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似非フリークライマーのクライミング日記

いつまで経っても上手くならない管理人のクライミング日記を綴る。

登って、勉強するクライマー 第3種冷凍機械責任者の免状取得を目指してみる。

2023年01月07日 | 勉強するクライマー
ビルメンテナンス・基本4資格の一つと言われる、第3種冷凍機械責任者。この資格は高圧ガス保安法に規定される高圧ガス製造保安責任者の資格区分の一つになっていて、冷凍に関わる高圧ガスを製造する施設において保安の業務を行う資格になっています。冷凍機械責任者の資格は、冷凍機の冷凍能力に応じて、第1種、第2種、第3種に分かれており、今回は最も敷居の低い第3種冷凍機械責任者を受験することにしました。

■冷凍機械責任者の受験資格は?
1種~3種とも受験資格は定められていません。学歴、職歴、年齢、性別を問わず、誰でも試験を受けることができます。

■冷凍機械責任者の難易度は?
合格率は例年30~40%位を推移しているようですが、突発的に難しくなる年があります。平成26年、令和2年は、合格率が20%を下回るという魔の年でした。この変動代は恐怖ですね。受験費用が10000円程度と高いし、試験は1年に1回しか受験機会がありませんので、気が抜けません。

■受験科目
第3種の受験科目は、保安管理技術と高圧ガス保安法に係る法令の2科目です。第1種と第2種は、この二つに学識(計算問題)が加わります。
法令20問、保安管理技術15問をそれぞれ60分、90分の試験時間で解き、全科目60点以上を取れば合格となります。つまり法令を12問、保安管理技術を9問、正答しなければなりません。
問題はマークシート方式による選択問題ですが、冷凍機械責任者の問題は曲者で、「選択肢の中から正しいものの組み合わせはどれか?」という問題が主となっています。危険物やボイラー、消防設備士の問題にある、「正しいものを一つ選べ」、「誤っているものを一つ選べ」という問題ではないので、各選択肢の正誤をきちんと理解できていないと、正解に辿りつけない難しさがあります。

■科目免除
冷凍機械責任者の試験にも科目免除制度があります。技術講習会に3日間参加をし、検定試験に合格すると、「学識」と「保安管理技術」が免除され、法令のみ受験すれば良くなるのです。2万円程度の講習費用という上納金を納めれば、楽に資格を所得できるという制度です。法令の試験は、保安管理技術や学識と比較し、とても易しいです。法令のみを受験する人の合格率は約80%となっていますので、何が何でも資格を取らなくてはいけない人は、講習会に参加することをお奨めします。
私は冷凍機械の理論を学びたい、費用は最低限に資格を取得したいという想いがありましたので、科目免除することなく、受験することにしました。

■参考書
以下の参考書と問題集を購入しました。
トコトンわかりやすい! 第3種冷凍機械責任者試験完全テキスト
2022年版 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集
どちらの本も、ネット上で絶賛されている本でしたので、迷いなく購入しました。過去問については、ネット上で解説付きで公開されていますので、必要最低限の投資で合格を考えている人はテキストのみの購入で良いと思います。
テキストについては、購入して損はないと思いますが、強者はネット上の動画で済ませる人もいるようです。ネット動画は後述します。個人的には、テキストはどこでも好きな時に必要なエリアを勉強できますので、購入しておいた方が良いと思います。

■試験勉強
いつもは3カ月の試験勉強期間を設けて受験してきました。コツコツと勉強を重ねれば、2ヶ月で問題ないのですが、日常業務の負荷が高まり、勉強する時間が取れないリスクを考慮しての3ヶ月でした。しかし、今回の試験はそのリードタイムを設けず、2ヶ月の勉強期間で試験に臨むことにしました。こういう時に限って予期せぬ事態が発生するのですよね。9月中旬に父が急逝し、葬儀や相続などの対応で試験勉強どころではなくなってしまい、勉強開始が10月からとなりました。今回の試験は諦めようと思ったのですが、高い受験料を払っていましたから、クライミングの優先順位を下げ、週末、試験勉強に集中し、試験に臨むことにしました。

試験勉強は保安管理技術から着手した方が良いです。p-h線図の理解からスタートしましょう。このp-h線図を使った冷凍サイクルをしっかりと工学的に理解することができれば、保安管理技術は恐れる必要はありません。しかし、p-h線図を理解できないと、保安管理技術は手強いものとなります。何故なら、保安管理技術の問題は過去問をベースにしつつ、少し捻った選択肢が用意されるため、冷凍サイクルをきちんと理解していないと判断に迷うからです。文系の方はp-h線図の理解に苦しむと思いますので、動画サイトの積極的な利用をお奨めします。親切に分かりやすく説明されていますので、まずはp-h線図を動画サイトでしっかりと理解しましょう。その後、圧縮機、膨張弁、蒸発器、凝縮器などの各機能の勉強に進めていけば、理解がより深まると思います。
私の場合、先ず、動画サイトで保安管理技術に関して全体像をつかんだ後、テキストを使い、理解を深めました。その後は、過去問題を何度も解き、解答の解説をしっかりと読むことにフォーカス。その選択肢が何故、正しいのか?もしくは、誤っているのか?を工学的に理解することに努め、応用力を養いました。

法令の勉強は後回しでOKです。科目免除のセクションで書きましたが、問題がとても易しいからです。過去問の流用が多く、10年分の過去問をひたすら解いていれば、合格点に問題なく達することができます。10日間程度のリードタイムで十分でしょう。

■試験
試験会場は東大宮にある芝浦工科大学でした。我が家から自転車で20分程の距離です。9時に集合し、9時半から法令の試験を1時間。その後、保安管理技術の試験を1時間半で解答することになります。
科目毎に試験が管理されるスタイルは初めてでした。事前の講習会を受けて、法令試験を受験する人がいるからでしょうね。
先ずは法令から開始。1時間で20問を解きます。30分すると退出が可能となります。私は3度見直しをして、50分で退出しましたが、既にほとんどの人が退出した後でした。手ごたえはまずまず。20問中15問は確実に正答している自信がありましたので、ホッとしました。

40分の休憩をはさみ、11時10分から保安管理技術の試験がスタート。試験時間は30分長くなりますが、問題の数は5問減り、15問となります。
最初の5問でいきなり解答に迷う問題が頻発で焦ります。答えを2つにまで絞れるのですが、最後の決め手に欠くような問題が7問。確実に正答している自信のある問題が8問。合格ラインの9問に届きませんでしたが、自信のない7問全てが間違うことはないだろうと12時過ぎに試験室を退出しました。退出後、すぐに自信のない問題の幾つかを確認しましたが、正答できていることを確認できました。1カ月強の短い勉強期間でしたが、受験費用は無駄にならなかったようです。

■問題と解答の公開
高圧ガス協会の試験は、試験問題を持ち帰ることはできませんが、試験の翌日の試験問題と解答が公開されます。公開された夜に、試験問題を見ながら、解答を確認しましたが、法令は19/20問正答、保安管理技術は14/15問正答していたようです。
答えを2つにまで絞れた問題も卒なく正答を最後に選べたのは、p-h線図を工学的にきちんと理解できて位からだと思います。

■合格発表
合格発表は年が明けた1月5日でした。通常1カ月ほどで合格発表がある試験が多い中、発表までに2カ月も時間を要する資格は初めてです。1年に1回しかありませんから、受験者数が多いのでしょうね。問題と解答が試験翌日に公開され、合格点に達していることは分かっていましたので、2カ月のリードタイムにヤキモキしませんでしたが、ギリギリの人は嫌な2カ月だったでしょうね。当然、合格発表では、合格者リストに自分の受験番号がありました。

登って、勉強するクライマーは、ちょっと休憩します。乾杯のトライに集中して、この春に勝負をかけたいと思いますので…。シーズンオフになったら、勉強を再開するつもりです。
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