南スウェーデン便り

ときどき南スウェーデンの真ん中のイナカから、ときどき街からお便りします。

またズッキーニ

2022-08-29 05:05:58 | 街便り

まだまだとれるズッキーニ…

韓国風、インド風と来たので、そろそろヨーロッパ風のレシピを探そう。

街に帰って来たのでオーブン焼きという選択肢が増えた!

ネットでおいしそうなズッキーニのパルメザンチーズ焼きのレシピを見つけたが、ハーブと一緒にパプリカ粉やニンニクの粉をまぶすとある。

「うーん、にんにくの粉ないし、パプリカ粉はイナカに置いてきちゃったよ…」とあきらめかかったが、「そうだっ」

うちにはこういうすぐれものがあった。Vegeta唐辛子味。クロアチアのスープの素のようなもので、ニンニクとパプリカと唐辛子とハーブがブレンドされたもの。まさにこのオーブン焼きに使える!

ズッキーニを拍子木切りのように細く切り、オリーブ油とニンニク粉、パプリカ粉、唐辛子粉、塩、ドライハーブ、(私はvegeta)をまぜたものをからませる。

それから、パルメザンチーズをおろしてどどっとかけ、200度ぐらいのオーブンで15分ぐらい焼く。

チーズが焼けて外側がパリパリするが、ズッキーニはほどよく柔らかく、甘い。スパイスやハーブの香りも効いている💛

おつまみや副菜として最高!これはまた作らなければ!

 

それから、縦半分に切ったズッキーニをくりぬいてチーズとあわせてオーブンで焼くというおしゃれなものもやってみた。

炒めたエシャロットとにんにく、卵、コムテチーズ、ブロッセチーズ、塩こしょうを加えてまぜて詰める。

もうちょっとズッキーニがやわらかくなるまで焼けばよかったかもしれないが、チーズたっぷりのフィリングの詰まったまだ少し残った歯ごたえが楽しめてよかった。

 

使ったチーズは安売りドイツスーパーのLidlで19クローネ(245円ぐらい?)で買ったフランスのチーズbrousse。

プラスチックの籠のようなものに入っていたのでその模様がついている。イタリアのリコッタのようにさっぱりしているけれどクリーミーで、果物と一緒にデザートとして出しても合う。

 


ズッキーニのパコラ

2022-08-22 05:21:50 | イナカ便り

今年は暑くてカラカラの日が続いたせいかなめくじの害が少なくてありがたい…

ズッキーニから右回りに ふだん草、コリアンダー、いんげん、さやえんどう、タイム、じゃがいも、ミント、セージ

ズッキーニは韓国風のほかにも、こんなのが美味しい。

インド風てんぷらのパコラ。ズッキーニは半日干しておいた。ひよこ豆の粉に半分ぐらいの米粉(コーンスターチでもいい)をまぜ、粉状のスパイス(ターメリック、唐辛子、スピースクミン、コリアンダーシード(どっさりある😂))と塩を混ぜ、水でてんぷらの種程度になるまで溶いたものにさっとつけて揚げる。

いんげんもいっしょにかき揚げ。

薄めにつけてもうまくくっついてくれた。カリッと揚がってとても美味しい!

ここは近所に店がなく、生肉を持ってくるのはちょっと心配なので乾物類しか持ってきておらず、肉を食べない日が続いている。ツナやサバの缶詰とひからびかかったチョリソーがあるけれど、ズッキーニのおかげで肉がなくても満足💛

 

 

 


マルモフェスティバルとルピナスバーガー

2022-08-17 19:42:09 | 街便り

街に戻ってきた。

おりしもMalmö市の夏のお祭り「マルモフェスティバル」が三年ぶりに開かれており、全国また外国からも訪問客がどっさり来てにぎわっている。人口がいつもの3倍ぐらいあるような気がする。

お祭りは約一週間続き、連日有名アーティストのコンサートやイベントがある。これらはたいてい無料!

そのほか、子供向けの移動遊園地やゲームもかなり大規模だ。駅に降り立ったとたんに絶叫系の乗り物からの悲鳴が夜遅くまで聞こえてくる。

そして、世界各国の食べ物にありつける屋台街もある。値段は安くないがちょっと珍しいものが食べられる。

ちょっと怪しいけれどひらがなは全部正しく書けていた!

ブダペストから来た家族が「こんなトッピングは初めて見た!」と驚いたスウェーデン風ランゴス

その中で私が気になっていたのはこの店。野草ルピナスの豆から作ったバーガー屋Lupinta

 

ルピナスは夏から秋にかけて原っぱや林の近くによく生えている野の草で、ジギタリスのように群生している。数種類の色が花が咲きなかなかデコラティブだ。

数年前になるが、スウェーデンの食環境を改善しよう!というテーマのテレビシリーズがあり、その中でこのルピナスの豆は処理をすれば食用にすることができると紹介されていた。タンパク質と繊維が豊富なのだという。海藻や昆虫とともに「未来の食べ物」のように持ち上げられていた。その後商品化されて冷凍食品として売り出されたことは聞いていたがいまひとつ話題にならない。

「今度道で見かけたら種をとってこよう。」と思ったのだが、以前この花をよく見かけた林のあたりを見てもみつからない。

「もしかしてみんなが取って食べつくしちゃったの?」と思っていたら、どうやらそうではないことがわかった。

このルピナスという植物はもともとスウェーデンにあった種ではなく、前世紀から増えてきたものらしい。繁殖力が強く、というか強すぎて在来種の植物を絶滅の危機に追いやっている悪玉だからできるだけ繁殖しないように努めるべきだと書いている報告書もあった。だから以前ほど見かけなくなっていたのだ。そんなにアグレッシブな植物だったとは!

へえーっ?

林や原っぱの夏の風物詩だったと自分が思っていたものが迷惑なよそ者だったというわけ? 

最近動植物の「外来種による在来種の駆逐の問題」について見聞きするとき、ちょっと背中がうすら寒くなることがある。というのは私自身がスウェーデンにおける「外来種」だからだ… 

それは置いておいて、それでもこれを食品とするのもダメということはないんじゃないかと会社のホームページをのぞいてみた。すると、この会社が商品化しているルピナスは自生しているものとは違って、ドイツから輸入した特別な種類のものであると書いてあった。それをどこかで栽培して工場で加工しているらしい。

「そこらへんに生えている野草を食べる」という私が抱いたイメージとはかなり違うけれど、とにかくその会社がこのマルモフェスティバルに「ルピナスバーガー」の屋台を出すというので「これは食べてみなくちゃ」と思って買いに行ったという次第。

メニューは三つ。ルピナスをハンバーグ上にしたものをパンにはさんだもの、中華まん風のものにはさんだもの、そして焼きそばにのせたもの。

値段は同じ95kr。私は中華まんサンドを注文した。

この写真ではよくわからないが、豆を煮てちょっとつぶして揚げたような感じ。食感はレンズマメのようでちょっとスパイスが利いていて美味しかった。

かかっているソースはマヨネーズとタイのシラチャーソースが混じったような感じ。

乾いた豆を売っている所もあるそうなので、今度買いに行ってみよう。

それにしても野生のルピナスの花が見られなくなってきたのはちょっと寂しい…。

 


ピンクの花のシロップ

2022-08-08 07:24:41 | イナカ便り

6月ににわとこの花のサフト(エルダーフラワーコーディアル シロップ状で水で薄めて飲むもの)を作るのは毎年恒例になっているが…

今年はそれ以外の花でもサフトを作ろう!と決めていた。本当はたんぽぽのものを作りたかったのだが、ちょっと時期を逃して間に合わず。

次にライラックで作ってみたのだが、色は紫色でとてもきれいだったけれど甘ったるい香水みたいで「もう来年はいい」と思った。

最後に挑戦したのが道端にもうちにもたくさん生えている多年草のmölkört(ヤナギラン)の花(写真の一番奥に生えているピンク色の花)のサフト。

作り方はエルダーフラワーのものと似ている。砂糖水にレモン汁を加えて花を入れ、一週間ぐらいで濾す。

飲んでみたところ、爽やかでほんのりこの花の香りがする。これは悪くない!色もかわいいし、来年も作ろう。

葉もいい香り。これをお茶にすることもできるそうだ。

 

左からにわとこの花、ヤナギラン、黒すぐり(カシス)のサフト (空き瓶を使っているのでラベルは関係ありません。)

シロップだけではなくて身近に生えているものは野草や雑草でも積極的に食べてみようと思っている。

もともと私は野草を採って食べたり、保存食を作ったりすることに純粋に興味があったのだが、最近はそれだけではなくて、ロシア国軍によるウクライナ侵攻後に食料品の値段があがり、「食糧危機」という言葉が身近になってきたことにも少し影響を受けている。

値上げしたものはウクライナから輸入されていたものだけではなく、燃料が値上がりしたため輸送されてくるものは全てその影響を受けている。たぶん日本に住んでいても思っていただろうけれど、遠くから運ばれてくる食料品に頼っている自分の生活がなんだか不自由に感じられるようになってきた。ましてや私はイナカに畑を持っているのに十分活用していない!何という勿体ないことを~

草ボーボーの畑(今はもうちょっとまし)

…というわけで、今はできるだけ畑の野菜を有効に利用し、また、このへんに生えている食べられる植物も採集してみよう(動物については今のところ考えていません)と思うようになったという次第。今回の食品値上がりの件を別にしても、商品がグローバルに輸送され温暖化ガスを排出しまくる今のシステムとも距離をおくことできないものか…??


コリアンダーとズッキーニ

2022-08-05 11:13:07 | イナカ便り

畑の花たち。

豆とか、ルリヂサ(ボラジ)とか、コリアンダーとか…

コリアンダーとか

コリアンダーとか、コリアンダーとか…

全部こぼれ種から育ったもの。毎年ハーブとしてコリアンダーの葉を楽しめる時間が短くて困っているのだが、秋に種をまいてもあっという間に花をつけるか寒くて枯れてしまうかで、うまくできたことがない。

つぼみを取り除いてもだんだん葉が硬くなってきてしまうので揚げたり煮たりして食べている。先週までは茎も煮れば柔らかくなって食べられたのだけれど今は棒のようになってしまった。

でも、コリアンダーの花は葉が少しマイルドになったような香りがしておいしい。蜜の味が感じられる時もあるし、花びらがこまやかできれいだ。

実り始めたコリアンダーの実はまだ柔らかいが、もう葉とは違ってスパイスの香りがする。

このままだと根もカチカチになってしまうので、一部収穫して根と茎をだし取り用に冷凍。

ズッキーニも毎日食べている。

私がズッキーニになじみをもったのは韓国。それまでは食べたことはあったけれど高級野菜みたいな感じがしてあまり縁がなかった。

やっぱりお焼き!

ちゃんと韓国のお味噌でズッキーニを入れてテンジャンチゲを作ってみよう!とアジア食材店で韓国のテンジャンを買ってきて作ってみた。

「あれー、韓国のテンジャンって大豆がゴロゴロ入っているんじゃなかったっけ?」

私が覚えている韓国の味噌汁といえば納豆汁みたいに大豆が入っているものだったのだけれど…

私が韓国に住んでいたのは大昔だし、期間は一年だけなので記憶違いなのかもしれない。

 

ズッキーニを半日干してフライパンでにんにくオリーブ油で焼くというのもやってみた。

美味しい!!外側だけカリッとしていて噛むと中にはしっかり火が通って柔らかい。

ほかに何を作ろうかな…おすすめあったら教えてください。