映画日記 (19)

2020-08-24 23:32:42 | 映画
君たちが珍しく8時過ぎに全員寝てくれたから、母は、久しぶりに映画を観ました。
「365日のシンプルライフ」
フィンランドに住む、ある若者の壮大な実験生活のドキュメンタリー。
母の憧れである「シンプルライフ」というタイトルに惹かれたのだよ。お父さんが聞いたら、またお母さんはそういうのに弱いんだからと笑うだろうね。
さてこのお話は、フィンランドに住む一人の若者が、モノと自分の関係を一度断ち切って、そこから本当に必要なモノは何か、自分とは何かを探究していく物語。監督、脚本、主演のこの若者が何を選び何を選ばないのか、、、まるで親兄弟の様に彼の横にいる感覚で観ていました。並行して考えたのは、私が選んだモノは、いま、本当に必要としているモノなのかということ。特に携帯電話の下りは、今の母にとって耳の痛い話でした。
サックスの音色に合わせてテンポよく進む365日。久しぶりに映画をあっという間に観た!と感じた作品です。

君達がいつの日か一人暮らしを始めて、自分だけの住処を自分が選んだモノで埋めていった後、本当に必要なモノは何だろう?この寂しさはなんだろう?そんな事をフッと考えた時に、この映画を観たら心にひびくかもしれません。私も東京に出てゴチャゴチャした要町の部屋でこの映画を観ていたら、シンプルライフに近づけていたかな…まー人間はそう簡単には変わらないので母のシンプルライフ実現はまだまだ先になるでしょう…

主人公のお祖母様がお話ししていた言葉が印象的でした。

「モノは ただの小道具よ」

新切り絵

2016-07-26 22:07:29 | 日記
投稿が一年以上空いてしまった。
忘れていたわけではないの、忘れていたのはあなたを開くパスワード。

その間に娘が産まれて素晴らしく可愛らしくて、息子もまた成長しこれまたとてつもなく可愛らしくて、幸せだとはっきりと言える日々が続いていて、昔の自分に見せてやりたい気持ちでいっぱいです。

そして、かつての同僚に大切な切り絵を頼まれてそれを3ヶ月かけてなんとか切り抜いたところで小休止の夏のはじまり。

今回は初めて似顔絵入り切り絵。制約がある中でのデザインに苦心しましたが、それも楽しめる心の余裕がありました。
やはり一番苦しむのはデザイン。書いても書いてもしっくりこない。そうなると素晴らしいデザインの模倣をするわけで…全くの真似っこでは盗作疑惑になりかねないし、そこからなんとか自分のデザインを生み出すのだけどそこも葛藤するわけで、あ〜真似っこだ〜とか、薄っぺらいわぁ〜と批判してみたり。そんなことを繰り返し、絞り込み、なんとか形にして、よし、これだ!と決めてから3回書き直し、ようやく大まかなデザインが完成しましたとさ。さ〜後は切るだけだーとなると楽しくなってくるわけで、細かい部分のデザインを後回しにしてもう切っちゃう。切り始めたら、いや〜細かいっ自分で書いておきながら細かいって叫びました。切っても切っても終わらない修行の始まりです。そして横には乳飲子一人。6月末の締め切りがあっという間に過ぎ去り、7月半ばまで猶予をいただき完成しましたこちらの新作。この細かさでデザインも割り増ししてよく見える。かな。音符のところは山本容子さんのデザインに憧れて。あんな自由さが欲しい。生き生きとして踊るようなデザインを生み出したい。
暖かいお人柄の先生に合わせてだいだい色をチョイス。
反省点は後回しにした細かいデザインが後々の切りにくさを生んだのでやはりデザインをきちんと固めておくこと。

次は念願の個展をやれそうでワクワクわくくく




ドバシャー2

2015-07-15 21:03:56 | 日記
以前投稿したドバシャーの新装版。
まずは文字のデザインに苦心しました。
安野光雅さんの切り絵集を何度も見返し文字をデザインの一部にする素晴らしさをなんとかモノにできまいか悪戦苦闘するも文字は本当に難しい。丁寧に書いても違い、崩して書いても違う…文字と絵を別々にすることも考えたが、やはりはじめに思いついたこのデザインで押し通すことに。やっとしっくりいったのがこのまる文字でした。雫に合うかなと。いやー文字は難しい…
安野光雅様のようなデザインが出来たらなぁ
まだまだ修行の道は長いようです。


今年もグループ展に出展します。今回は二点の切り絵を出展します。
お時間ありましたら是非に。



第3回 世田美大22期展
7月20日(月)ー26日(日)
開催時間/10:00~18:00
※20日のみ12:00~ 最終日は16:30まで
会場/世田谷美術館 区民ギャラリーA

アクセス
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/sp/mguide/access.html







ドバシャー!!

2015-04-22 15:40:11 | 日記
二歳になる息子の行動は、日を追うごとにハデに大胆になってゆく。
大人は絶対にやらないことを、嬉々としてやってのける。

一、水物はだいたいひっくり返すの巻。
おもちゃをぶつけるハプニング的なモノから、大胆にもペットボトルを逆さにしドバシャー!っと垂れ流しにする。それを真剣に見つめる彼。

二、坂と滑り台は同じであるの巻。
ちょっとした下り坂は滑り台のようにシューっといけると思い、座ってお尻でズリズリ滑ろうと試みる。何度となく見かけたその姿、アスファルトなんでね…ズボン裂けるんでそろそろ自粛していただきたい。

三、プールと水溜りは同じであるの巻。
水溜りを見つけると入らないわけにはいかないらしく、百発百中飛び込んで行く。入っていてだんだんテンションは上がり、それはそれは大胆なタップを踏んでくれる。プール遊びと水溜りに飛び込む顔は全く同じ、満面サイコーの笑顔。

のように、今しか出来ないあらゆる事を、思う存分行動に移す大胆な男である。無知識故の大胆さよ。
そんな男に日々振り回される女が一人。この女、時に心が狭くなりこの行動を笑えぬ日がいく日か…そこで彼の気持ちを考えてみた。それを切り絵にしてみて、面白くなってみようと。うんうん、笑える日が少し増えそうだ。

一、水物はだいたいひっくり返すの巻。よりペットボトルをドバシャー!した日を考えてみた。

『お母さんこれは、実験なのです。お水のながれをたしかめているのよ。ドバシャー』ってね。


単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?

2015-04-10 21:25:52 | 日記
六本木ミッドタウンの先にあるおされな美術館で開催中の単位展、とても面白かった。
久々にアートに触れた一日
たくさんの刺激的な展示物にブルブルよろこびを感じてしまった。

単位や数値という言葉に拒否反応が出るのだけど、会場を進むうちにみるみる楽しくなってゆく見事さ。算数嫌い!数学うげーと息子が言い出したら連れて行きたい。きっと単位や数値が面白くなるから。ですので、10年後くらいにまた開催していただきたい。

数学はアートだ
と誰かが言っていたような…何かで読んだか見たような…

見える数字も
見えない数字も
アートでした。
そんな展示会でした。


写真はお酒スケールという展示のラストにあった猪口の群生 ぷぷぷ
同じ酒の量を、酒樽=酒ビン=徳利=枡=猪口の順で表している。出来上がった酒が人々の口に入るまでの展示。もはや量だけじゃない物語さえ感じる展示というのは考えすぎかしら?猪口自体がなんとも美しくこれ自体が作品にもみえてきました。