く
読売日響の定期公演の振り替えで、芸術劇場に行ってきました。
演目は、モーツァルトのヴァイオリンコンチェルト・小品と、フランクの交響曲。
演奏評は、どなたかに任せることにしましょう。
ただ、端正な大友直人さん、モーツァルトも端正で、モーツァルトらしさを堪能しました。

さて、人によって違うと思うのですが、私の場合、演奏中、音楽に集中しっ放し、という訳ではありません。
あ、こんなフレーズの構成なんだ、とか、あ、あんな弾き方してるんだ、とか、あ、指揮者から指示が飛んだぞ、とか、場面場面でいろんなことを「ぼやっ」と見たり考えたりしています。時には、突然昔の記憶が呼び起こされたり。。。

フランクの交響曲でも、そんなこんなを考えながら終楽章を聴いていました。
すると、視界の右側で、ごそごそとした動きが。
視線をやると、チェロトップの毛利さんが、後ろの人とチェロを交換しているようす。
受け取った人は、そのまた後ろの人と交換。チェロ・リレーです。
弦が切れたのでしょうか。。。。

よく、オーケストラの雑学ネタでは、コンサートマスターの弦が切れたら、どんどん後ろに送っていく、ということが書いてありますし、実際、何度か目にしたこともあります。読売日響の定期公演でも最近あったような気がします。
でも、チェロの場合は初めて見ました。

ヴァイオリンとは違い、リレーも大変そうでしたしエンドピンの長さやそもそも楽器のサイズも微妙に違うだろうし、大丈夫なのでしょうか。
思わずその後、毛利さんに注目しちゃいましたが、大丈夫そうでした。
失礼しました。、、、




メシアンのトゥーランガリラ交響曲

2006-12-16 15:26:59 | 観る・聴く
12月15日(金)、読売日響の定期公演(サントリーホール)に行ってきました。

演目は表題のメシアン一曲のみ。
そのせいか、会場はいつもの7割も入っていない感じでした。

私の隣は、「久々にクラシック」という雰囲気の、中年夫婦とその両親らしき4人組。演目を知ってて来たのかな?と心配に。

自分としても「途中で飽きないかな?」と心配だったのですが、超絶技巧のピアノ、一心不乱のオケをはじめ、渾身のスペクタクルで、1時間半、最後まで聞いちゃいました。。。
隣の老夫婦もご主人は「最近の曲は難しいね~」とささやかれていましたが、奥様は結構楽しんでおられたようです。

これ、分かり易そうな曲とは言え、やはり大曲。練習とても大変だったのではないでしょうか。それにしてもいいものを聞きました。
オンド・マルトノの音、もう少し大きくても良かったのかもしれません。
でも、怪しげな雰囲気は良く出ていました。
演奏後、舞台に近づき、オンド・マルトノ、しげしげと眺めちゃいました。
現在、バロックの曲をモダンフルートで演奏するのが普通にあるように、オンド・マルトノもどきの最新の電子楽器で代替するってあるのでしょうか。
(ちなみに、オンド・マルトノ、石橋楽器のHPに解説が出ています。恐るべし)

下野竜也さんのシャコンヌ

2006-11-29 23:52:54 | 観る・聴く
定期会員になっている読売日響の演奏会に行ってきました。
今夜の指揮者は下野竜也さん。
このたび読響の「正指揮者」に就任された方です。
(映像等も含め)初めて聴きました。

サントリーホールは、お祝いのお花で一杯。
こんなにお花の届いた定期演奏会は記憶にありません。

そんな華やかな雰囲気の中、下野さん登場。

挨拶代わりの第一曲は、バッハのシャコンヌ(斉藤秀雄編)
下野さんの指揮は、とても明確で、曲の構成(この場合、バッハの構成を斉藤秀雄が書き下したものでしょうか)を詳らかにしながらも、高みに上るその精神性は保たれていました。

モダンのヴァイオリンの演奏の中には、3拍子の舞曲であることを忘れたかのようなものも少なくない気がするのですが、モダン・オーケストラのこの演奏は、改めてシャコンヌらしさを感じました。

これを最初に持ってくるセンスにも脱帽。

休憩後のコリリャーノの交響曲にもシャコンヌが入っている(いた)のですが、これはちと違和感有り。
解説を読むと納得するのですが、コリリャーノの「想い」が思い切り入った曲で、その想いと共感できても(しすぎても)、共感できなくても、どちらにしても「あまり後味の良くない」感覚を受けました。新聞評とか、どうなるんだろう?

いずれにせよ、楽しみが一つ増えました。


レ・パラダン

2006-11-05 16:42:51 | 観る・聴く
11月4日に、シャトレ座の「レ・パラダン」に行って来ました。

ラモーのオペラをモダンの振り付けで、というもの。
ヒップホップが入ったり、背景がCGだったり、とか、視覚的に驚く部分が多いのですが、後半は例えばCGの意味合いが薄れる(前半は、これぞ本当のメタモルフォーゼ、という利用法だったのに、、)など、少し食傷気味でした。

音楽は、歌も含め心地よいものでした。
(歌手の方たちもダンサーと一緒に踊っていました。ご苦労様なことです)

そんなこんなで、全体として「行ってよかったな。でも、ちょっと高い?」という印象。


ところで、
休憩時間に、オーケストラピットをのぞきに最前列まで進出しました。
トラヴェルソ隊の二人は三響フルートのカタログ(木管フルート)を見ながら楽しくおしゃべり中。
黒檀(たぶん)のトラヴェルソと柘植(これもたぶん)のバロックピッコロが、椅子の脇のトートバッグに無造作に差し込まれていたのが印象的でした。

その他備忘録:
トラヴェルソの師匠にお会いしました。さすが、勉強熱心な方ですね。

二人トリオソナタ(バッハ:BWV1027)

2006-10-08 10:19:17 | 観る・聴く
久々にバッハを聴きました(と、言ってもCDで、ですが)。
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第一番BWV1027です。

手元にあったのはドイツの(多分)廉価版ARTSのガンバHoffmann、チェンバロFediの演奏のもの。

淡々としながらも、ガンバとチェンバロとが絡み溶け合いつつ流れる、良い曲です。フルートソナタのBWV1030がフルートとチェンバロの「対決」なら、こちらは「共生」でしょうか。

実はこの曲、BWV1039の二本のフルートのためのトリオソナタと同じ曲で、二番フルートをチェンバロが右手で演奏するという、いわば「二人トリオソナタ」なのですが、さすがバッハ、違う曲に仕上げています。

早速楽譜を購入することに。折りしも、廉価なDOVERのリプリント版(ブライトコプフ)が出ていたので、amazonで注文。早く来ないかな。。。

ボロディン全集です

2006-09-29 23:00:02 | 観る・聴く
読売日響の定期公演に行きました。

今夜のプログラムは、ボロディンの交響曲全曲。
といっても、30分ほどの第1番、第2番と、未完・補作の10分強の第3番の3曲。

それでも、「全曲」というのはその作曲家の生き様を見渡すようで感慨深いものがあります。

序曲としての第3番、プロへのデビュー作的な第1番、そして自信に満ちて世に問うた第2番、単純であるけれでも、北の大地の力強さを感じました。

指揮者はロジェストヴィンスキー。この人は来るたびに奥さんとか子供とかと共演する野村克也みたいな人で、あまり好きではないのですが、やはりロシアの香りを持ってきてくれました。