治療十三日目

～入院生活22日目～

学校の先生と何やら作り始めた。
懐かしい…プラバン。
「これはパパ、こっちはお姉ちゃん！」
とうれしそう。
プレゼントするのだとか…。
「ママ！内緒だからね！」
と、念を押された。

「ママ　ママ…ほら…。」
と言って見せたのは、髪の毛の束…。
自分で軽く握っただけで、抜けてしまう。
わかっていた事とはいえ、見るのはつらい…。
しかし、いっちゃんはおどけている。
「もーさー、枕についてるの取るだけでも大変なんだよね…。」
コロコロで、取っては破いて捨てている。

「髪の毛が抜けるのは、お薬が効いているってことだからね…。」
「うん。また、生えてくるもんね！」
と笑って見せたいっちゃん。

午後も授業をする。
久々に見せる元気な顔と、真剣な顔…。

授業後、おやつを食べて、体を拭いてもらい、血小板を入れる準備を始める。
（寝ちゃうんだよな～。夜、大丈夫かな？）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ママ記

パパ記
元いた学校のクラスの皆からもらった手紙を嬉しそうに読んでいる。
今日はとても元気そうだ。
四年生からは、絶対に元の学校に行こうね！

みんなで同じテレビを観ている。
楽しそう…。
だんだんみんなと話せるようになって来たな…。
病院でも楽しく過ごせるといいな…。