去る8日、そごう美術館で開催中のTove Janssonの生誕100周年を記念した巡回展『トーベ・ヤンソン展 ~ムーミンと生きる~』を観た
本展はフィンランド国立アテネウム美術館で開催の大回顧展(2014年3月~9月)の日本巡回版として再構成されたもので、代表作である「ムーミン」シリーズの挿絵原画の他、生涯通を通じて挑戦し続けた油彩や水彩、児童文学の挿絵、家族や近しい人々が撮りためた写真資料など約400点の作品及び1964年~1991年まで彼女がほぼ毎年夏を過ごしたクルーヴ島にある手作りの「夏の家」の実物再現モデルを特別展示、その生活と創作の秘密に迫る展覧会である
正直、彼女の名を知ったのは今回が初めてで、彼女がムーミンの生みの親であることも、勿論知らなかった
父は彫刻家、母は画家という芸術一家にスウェーデン語系フィンランド人としてヘルシンキで生を受け、多感な青春期に戦争を体験、86歳で没するまで“Love&Peace”を掲げて創作活動をし続けた彼女が、風刺雑誌の挿絵画家としてデビューしたのは若干15歳の頃だった―
私がムーミンを知ったのはアニメがきっかけだった
あまり覚えていないが、ムーミンそのものよりも眼光鋭く、剛直で生意気な言動が特徴的なタマネギ頭のミイの方が気になる存在だった
はっきりと物言いが出来なかった私にとって、彼女はちょっとした憧れ?だったのだが..........
今回、彼女が生涯を賭けてこだわり続けた油彩画家としての生きざまに、むしろ衝撃を受けた
本国フィンランドでは画家としての評価が高いというのも頷けるほど、思いの外多く見受けられた自画像―20代の「タバコを吸う娘」と60代の「自画像」はとりわけ深い印象を残した
好きか嫌いかと問われれば好きとは言い難いものの、彼女が遺した数々の痕跡は、後世にも深い感銘を与え続けていくことだろう
End Of The Road / Sentenced
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