金魚救い。

金魚は好きじゃない
そもそも魚が大の苦手だ
なんとなく....感じが悪いのだ

その発端はフナの解剖にある
小学校時代の理科の実験だった
あまりに衝撃的で、以来魚が食べられなくなった...

そんな私に外商担当者から勧められたのが、『深堀隆介 ～金魚愛四季～』展だった
その昔縁日で金魚すくいを体験したこともあったが、それ程愛着は湧かなかった
そのくせ妙に気になった
思い切って覗いてみることにした (26日)

金魚救い ― 制作に行き詰まり断念しようとした矢先、7年間半ば飼殺し状態だった金魚に魅了されたことをがきっかけで、金魚をテーマにした創作で活路を見出した、それは現代美術家 深堀隆介の転機だった

観る者を魅了する、透明樹脂にアクリル絵の具で描く金魚
その斬新な技法で表現された金魚は、まるで生きているかのような立体感と躍動感を有する圧倒的なリアリティを有する金魚
国内外で高く評価、注目を集める革命的絵画 ― 2.5D Paintingで描かれた金魚

まさか毛嫌いしていた金魚に魅了されるとは、全くの予想外だった
思いがけず感動してしまった自分に驚いている


近年ライブペインティングや金魚を四季で表現するインスタレーション等を積極的に行ない、表現の幅を広げている深堀隆介の幻想的かつ魅惑的な創作世界 ― 観たまま、感じたまま、率直な気持ちを写し出す、彼の心の無限の広がりは、“生涯の今の心や金魚見る” (高浜虚子) の境涯だろうか....