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三神工房

2006年1月11日から約8年、OcnBlogで綴った日記・旅日記・作品発表は、2014年10月gooへ移動しました。

Norway 工房旅日記 ⑤

2011-06-02 | 旅行記

いよいよ最後のNorway旅日記となった。今回のNorway行きは、
Bergenでの代理店会議と、5月25~27日Osloで開かれる舶用
展示会NOR-SHIPを訪ねることであった。

現在舶用の展示会は、偶数年の春がSeaJapan、秋にドイツの
ハンブルグでSMM、奇数年の春に今治のBARI-SHIP、そして
オランダのアムステルダムなどが有名。もちろん韓国・中国でも
大々的に行われている。

私はNOR-SHIPを見るのは初めてだった。5月25日朝、ご一行
打ち揃いホテルを出てOSLO中央駅へ。そこから一駅地下鉄で
展示会場へ向かった。しかし、一駅の距離が結構あるものの、
電車賃がKr60(=1020円)である。Bergenでも深夜空港から
ホテルまでTaxiを使ったが、これがKr500(=8500円)にて高い!
まあベンツだから仕方がない!?のかも知れないが。

Norwayは、消費税25%である。よって市内でお土産を買って
空港でRe-foundしてもらったが、一万円少し買って戻ってきた
お金がKr175(=2975円)である。お陰で免税のチョコが4個も
買えた。日本の5%と比べれば差は歴然。(賛成ではないが)

仕事の話はともかく、実はこの日もまだ宿酔いだった。一行も
ほとんど同じ状態であったと思う。(酒の強さは歴然だが)

前の晩、列車の中の宴会では収まらず、深夜のBarへ皆で出か
けた。夜の11時を過ぎているというにもかかわらず、盛況だった。
ふと気付くとビリヤードがあった。これは!と思い、仲間のMGに
声を掛けると、「よしNorway vs Japanでやろう!」となった。

残念ながら私が若い頃手なぐさんだ四つ玉とはことなり、欧州で
盛ん(常識?)のエイトボールである。まあルールはともかく、
お酒の勢いもあって燃えた。キューが玉を弾き、飛んだ。その
様子にまわりも興奮気味で、途中から黒山のひとだかり!?

汗をかいてひとゲーム終えると、どうみても銀行の頭取!?然
とした紳士が挑戦状を!で、私はMGとタグを組み、彼は自分の
子飼い(明らかに部下)と組むという。「いくら懸ける!」と言って
みたが、「金はだめ。ウイスキー一杯でいこう」という。よってMG
と相談したが、彼も快諾。そして身内からも応援のエールが!

これがまた白熱した。MGはちょっと苦み走ったいい男で、良く
言えばクリントイーストウットの若い時のような風貌をしている。相手は
銀行マン。誠に見ていて面白い取り合わせとなった。と、私も
呑気にはしていられない。闘い!なのである。

闘いは一進一退。しかし相手の頭取風の男の打ち方。お金が
掛っている。手元ですばやくBarを送り出すのだが、球に当たる
瞬間は、まるでスローモーションを見ている如く、コチと軽く当て
るだけ。もしも深夜の12時近くでなかったら、簡単に負けていた
であろう。飲み過ぎと観衆への気負いで手元が狂うのである。

私は私で、酔いが回っているだけに、常に強く球の中心を叩く
ことだけに集中した。トリッキーなクッションを想定したとんでも
ないラインを打ち、勢い余って球がジャンプ。しかしその結果
目当ての球にヒットし、ポケットへ吸い込まれた瞬間、身内から
だけではなく観衆からも拍手!。(「Nippon!」と叫びそうに)

だが結果は敗戦。最後のあたり、MGと頭取がルールでもめた
りしたが、あきらかに実力の差があった。しかたなく、身内の
他のMGが手配してくれたワンショットを皆で高々と差し上げ、
「乾杯!」と、最後は和気あいあいの中で夜は暮れていった。

24時間掛けて行ったかいは、仕事もさることなく、After5では
目一杯楽しむことができた。Bergemのメーカー自体、19か国
のスタッフからなる複合企業でありながら、ひとつのベクトルに
向かって一致団結。素晴らしいチームワークと和が醸し出され
ていて、傍から見てもうらやましいほど。

さて、これがアジアで可能か否か、大きな宿題を持って帰った。
しかし、大きな夢のある課題であることには、間違いない。

(了)

三神工房


Norway 工房旅日記 ④

2011-05-31 | 旅行記

5月24日(火)午後4時、市内観光を終えて、一行はベルゲン駅に
集合。合計9名のメンバーが駅構内のBarへ。夕べあれだけ飲んだ
のにと思いつつ、You need Beer?の問いかけに、Why not!と答え
てしまう自分。もう食らわば骨まで、の心境。
(やめられない・とまらない‥)

午後5時40分、列車はゆっくりと優雅に発車。

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9名の一行は、日本人2名(私と若手)+Norwey人x3名+ロシア
人x1名+イラン人x1名+中国人x1名+ブラジル人(紅一点)x
1名からなる。我々が乗った1号車は16人乗りコンパートメントが
2個あり、その片方を結局オスロまで貸し切り状態であった。

下の写真は途中の山岳駅。Manager(MG)がベルゲン駅を出て
すぐにワインを出して乾杯開始。よってこの駅辺りですでにハイ。
煙草を吸う連中が5分は停まるというMGを信じて、外で談笑。
私も釣られて馬鹿を言っていると、向こうで駅員が旗を振ってる。
「?」と思いつつ、新鮮外気を吸っていると、後ろの扉が無音で
閉まった。「しまった!」と残された4名(全員うちの関係者)は、
慌てて動き出した列車に縋りつく。私は「この寒さで残されたら
凍死!」を覚悟。(諦めが早い)しかしMGは諦めず、扉の横の
ボタンを無理押し。結果、10m程で列車は再度停止!

あとでMGは車掌からお咎めがあったらしいが、どうもラテンっ
ぽい彼には馬耳東風。皆で笑いながら、延々と乾杯が続いた。   

  

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下の写真は、路線中最高峰(1200m)の頂上付近。真冬!
である。しかしその前後の風景!山あり谷あり、滝もある。
その写真がない!やはりかなり酔っていた。

   

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紅一点、ブラジルの彼女の名はスザンナ!南米らしく!
明るく朗らか。(美人でもある)Norway人から「スザンナ!」
とアメリカの歌だと思うが、男三人声を合わして叫ぶ!
なにしろコンパートメントは9人の貸し切り。ワインのボトルが
開くと、これで終わりかと思いきや、なんと紙パックが出た。
恐らく2リットル入り?You need wine ? Why not!である。

もうあと30分でオスロとなった時、酩酊した誰か!?が、
各国の歌を歌え!とのたまう。最初に日本代表!とのお声。
よって私は立ち上がり、通路の真ん中で仁王立ち。なにを
歌おうかと思案しつつ、なぜか親父が酔った時の歌を思い
出し、声を張り上げた。

「妻をめとらば才たけて、みめ美わしく情けある
 友をえらばば書を読みて、六分の侠気四分の熱」

これで終えると、「どんな意味や!」と聞かれ、「男は結婚し
たら家庭6割、外4割や!」と言うと、やんややんやの喝采。
死んだ親父に怒られる、と思いつつ、美酒に酔っていた。

まあそんなこんなでオスロ中央駅に到着。深夜の11時だった。

以下次号。

三神工房  


Norway 工房旅日記 ③

2011-05-30 | 旅行記

5月24日(火)二日間に渡る代理店会議の後、小型バスで市内
観光。と言っても、ほとんどがマリン関係の施設見学である。
Norwayとは、100%がマリン関連と言っても過言ではない!?

どこか長崎の風景と似ている。狭い湾内に大型客船が停泊し、
小型の造船所がならび、出船入船である。大きく違うところは、
空と雲と、山の景観。そして客船の入港数。(Bergenは年間で
約340隻!とか―長崎もなんとかせないかんばい!)

Norwayという国土は、全国的に岩の塊で出来ている。だから
ドックは造りやすい半面、掘るのはたいへんであっただろう。
しかし岩の隙間に樹が生え、入江が入り込み、結果独特の
景観を醸し出している。Bergenを男性的とするならば、長崎の
景観は明らかに女性的そのものであろう。優劣はつけがたい。

   

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下記の写真、長崎の人であれば、きっと「そろばんドック」を
思いこおすであろう。岩盤を削って出来た階段式のドックは
戦艦武蔵を造ったドックの形状にも似ている。ただバイキン
グのお国柄だけに、「長崎が似ている」と言わないと、岩の
ハンマーで頭をぶち殴られそうで、この点ご理解頂きたい。

予断ながら、案内の部長(Marketting  Maneger)によると、
春4月、このドックを使ってピアノコンサートが開かれた由。
両岸の階段に所狭しとクラッシクファンが集い、かの国で
有名なピアニスト(名を聞いたが分かる訳がない!)が演奏。
盛況であったとのこと。ただし最後にビッグイベントのおまけ。

演奏が終わり、底に設置したピアノをドックのクレーンで吊り
上げたとか。しかし地上付近まで上がった所で、突然傾き、
そのまま落下!見事に塵になったとか。(塵は創作!)
古今東西、やる人間はやるんだと、責任者に同情した次第。

   

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対岸に渡る橋の上から一葉。長崎の女神大橋を彷彿とさせ、
どこからどこまでそっくり。だが、入江に入ろうとする船の先、
フィヨルドの奥はまか不思議。この場所ではないが、小さな
入江の奥に小型のヨットが係留され、その岸には小人の家
のようなカラフルな平屋が立っていたりする。かと思えば、
景色に不釣り合いな軍艦色が隠れる様に並んでいたりする。

Norwayの仮想敵国(仮想ではないが)ロシアである。軍艦も
入港するBergen近くの入り江には、Norway海軍の潜水艦
基地がある。日本の雑誌(世界の艦船)で見たが、超近代
的な潜水艦基地があるとか。(見た場所かどうかは不明)

窓の外に広がる基地を見ながら、「これは対ロシアへの‥」
と言いかけて、慌てて口を塞いだ。
(This is the defence for Russia‥)

「あっ」と思った。なぜなら、私の斜め前に座る男性(私と同
年輩)は、ロシアの代理店だったのである。言葉を飲み込ん
だあと車内の空気が凍りついた!ことはなかった様である。
なにしろ暖房の効かない車で、皆震えて座っていたのである。

私は今回の旅行を通じて、どんだけ飲んでも酔わなかった。
それは多少控えたことと、英語を喋っていたこと。加えて一行
の中にロシア人がいたことが、微妙だったのかも知れない。

ただ誤解を招くといけないので、彼が誰よりも紳士然とした人
であったことを付けくわえておく。 

   

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いよいよ次号より、ベルゲン鉄道を経てオスロへ!

乞うご期待。

三神工房

   

   

   

   

   

   

   


Norway 工房旅日記 ②

2011-05-29 | 旅行記

5月22日(日)、Bergen街風景をもうひとつ。

港に面した通りから山へ向かって、狭い路地が走る。港街に
よく見られる風景である。ただ日本と違うのは古い建物を取り
壊すのではなく、表を残し中を改装し、今も多くの建物が現役
なのである。その徹底ぶりは、市民の多くが街を愛している
証左であろう。なぜならその中で働く若者の生き生きした動作。
日本が忘れてしまった風景である。

  

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これは絵になる!と思ったら、通の中の一軒に画廊があった。
中に入ると小さな声で「Hello」と声が掛る。それは「いらっしゃい。
なにか買って下さい」という音色ではなく、「生きてますか?」と、
ふくよかな思いやりのいっぱい詰まったマフラーにほほを埋めた
ような‥高校の時に彼女が編んでくれたマフラーの様な‥そんな
温かい声である。見れば中年の背の高い女性が、カウンター奥の
倉庫から微笑んでいた。使いこんだジーンズにカラフルなブラウス。
能動的なスタイルとは逆に、貴婦人のような笑顔が印象的である。

許されるならいつまでも絵を見ていたかった。だがそうもいかず、
気に行った数点を買った。その中の一部をご参照あれ。

   

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絵に言葉はいらない。

   

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出来ることなら、絵を見て歩くだけの旅をしてみたい。
そして自分もスケッチブックを持って、街角に座ってみたい。
その時は、きっとひとりだろう。いや、ひとりがいい。

旅をして、また人生の目標がひとつ増えた。よってまた、
頑張って仕事をしようと、思うのであった。

三神工房

 


Norway 工房旅日記 ①

2011-05-28 | 旅行記

5月21日(土)午前11時過ぎのKLMで一路アムステルダムへ。
約13時間のフライトを経て現地時間15:25。そこでなんと約
6時間のトランジット待ち。長かった。ビールを飲んでブラーと。
夕食にたっぷり時間を掛けて、ようやく21:10でBergenへ。
現地到着22:50。日本と時差が7時間にて翌朝の6時前である。
自宅を出てからちょうど24時間の行程。いかにも疲れた。

その夜は狭い浴槽でお湯に浸かり、短い睡眠を経て朝起床。
窓を開ければあいにくの曇天。Norwayのベストシーズンは、
5月と信じて辿り着いたが、あくまで北欧の空でしかなかった。

この日曜日、小雨の中を昼食がてら散歩へ。思いの他寒く、
真っ先にマフラーを購入。なにしろ消費税が25%のお国にて、
なんとも高い値に感じるが、空港でRefound可能な書類を貰い、
なにわともあれ市内を散策。その際のスナップを2枚。まずは
ご参照あれ。当分Norway旅行記を!と、書き始めた次第である。

   

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旅はBergenから登山鉄道を経てオスロへ。乞うご期待。
1200mを越える山岳を走るBergen鉄道、欧州でも最も
風光明媚と評判の旅、忘れられない思い出となりました。

三神工房