10月の税制改正で、酒税も変わるとか。全体の概要は知らないのですが、なんでも第三のビールは一箱あたり250円ほどの値上げになる。私は毎日ビールはこれを愛飲しておるので、これはえらいことだ!と、先日3箱ほど思わず買置きしてしまいました。これでも数百円のお得にしかならないのですが、そうしてしまう小市民の気持ちを政府は考えて欲しい。好きで第三のビールを飲んでいるわけでもないしね。おそらく財務大臣さんはお飲みになったことないでしょうねえ。
そんなことはともかく、今回はジョン・バルビローリの演奏です。1970年に70才で逝去されたのは、もう半世紀も前のことになります。ちょうど来日される直前だったとのこと。残念でしたねえ。まだまだ活躍できるお年でした。多くの録音が残されていますが、この人の演奏としては、シベリウスやブラームスの全集がまず思い出されます。今回は、ブラームスの交響曲第4番ホ短調作品98であります。1966,67年の録音。オケはもちろんVPO。
このブラームス、さきごろタワーさんからSACD化され発売されました。値段がそれなりなんですが、やはり音質改善のことで食指が伸びるのでありました。それはさておき、手元にあるCDは、EMIのセラフィム盤。もう30年も前のもの。このシリーズで2-4番を買って、その当時はけっこうこの演奏がいいな、と思って聴いたものでした。しかし、次第にこのバルビローリの演奏は、あまり聴きたいとは思わなくなりました。聴く度にいいなあと思うのですが、一方でこれってブラームスらしい演奏なんかな、と思い、別の演奏の方を好むようになったのでした。
バルビローリって、VPOとは相性があまりよくなかったんですね。BPOとはマーラーの9番の録音の経緯などから良好のようですが、VPOは弦への指示などに大いに抵抗したそうです。ですので、このブラームスの録音もVPOにしてみれば満足のいくものではなかったようです。
しかし、この録音を聴いてみるに、そんなことは微塵も感じさせない、VPOもその力を存分に発揮し、たいそう魅力的なものになっているのは明瞭なのであります。
その魅力とは、なんと言っても、その哀愁を帯びたメロディが存分に歌っているところであります。実にブラームスの旋律が心に染み込む。それが少々鼻につくというか、そっち系の傾向の強さを感じて、それはブラームスの本道とは異なるな、ということで違和感を感じるとは言え、この演奏を聴く度に、センチメンタルになるとは言い過ぎにしても、特にこの4番では、ブラームスの晩年の心情が感傷的に心に染み込むのでありました。それを支えているのがやはりVPOです。いろいろとあったにしても、しなやかで美しい音色は、この演奏をたいそう引き立てていますねえ。
第1楽章、冒頭からこの主題がこれほど哀愁を帯びて心に染み込むように歌われるとは、であります。曲が進む中でも、その傾向はますます強くなり、まさにバルビ節炸裂であります。弦のみならず、木管の響きも美しい。これに熱気も次第に加わり、大いに盛り上がります。第2楽章、ゆったりとしたテンポで実に生き生きとした表情。その背後にはVPOの美音が繰り広げる演奏がある。情感に満ちたブラームスの世界が見事に表現される。第3楽章、VPOの見事な演奏が光る。緻密であり、室内楽的でもある。やはりこのオケは立派ですねえ。スキがない。ただし、もう少しの暗さも欲しいかなあ。そして終楽章。透明感に満ちた演奏によるシャコンヌ。それぞれの変奏でやはりVPOは素晴らしい。熱気を帯びてくる中で、情感に満ちた世界が展開される。全体を通じてバルビローリのブラームスの世界にとっぷり浸かってしまうのでありました。
バルビローリのブラームス、SACDになってどんな音になったか興味がありますねえ。ついついタワーさんで買ってしまいそうであります。
(EMI TOCE-7137 SERAPHIM SPER BEST 1991年)
そんなことはともかく、今回はジョン・バルビローリの演奏です。1970年に70才で逝去されたのは、もう半世紀も前のことになります。ちょうど来日される直前だったとのこと。残念でしたねえ。まだまだ活躍できるお年でした。多くの録音が残されていますが、この人の演奏としては、シベリウスやブラームスの全集がまず思い出されます。今回は、ブラームスの交響曲第4番ホ短調作品98であります。1966,67年の録音。オケはもちろんVPO。
このブラームス、さきごろタワーさんからSACD化され発売されました。値段がそれなりなんですが、やはり音質改善のことで食指が伸びるのでありました。それはさておき、手元にあるCDは、EMIのセラフィム盤。もう30年も前のもの。このシリーズで2-4番を買って、その当時はけっこうこの演奏がいいな、と思って聴いたものでした。しかし、次第にこのバルビローリの演奏は、あまり聴きたいとは思わなくなりました。聴く度にいいなあと思うのですが、一方でこれってブラームスらしい演奏なんかな、と思い、別の演奏の方を好むようになったのでした。
バルビローリって、VPOとは相性があまりよくなかったんですね。BPOとはマーラーの9番の録音の経緯などから良好のようですが、VPOは弦への指示などに大いに抵抗したそうです。ですので、このブラームスの録音もVPOにしてみれば満足のいくものではなかったようです。
しかし、この録音を聴いてみるに、そんなことは微塵も感じさせない、VPOもその力を存分に発揮し、たいそう魅力的なものになっているのは明瞭なのであります。
その魅力とは、なんと言っても、その哀愁を帯びたメロディが存分に歌っているところであります。実にブラームスの旋律が心に染み込む。それが少々鼻につくというか、そっち系の傾向の強さを感じて、それはブラームスの本道とは異なるな、ということで違和感を感じるとは言え、この演奏を聴く度に、センチメンタルになるとは言い過ぎにしても、特にこの4番では、ブラームスの晩年の心情が感傷的に心に染み込むのでありました。それを支えているのがやはりVPOです。いろいろとあったにしても、しなやかで美しい音色は、この演奏をたいそう引き立てていますねえ。
第1楽章、冒頭からこの主題がこれほど哀愁を帯びて心に染み込むように歌われるとは、であります。曲が進む中でも、その傾向はますます強くなり、まさにバルビ節炸裂であります。弦のみならず、木管の響きも美しい。これに熱気も次第に加わり、大いに盛り上がります。第2楽章、ゆったりとしたテンポで実に生き生きとした表情。その背後にはVPOの美音が繰り広げる演奏がある。情感に満ちたブラームスの世界が見事に表現される。第3楽章、VPOの見事な演奏が光る。緻密であり、室内楽的でもある。やはりこのオケは立派ですねえ。スキがない。ただし、もう少しの暗さも欲しいかなあ。そして終楽章。透明感に満ちた演奏によるシャコンヌ。それぞれの変奏でやはりVPOは素晴らしい。熱気を帯びてくる中で、情感に満ちた世界が展開される。全体を通じてバルビローリのブラームスの世界にとっぷり浸かってしまうのでありました。
バルビローリのブラームス、SACDになってどんな音になったか興味がありますねえ。ついついタワーさんで買ってしまいそうであります。
(EMI TOCE-7137 SERAPHIM SPER BEST 1991年)
マリーンズ、打倒ライオンズ、イーグルスであります。
また、ご教示ください。
ブラームスの全集が、タワーさんから、SACDで出ているそうですが(未聴)、私は、ワーナーから出ている、リマスタリング盤を持っており、これも、かなり、音質改善が成されています。VPOの素晴らしい音が、聞こえてきます。
さて、ロッテ、頑張っていますね。強力な補強も行い、SBに追随しています。放されないように、連敗しないように、大事に試合をして欲しいものです。
ハイファイオーディオに無関心かつ貧乏な若者ばかりになり、いずれはSACDなど忘れ去られるだろう。
彼らにとってはスマホの貧しい音があればそれで十分なんだよ。