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モーツァルトのピアノ協奏曲第16番。

2016年12月03日 21時18分03秒 | モーツァルト
あっという間に12月になりました。ことしもあとわずかですね。11月が多忙を極めたのに対して、12月は、と言えば、そうでもないんですね。中旬には4日間、沖縄。八重山諸島方面に出張があったり、前後も実に慌ただしい。一方で忘年会も、であります。しかし、年末になったら、なんでかくも飲み会をしたがるんでしょうねえ。不思議な現象でありますねえ。かく言う私も、この時期になったら、イソイソと出かけようという気分になるのでありました。

ということで、今回はモーツァルトのピアノ協奏曲。名曲揃いの中から、第16番二長調K.451であります。この曲は、1784年3月22日に完成し、31日の予約演奏会でモーツァルト自身の演奏で初演されました。このころモーツァルトは演奏会を頻繁に開いており、そのために作曲されたもの。第15番K.450が3月15日、第17番k.453が4月12日と一ヶ月の間に3曲ものピアノ協奏曲を作曲していいます。ちなみにK.452って何かご存知ですが。これはかの名曲木管とピアノのための五重奏曲 変ホ長調なんですね。いやはや、モーツァルトの天才振りが知られますねえ。

それで実は、この曲、ほとんど聴かない曲だったんですねえ。まあたくさんあるモーツァルトのピアノ協奏曲、もっとも聴かないランキング(1~4番は除く)。1位は5・6番。これはほとんど聴いたことない。2位は7・10番。まあ3台とか2台ということで全集にも含まれないケースが多いです。3位。11番、14番、16番。これは10番台の3曲で、うーん聴きませんねえ。4位は、8番と25番。後者は20番台では最も少ないですねえ。みなさんはいかがですか。

といっても、これらの曲がどうでもいいわけでは決してございません。今回の16番もいい曲です。やはりモーツァルトはいいねえ、と思うことしきりの曲でありますね。演奏は、いろんなCDありますが、内田光子さんとジェフリー・テイト指揮イギリス室内管弦楽団。1989年10月28日ロンドンのセント・ジョンズ・チャーチでの録音。内田さんの一連の録音は、全集として10枚組で10000円ということで国内盤でも発売されているんです。でも、この演奏が発売されたときから、ボツボツ買っていたので、けっこうバラで持っているんです。ただし、10番台は、17~19番しかもっておらず、かといって全集を買うのも、ということで、中古やさんなどで見つけたら、買っており、今回は15・16番ということになりました。あとは、5・6番と11~14番の3枚になりました。これらはなかなか見つけるのが難しいかもしれませんね。

この曲、トランペット2本が加わることで、交響曲的な印象を持つ曲で、かのアルフレート・アインシュタインは「ピアノ・オブリガート付きの交響曲」と言っています。私は、このイギリス室内管、バレンボイムのときから好みです。小編成ですが、臨機応変いろんな曲に上手く対応しています。テイトの指揮も批判もありますが、この時期、モーツァルトなどを盛んに録音していたときで、オケの扱いもうまく長所を引き出し、また内田さんもピアノとも相性はいいようです。内田さんのピアノですが、このひとこんな大がかりな曲の方がいいんでしょうか。この演奏は非常に好ましく聴きました。細部にまで気が入って、表情も豊かで屈託がなく、たいそう心地よく聴けるのでありました。

第1楽章、生気ふれ交響的なトゥッティで始まり、スケールの大きな演奏が堪能できます。内田さんも繊細を保ちながら、豪快さも絡めていい表情のピアノです。第2楽章、モーツァルトっぽい援徐楽章。美しいピアノとオケの木管の音色が美しく、幻想的な美を堪能でき、うーん、やはりモーツァルトはいいねえ、と思いますね。第3楽章、内田さんのピアノに加えて、テイトのオケが豪快にシンフォニックな演奏。それに内田さんのピアノはうまく対応して、ピアノ協奏曲の愉悦感満載でありました。

11月は、家に居る日がホントに少なく、本来が出不精で、家で過ごすのが好きな人間なんで、これはけっこうストレスですねえ。しっかり本も読めないし、音楽も聴けない。なんとも寂しいことでありました。
(Philips PHCP-1630 1995 THE定盤)

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