なんだか、モラルのない国になってきましたねえ。政治家だけではなく、官僚もいろいろ問題ありですね。常識であかんやろ、と思うことをやってしまい、動かぬ証拠を突きつけられない限りは嘘を突き通す。食事をゴチしてもらって、これだけ世間で叩かれる。情けないですねえ。何億もの賄賂をもらい政治資金にするような巨悪も困りますが、こんなお役人さんもねえ。これも政治家の顔色をうかがっていることに原因があるのかもしれない。となると、また一層こまったことになりますねえ。いやはや…。
まあ、それはそれで置いといて、過日モーツァルトの交響曲を取り上げました。いくつかの録音に言及しましたが、名盤を言われているものの中で、まったくこれまで聴いたことのない演奏がありました。それはヨゼフ・クリップスのもの。クリップスは1974年に72才で逝去されたウィーン生まれの名指揮者であります。この人の演奏、全く縁がなかったわけではないですが、私的にはあまり意識しなかった指揮者でした。辛うじて、カンカンに入ったベートーヴェンの交響曲全集くらいしか印象に残っていなかったのでした。それで、過日のモーツァルト交響曲の演奏を見ていく中で、このひとの演奏がけっこう高い評価を集めていることに気がついたのでした。
そして、そんなことを思いつつ、仕事帰りに元町の中古やさんに寄ったら、まあエラいことにクリップスのCDがありました。もう即決で買ってしまったのでした。そのクリップスのCDとは、1972年6月から73年9月の最晩年にRCOと録音した、モーツァルトの交響曲第21~41番までの20曲を収めた7枚組。元々Philipsから出ていましたが、先年タワーさんから復刻されたものです。欲しいな、と思ったCDがドンピシャお店にあり、ホクホクでありました。
という20曲の交響曲の中から、第30番二長調K.202であります。これも少し前の第21番と同じく、どんな曲かすぐにわかる人は少ないでしょうね、かくいう私も…、であります。1773-4年にかけて完成された26,27,22,23,24,25,29,30.28番の9曲の中の最後の交響曲。20分ほどの曲ですが、第1楽章の第1主題は第4楽章の第1主題に、また第2主題は第3楽章の主題にそれぞれ密接な関わりがあります。ニ長調であり、セレナード的な明るい曲であります。
クリップスの演奏、そのよさに惚れ惚れしますね。こんなモーツァルト、今ではなかなか聴けなくなったんでしょうか。でもドイツの地方のオケなんかでは聴けそうでもあります。そんな実に渋く伝統的な音色で堅実は演奏。古楽器の演奏とは対極的。モダン楽器の演奏のよさが遺憾なく発揮されていますねえ。まず、楽器の美しい音色がいい。RCOの素晴らしさですねえ。弦の響きが実にいい。そして、クリップス。聴きはじめてすぐにいい演奏だなあ、と感じます。非常に生気に富み、細部にまで気配りが行き届きいている。それによって非常に明快な音楽が進み、明晰であり、活力がみなぎっております。モーツアルトの若書きの交響曲ですが、曲の特徴やよさがしっかり演奏に現れています。他の後期のような有名な曲でも、非常に新鮮に聴くことができ、曲のよさを実感させてくれるのであります。やはり、モーツァルトに対する慈愛や共感など、クリップスは他を寄せ付けないものがあるんでしょうねえ。
第1楽章、快活で華やかな出だし。クリップスの気持ちがよくこめられている。祝祭的な雰囲気の中でも堅実な演奏が実にいい。第2楽章気品のただよう緩徐楽章。私、けっこうこの楽章好きなんです。穏やかな中にも優美さが光る演奏。第3楽章メヌエット。ここでもメヌエットはいいですねえ。私大好きメヌエット。派手さはないが、弦の美しさとクリップスの技で気品が光る。そして終楽章。ここでも穏やかな展開でオケは充実した響きで応え、クリップスも落ち着いた愉悦感で曲をまとめる。本当に、いい演奏だなあと思いますねえ。
いよいよ関西は緊急事態宣言は終わりそうです。宣言中は電車も空いていたようです。また、混むのかと思うと…。いやいや、もう3月ですね。
(DECCA PROC-1620 2014年 TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE COLLECTION +plus)
まあ、それはそれで置いといて、過日モーツァルトの交響曲を取り上げました。いくつかの録音に言及しましたが、名盤を言われているものの中で、まったくこれまで聴いたことのない演奏がありました。それはヨゼフ・クリップスのもの。クリップスは1974年に72才で逝去されたウィーン生まれの名指揮者であります。この人の演奏、全く縁がなかったわけではないですが、私的にはあまり意識しなかった指揮者でした。辛うじて、カンカンに入ったベートーヴェンの交響曲全集くらいしか印象に残っていなかったのでした。それで、過日のモーツァルト交響曲の演奏を見ていく中で、このひとの演奏がけっこう高い評価を集めていることに気がついたのでした。
そして、そんなことを思いつつ、仕事帰りに元町の中古やさんに寄ったら、まあエラいことにクリップスのCDがありました。もう即決で買ってしまったのでした。そのクリップスのCDとは、1972年6月から73年9月の最晩年にRCOと録音した、モーツァルトの交響曲第21~41番までの20曲を収めた7枚組。元々Philipsから出ていましたが、先年タワーさんから復刻されたものです。欲しいな、と思ったCDがドンピシャお店にあり、ホクホクでありました。
という20曲の交響曲の中から、第30番二長調K.202であります。これも少し前の第21番と同じく、どんな曲かすぐにわかる人は少ないでしょうね、かくいう私も…、であります。1773-4年にかけて完成された26,27,22,23,24,25,29,30.28番の9曲の中の最後の交響曲。20分ほどの曲ですが、第1楽章の第1主題は第4楽章の第1主題に、また第2主題は第3楽章の主題にそれぞれ密接な関わりがあります。ニ長調であり、セレナード的な明るい曲であります。
クリップスの演奏、そのよさに惚れ惚れしますね。こんなモーツァルト、今ではなかなか聴けなくなったんでしょうか。でもドイツの地方のオケなんかでは聴けそうでもあります。そんな実に渋く伝統的な音色で堅実は演奏。古楽器の演奏とは対極的。モダン楽器の演奏のよさが遺憾なく発揮されていますねえ。まず、楽器の美しい音色がいい。RCOの素晴らしさですねえ。弦の響きが実にいい。そして、クリップス。聴きはじめてすぐにいい演奏だなあ、と感じます。非常に生気に富み、細部にまで気配りが行き届きいている。それによって非常に明快な音楽が進み、明晰であり、活力がみなぎっております。モーツアルトの若書きの交響曲ですが、曲の特徴やよさがしっかり演奏に現れています。他の後期のような有名な曲でも、非常に新鮮に聴くことができ、曲のよさを実感させてくれるのであります。やはり、モーツァルトに対する慈愛や共感など、クリップスは他を寄せ付けないものがあるんでしょうねえ。
第1楽章、快活で華やかな出だし。クリップスの気持ちがよくこめられている。祝祭的な雰囲気の中でも堅実な演奏が実にいい。第2楽章気品のただよう緩徐楽章。私、けっこうこの楽章好きなんです。穏やかな中にも優美さが光る演奏。第3楽章メヌエット。ここでもメヌエットはいいですねえ。私大好きメヌエット。派手さはないが、弦の美しさとクリップスの技で気品が光る。そして終楽章。ここでも穏やかな展開でオケは充実した響きで応え、クリップスも落ち着いた愉悦感で曲をまとめる。本当に、いい演奏だなあと思いますねえ。
いよいよ関西は緊急事態宣言は終わりそうです。宣言中は電車も空いていたようです。また、混むのかと思うと…。いやいや、もう3月ですね。
(DECCA PROC-1620 2014年 TOWER RECORDS UNIVERSAL VINTAGE COLLECTION +plus)
音楽家にとって、風貌というのは、売れる?ための、重要なポイントかも知れないが、こればかりは、どうしようもないことだ。
関東は、緊急事態宣言が延長された。でも、これで、何が変わるのだろうか?横ばいの感染者数が、激減するのだろうか?人出は、何も変わっていないし、むしろ増加している。精神論だけでは、そして、いつ打てるか、解らないワクチンだけでは、収束は望めないのでは、ないだろうか!
関西に比べて、関東は、なかなか減りませんね。人口の差とも思いますが。もう頼みはワクチンだけですが、これも進みませんね。まだまだ収束とはほど遠い気がします。
また、ご教示ください。