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三神工房

2006年1月11日から約8年、OcnBlogで綴った日記・旅日記・作品発表は、2014年10月gooへ移動しました。

三神工房 「滑稽百話」②

2007-02-02 | うんちく・小ネタ

///// サンドイッチ

 北国地方より列車にて京都本願寺へ、お参りに向かう

田舎者が二人、いたと思し召せ。途中、米沢駅で列車が

停止した際、隣で窓から外へ声を上げるものがいた。

あまりに焦っている様子に、二人はいぶかしんでいた。

「おーい、サンドイッチ、サンドイッチ・・・」

 と、買い求める客を、不思議に眺めていたのである。

 やがて一人が、思い切ったかのように、

「やっぱり弁当かの?」

 と、聞いた。すると相手は、

「そりゃあそうだろ、三度に一度の弁当じゃで・・・・・・」

 と答え、互いに目を合わせ、納得したのである。

/////

時は明治か大正か、”サンドウヰッチ”と書いた頃の話。
まあ、今でも同じような話はある。世は移ろいながらも、
人の頭の中は、それほど変わらないのかも。

(第二話了)


三神工房 「滑稽百話」 ①

2007-02-01 | うんちく・小ネタ

 これは、古きふるき書物より拾いたる滑稽話にて、思
わぬ出会いから、ここにご紹介仕る。なにしろ古い話ば
かりにて、小生の文言も改めたること、なにとぞご了承
あれ。それではまずは第一話、まずはご開帳・・・・・・。

(ただし、十八歳以下には不適切、あるいは妙齢なるご
婦人方々にはご不興を買うやも知れず、ご承知あれ)

///// 中江兆民陰嚢を杯とす

中江兆民と申さば、弘化4年(1847年)土佐に生まれ、
東洋のルソーと称された有名な思想家である。

彼がある日宴会にて、いたくお酒を聞こし召し、なにを思
ったか突如として立ち上がり、両手にて自己の陰嚢を引
き伸ばし杯のようにし酒を注ぐと、芸者に飲ませたとか。

すると芸者もまたさるもの、ありがたくグッと飲み干すと、
早速「先生ご返杯!」といいながら女中を呼んで、お燗の
すこぶる熱きをとりよせ、兆民の広げる陰嚢の杯へ”!”
と注ぎこめば、さすがの兆民も「あっ」と驚き、飛び上がり、
「許せ、許せ・・・・・」。

/////

お金を払ってカウンターの中の女性の機嫌を取る、そん
な平成の世を見たら、さぞかし兆民先生も嘆くことやら。

まあ、とんでもない話しながら、まずは滑稽百話の・・・・・
はじまり、はじまり・・・・・・。

(第一話了)