人の不幸で肥えるエコノミスト藤巻
本日は今日のyahooニュースのトップ記事になっていた、1月15日のBloomberg(ブルームバーグ)『安倍財政で日本は年内にも破綻、「ガラガラポン」早まる-藤巻氏』より。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130115-00000040-bloom_st-bus_all&p=1
なにやら、本日のyahooニュースアクセスランキングで経済部門1位の記事だそうです。
下記は藤巻氏のコメントを主に抜粋したものです。
『著名投資家ジョージ・ソロス氏の投資アドバイザーを務めた経歴を持つフジマキ・ジャパン代表取締役の藤巻健史氏は、安倍晋三政権の財政拡張政策により、年内にも日本の財政が破綻する可能性があるとの見方を示した。
「景気が回復しても、金利が上昇すれば、税収増加よりも金利支払い増加の方が大きくなり、日本の財政はもたない」
「資金が株式市場に向かえば、金利が上昇する。あるいは円安が進み、円預金が海外に流出してドル資産などに向かえば、銀行など金融機関が国債を購入する資金がなくなる。現在、ぎりぎりのところで国債を買い支えているが、財源が枯渇すれば、かなり危険な状況になる」
「日本銀行がお金を印刷して、ハイパーインフレーションになれば、1ドル=300-400円以上まで円安が進み、ロシアが崩壊した時と同様に長期金利は60-80%程度まで急上昇する可能性がある」
「このまま何もせずにずるずると悪くなって2、3年後に崩壊するよりは、今やって早く崩壊させた方が、経済学者シュンペーターの言う『創造的破壊』につながり、その後の回復が早くなる。ここまで公的債務残高が膨らむと、どちらにしても救いようがないので、早く崩壊させた方が良い」
「日銀の独立性と権威を地に落としてしまったことはマイナス。白川方明総裁は職を賭して受け入れられないと拒否すべきだった」と指摘した。また、「インフレになっても景気が良くなるかは疑問。スタグフレーション(不況下での物価上昇)になる可能性もある。量的緩和策では円安にはならないと思う」』
・・・馬鹿ですか?いや馬鹿ですね。
この人は何か言っているようで、実は何も言ってません。雰囲気で危機感をあおっているだけです。
以下で一つ一つ上記の発言を検証したいと思います。
まず、そもそも「日本の財政の破綻」とはなんですか?具体的に教えて欲しいものです。
国債のデフォルトの事ですか?日本は変動相場制の自国通貨立て国債ですので、破綻しませんが。
破綻しているのはこの人の頭の中だと思います。この何を言っているのかよく分からない一文からこの記事は始まり、以下藤巻氏のコメントが続きます。
「日本銀行がお金を印刷して、ハイパーインフレーションになれば」
今はデフレで、戦争や内乱で生産設備が著しく毀損していない限り、ハイパーインフレになりません。
いい加減にハイパーインフレになるとかくだらない与太話を吹聴するのは止めてもらいたいです。
「1ドル=300-400円以上まで円安が進み、ロシアが崩壊した時と同様に長期金利は60-80%程度まで急上昇する」
98年にロシアを崩壊させた原因は、ジョージ・ソロス氏をはじめとしたヘッジファンドが引き起こしたアジア通貨危機です。藤巻氏はこのジョージ・ソロス氏の投資アドバイザーを務めたご経験があるそうですが、この人はまた経済を混乱させてひと儲けしたいんでしょうか?
この思惑は次のコメントにも表れています。
「このまま何もせずにずるずると悪くなって2、3年後に崩壊するよりは、今やって早く崩壊させた方が、経済学者シュンペーターの言う『創造的破壊』につながり、その後の回復が早くなる。ここまで公的債務残高が膨らむと、どちらにしても救いようがないので、早く崩壊させた方が良い」
本当にここまで愚劣な人間はなかなかいないんじゃないでしょうか。
早く崩壊させた方が良い、とはよく言えたもんだと思います。
「崩壊」って具体的に何ですか?
シュンペーターの言う「創造的破壊」とは、新しいイノベーション(新結合)によりそれまでの効率の悪い生産方法,陳腐化した商品などが新しい効率の良いものに置き換わって経済が発展していく、と言う事です。
藤巻氏の予言し熱望している未来は、創造的破壊ではなく単なる「崩壊」です。(それとも「崩壊」がイノベーションだ、とでも言いたいでしょうか?崩壊はイノベーションの「結果」であって、イノベーションの「要因」ではありません。)
創造的破壊でも単なる崩壊でもどっちでもいいですが、崩壊後なぜ回復するのかまったく論理的に説明をしていません。説明できるはずがありません。何しろ単なる雰囲気で言いたかっただけですので。
こうした、小難しそうな単語だけ並べて実際には論理性がまったくないため、何か言っているようで何も言っていない。このサギ師まがいの行動原理はいったい何なのでしょうか?
藤巻氏は最近ブルームバーグだけではなく、日本経済新聞などで安倍総理の経済政策を批判していますが、彼は5年以内に日本が破綻すると主張する日本経済破綻論者です。
そして藤巻氏が代表を務める、あやまんジャパ・・・じゃなかった、株式会社フジマキ・ジャパンを調べてみると主な仕事は「投資助言業・投資業・投資コンサルティング業、金融コンサルティング業」との事。
・・・なんだ単に、人々の不安をあおり、その不安につけこんで商売をしようと考えてる程度の最低な人間のようですね。
やり方がカルト宗教の勧誘ようで非常に汚い。
(あなたはこのままでは将来地獄に落ちます。でも大丈夫この壺を買えば、幸せになり天国へ行くことができますよ・・、みたいなもんです。「日本が破綻する!」と叫び、壺の代わりに藤巻氏は自身の本や投資を勧めてるだけです。)
「日銀の独立性と権威を地に落としてしまったことはマイナス。白川方明総裁は職を賭して受け入れられないと拒否すべきだった」
日銀の独立性と「権威」?そんなものはもうありません。
各国の中央銀行総裁や経済学者からかなりズレた自論を展開し、昨年には「日本は人口減少によるデフレだ」と世界中に向け恥ずかしい研究論文を発表してしまった今の日銀に、権威など有るわけないでしょう。(詳細は、現内閣参与 イェール大学教授 浜田宏一氏の新刊「アメリカは日本経済の復活を知っている」を是非ご一読ください。)
人口減少がデフレの原因なら、同じく減少しているドイツ,ロシア,台湾がなぜ経済成長しているのか、という事例で人口減少デフレ論は完全に論破されています。
むしろ人口減少は、労働人口の減少でインフレ要因となります。
そして藤巻氏は最後にぶちかましてくれます。
「インフレになっても景気が良くなるかは疑問。スタグフレーション(不況下での物価上昇)になる可能性もある。量的緩和策では円安にはならないと思う」
たしかに、円安により石油・小麦などの輸入価格が上がり、一部の商品に対するコスト・プッシュによるインフレは心配されるところです。景気が回復する前にこれらの価格が上昇し、製品価格に反映されればこうした懸念はもちろんあります。結果的にスタグフレーションの「ようにはなる」かも知れません。以前のエントリーでも触れましたが、ここが一番難しいところです。
ところが、藤巻氏はこうしたスタグフレーションの可能性に触れながら、直後に「量的緩和策では円安にならないと思う」と発言してます。
円安にならないんだったら、どうやってスタグフレーションになるのでしょうか?
違うシナリオがあるなら是非教えてもらいたいもんです。
藤巻氏はおよそ空っぽな人間だと思います。
日本の国民経済という観点からの保守思想もなければ、革新的な左翼思想もない。
あるのはただ、人々の不安心をあおり、それを養分とし自分を肥やしたいという個人的な欲望だけなのでしょう。
日本経済が瀬戸際まで来て、復活のための最後のチャンスかも知れないという大事なこの時期に、個人的な欲望のためだけにデマを垂れ流す藤巻氏。
1月14日に、ノーベル経済学者のクルーグマンが安倍政権の経済政策を評価し「正しい」とお墨付きを与えたと報道されていますが、ご丁寧にこの藤巻氏のデマ記事は英語で世界中に配信されるとのことです。
悪い事言わないから、恥かかないうちにはやくひっこめた方がいいんじゃないですか?
本日は今日のyahooニュースのトップ記事になっていた、1月15日のBloomberg(ブルームバーグ)『安倍財政で日本は年内にも破綻、「ガラガラポン」早まる-藤巻氏』より。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130115-00000040-bloom_st-bus_all&p=1
なにやら、本日のyahooニュースアクセスランキングで経済部門1位の記事だそうです。
下記は藤巻氏のコメントを主に抜粋したものです。
『著名投資家ジョージ・ソロス氏の投資アドバイザーを務めた経歴を持つフジマキ・ジャパン代表取締役の藤巻健史氏は、安倍晋三政権の財政拡張政策により、年内にも日本の財政が破綻する可能性があるとの見方を示した。
「景気が回復しても、金利が上昇すれば、税収増加よりも金利支払い増加の方が大きくなり、日本の財政はもたない」
「資金が株式市場に向かえば、金利が上昇する。あるいは円安が進み、円預金が海外に流出してドル資産などに向かえば、銀行など金融機関が国債を購入する資金がなくなる。現在、ぎりぎりのところで国債を買い支えているが、財源が枯渇すれば、かなり危険な状況になる」
「日本銀行がお金を印刷して、ハイパーインフレーションになれば、1ドル=300-400円以上まで円安が進み、ロシアが崩壊した時と同様に長期金利は60-80%程度まで急上昇する可能性がある」
「このまま何もせずにずるずると悪くなって2、3年後に崩壊するよりは、今やって早く崩壊させた方が、経済学者シュンペーターの言う『創造的破壊』につながり、その後の回復が早くなる。ここまで公的債務残高が膨らむと、どちらにしても救いようがないので、早く崩壊させた方が良い」
「日銀の独立性と権威を地に落としてしまったことはマイナス。白川方明総裁は職を賭して受け入れられないと拒否すべきだった」と指摘した。また、「インフレになっても景気が良くなるかは疑問。スタグフレーション(不況下での物価上昇)になる可能性もある。量的緩和策では円安にはならないと思う」』
・・・馬鹿ですか?いや馬鹿ですね。
この人は何か言っているようで、実は何も言ってません。雰囲気で危機感をあおっているだけです。
以下で一つ一つ上記の発言を検証したいと思います。
まず、そもそも「日本の財政の破綻」とはなんですか?具体的に教えて欲しいものです。
国債のデフォルトの事ですか?日本は変動相場制の自国通貨立て国債ですので、破綻しませんが。
破綻しているのはこの人の頭の中だと思います。この何を言っているのかよく分からない一文からこの記事は始まり、以下藤巻氏のコメントが続きます。
「日本銀行がお金を印刷して、ハイパーインフレーションになれば」
今はデフレで、戦争や内乱で生産設備が著しく毀損していない限り、ハイパーインフレになりません。
いい加減にハイパーインフレになるとかくだらない与太話を吹聴するのは止めてもらいたいです。
「1ドル=300-400円以上まで円安が進み、ロシアが崩壊した時と同様に長期金利は60-80%程度まで急上昇する」
98年にロシアを崩壊させた原因は、ジョージ・ソロス氏をはじめとしたヘッジファンドが引き起こしたアジア通貨危機です。藤巻氏はこのジョージ・ソロス氏の投資アドバイザーを務めたご経験があるそうですが、この人はまた経済を混乱させてひと儲けしたいんでしょうか?
この思惑は次のコメントにも表れています。
「このまま何もせずにずるずると悪くなって2、3年後に崩壊するよりは、今やって早く崩壊させた方が、経済学者シュンペーターの言う『創造的破壊』につながり、その後の回復が早くなる。ここまで公的債務残高が膨らむと、どちらにしても救いようがないので、早く崩壊させた方が良い」
本当にここまで愚劣な人間はなかなかいないんじゃないでしょうか。
早く崩壊させた方が良い、とはよく言えたもんだと思います。
「崩壊」って具体的に何ですか?
シュンペーターの言う「創造的破壊」とは、新しいイノベーション(新結合)によりそれまでの効率の悪い生産方法,陳腐化した商品などが新しい効率の良いものに置き換わって経済が発展していく、と言う事です。
藤巻氏の予言し熱望している未来は、創造的破壊ではなく単なる「崩壊」です。(それとも「崩壊」がイノベーションだ、とでも言いたいでしょうか?崩壊はイノベーションの「結果」であって、イノベーションの「要因」ではありません。)
創造的破壊でも単なる崩壊でもどっちでもいいですが、崩壊後なぜ回復するのかまったく論理的に説明をしていません。説明できるはずがありません。何しろ単なる雰囲気で言いたかっただけですので。
こうした、小難しそうな単語だけ並べて実際には論理性がまったくないため、何か言っているようで何も言っていない。このサギ師まがいの行動原理はいったい何なのでしょうか?
藤巻氏は最近ブルームバーグだけではなく、日本経済新聞などで安倍総理の経済政策を批判していますが、彼は5年以内に日本が破綻すると主張する日本経済破綻論者です。
そして藤巻氏が代表を務める、あやまんジャパ・・・じゃなかった、株式会社フジマキ・ジャパンを調べてみると主な仕事は「投資助言業・投資業・投資コンサルティング業、金融コンサルティング業」との事。
・・・なんだ単に、人々の不安をあおり、その不安につけこんで商売をしようと考えてる程度の最低な人間のようですね。
やり方がカルト宗教の勧誘ようで非常に汚い。
(あなたはこのままでは将来地獄に落ちます。でも大丈夫この壺を買えば、幸せになり天国へ行くことができますよ・・、みたいなもんです。「日本が破綻する!」と叫び、壺の代わりに藤巻氏は自身の本や投資を勧めてるだけです。)
「日銀の独立性と権威を地に落としてしまったことはマイナス。白川方明総裁は職を賭して受け入れられないと拒否すべきだった」
日銀の独立性と「権威」?そんなものはもうありません。
各国の中央銀行総裁や経済学者からかなりズレた自論を展開し、昨年には「日本は人口減少によるデフレだ」と世界中に向け恥ずかしい研究論文を発表してしまった今の日銀に、権威など有るわけないでしょう。(詳細は、現内閣参与 イェール大学教授 浜田宏一氏の新刊「アメリカは日本経済の復活を知っている」を是非ご一読ください。)
人口減少がデフレの原因なら、同じく減少しているドイツ,ロシア,台湾がなぜ経済成長しているのか、という事例で人口減少デフレ論は完全に論破されています。
むしろ人口減少は、労働人口の減少でインフレ要因となります。
そして藤巻氏は最後にぶちかましてくれます。
「インフレになっても景気が良くなるかは疑問。スタグフレーション(不況下での物価上昇)になる可能性もある。量的緩和策では円安にはならないと思う」
たしかに、円安により石油・小麦などの輸入価格が上がり、一部の商品に対するコスト・プッシュによるインフレは心配されるところです。景気が回復する前にこれらの価格が上昇し、製品価格に反映されればこうした懸念はもちろんあります。結果的にスタグフレーションの「ようにはなる」かも知れません。以前のエントリーでも触れましたが、ここが一番難しいところです。
ところが、藤巻氏はこうしたスタグフレーションの可能性に触れながら、直後に「量的緩和策では円安にならないと思う」と発言してます。
円安にならないんだったら、どうやってスタグフレーションになるのでしょうか?
違うシナリオがあるなら是非教えてもらいたいもんです。
藤巻氏はおよそ空っぽな人間だと思います。
日本の国民経済という観点からの保守思想もなければ、革新的な左翼思想もない。
あるのはただ、人々の不安心をあおり、それを養分とし自分を肥やしたいという個人的な欲望だけなのでしょう。
日本経済が瀬戸際まで来て、復活のための最後のチャンスかも知れないという大事なこの時期に、個人的な欲望のためだけにデマを垂れ流す藤巻氏。
1月14日に、ノーベル経済学者のクルーグマンが安倍政権の経済政策を評価し「正しい」とお墨付きを与えたと報道されていますが、ご丁寧にこの藤巻氏のデマ記事は英語で世界中に配信されるとのことです。
悪い事言わないから、恥かかないうちにはやくひっこめた方がいいんじゃないですか?