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五つ指ジョギング日記

裸足ランニングを中心に

僕はラヴェルなんて絶対弾かない

2018-04-07 03:38:29 | 四月は君の嘘
「僕はラヴェルなんて絶対弾かない」


第36話 「パンチ」でくる学祭での相座凪との連弾の後
病院の屋上で公生がかをりに言った台詞。
小説「いちご同盟」を念頭においた台詞。

で、私的にはすごい引っかかる台詞。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」を公生が絶対引かなくても仕方がない。
と思う。
でも、ラヴェルを一括りにしないで欲しかった。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」だけでいいじゃないか。
それこそ「ツィガーヌ」というヴァイオリンとピアノのための名曲もあるし・・・


台詞の収まりがとってもいいから仕方がないか・・

舞台「四月は君の嘘」感想(ネタバレあり)

2017-08-27 07:05:38 | 四月は君の嘘
昨日、舞台「四月は君の嘘」を見に行ったので感想の羅列。


やっぱり駆け足というかダイジェスト感は否めない。
好きなセリフがいくつかなくなっていたし。
公演時間2時間だから仕方がないけど。

話の流れや状況がわかりづらい箇所がちょくちょくあった気がした。
例えば終盤のショパンのバラード内でのかをりの死。
原作知らない人、分かったのかなぁ。

毎報音楽コンクールの公生の曲がバッハの平均律のみだった。
なぜここで原作の改変?
原作では1曲目がバッハの平均律で2曲目がショパンの練習曲。
平均律はちょっと固すぎるのであの場面ではちょっとどうかと・・

演奏家の生演奏と演劇をどう融合させるのかな?
と思ってたけどよかった。
曲の出たしと終わりだけを俳優と演奏家との身振りを合わせた振り付けで
曲中は俳優が自由に動き回り心情の吐露というスタイル。
特にかをりの演者とヴァイオリニストは出だしの身振りがよくシンクロしていてなかなかだった。

生演奏を入れたとはいえやっぱり演劇がメインなんだろう。
曲は短く編曲されていたのが残念。
特に最後のショパンのバラードはフルで演奏して欲しかった。

舞台の最初のセリフがかをりの手紙の冒頭部分。
涙もろいおっさんは早速泣きました。
そのあとも公演中何度もボロボロ泣きました。

美和の恋

2017-01-01 07:47:22 | 四月は君の嘘
「大事なことなので2度言いました」ではないが
第一話「モノトーン」では美和の発言が印象的。

・帰り道の公生と椿の会話での椿の台詞

美和がいってたよ『好きな人がいると全部がカラフルに見える』って


・そのあと教室にて公生が椿の台詞を思い出す場面

美和がいってたよ『彼と出会った瞬間私の人生が変わったの 見るもの聞くもの感じるもの私の風景全部がカラフルに色付きはじめたの』ーって



・公園で公生がかをりと出会う場面の椿の台詞(モノローグ?)

美和がいってたよ『彼と出会った瞬間私の人生が変わったの 見るもの聞くもの感じるもの私の風景全部がカラフルに色付きはじめたの世界が輝きだしたの』



と2度だけではなく3度も出てくる。

美和の恋。非常に気になる。

いつか「君とワルツを」(ネタバレあり)

2016-12-11 06:11:53 | 四月は君の嘘
以前、私の一番好きな台詞が

いつか「君とワルツを」だなんて

と、書いた。
結局、叶うことがなかったかをりの願望・・

と思っていた。

数日前なんとなく公生が最後に弾いたショパンの「バラードの1番 ト短調 Op23」を思い出していた。
第43話、手術を受けているはずのかをりが最後の別れを言いに来たかのごとく公生の舞台に現れバラードの1番をデュエットした曲。

ふと、「あれ? この曲、ワルツと同じ三拍子系のリズムじゃないか?」と思った。
そこで、ちょっとネットで調べてみると

「シ ョ パ ン の 2 つ の バ ラ ー ド( 作 品 2 3 お よ び 2 )を め ぐ っ て ― そ の“ 歌 ”の 根 底 に あ る も の ―」田之頭一知
(http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/laboratory/kiyou/pdf/kiyou31/kiyou31_01.pdf)
という芸大の先生の論文(?)のpdfファイルがあり、その10頁に、”「ワルツ風エピソード(138-165小節)」”と云う文言がある。
他にも、Memorising Music というブログに”Analysis of Chopin’s Ballade in G minor”
(https://memorisingmusic.com/2013/02/19/analysis-of-chopins-ballade-in-gminor/)
というのがあり、バラードト短調の構成が以下のように書かれていた。

1 Introduction in parallel octaves (b.1-7)
2 Initial statement of famous Theme I in G minor (b.8-44)
3 Transition and modulation (b.45-66)
4 Initial statement of lyrical Theme II in Eb major (b.67-93)
5 Restatement of Theme I in A minor (b. 94-105)
6 Grandiose restatement Theme II in A major (b.106-125)
7 Transition and modulation (b.126-137)
8 Waltz-like Theme III in Eb major (b.138-165)
9 Restatement of Theme II in Eb major (b.166-193)
10 Restatement of Theme I in G minor (b.194-207)
11 Coda including acrobatic Theme IV in G minor (b.208-264)

このバラードの138小節目からワルツなんだ!

譜面とアニメ版を見返してみると138小節はかをりが楽しげにピチカートを始めるところ。
公生とかをりは二人でワルツを演奏していた!
かをりがもう一度みた夢

 いつか君と「ワルツを」

は実現していた!
最後に奇跡は起こっていた!

かをりの姿は別れの挨拶をしに来た公生にしか見えていない。
それ故、かをりのバイオリンの音も聴衆には聴こえていない。
しかし、その音楽は聴衆には届く。
かをりの存在に椿は気づく。
原作でかをりが消え始めた時、椿は「かを・・ちゃん」ともらしている。
瀬戸先生も気づいているような描写がある。

最終的には哀しい結末だが、その中にこんな救いがあったのが嬉しい。