朝起きて、何気無しにテレビを付けると、日テレの「スッキリ」で、ここのところリアリティショーをやっている。女性のアイドルグループのメンバーを選んで行く企画である。
「あー、リアリティショーね」程度で何気なくみていた。実際はすぐにチャンネル変えたり、他のことをしていたのだが、ずうと木村花さんの件でこのブログで論じていたので気にはなっていた。
リアリティショーはちょっと気をつけないとメディア的な洗脳空間になってしまう。観ていて、プロデューサーとアイドル志望の女性たち(女の子といった方がいいと思う)の間にある力の違い、非対称性に危うさを感じてもいた。
この空間の中にある価値観、関係性の絶対化が生じ、観ている者もまた同様の空間性を共有する。
昨日のサンスポコムのTwitterから
話題沸騰!「Nizi Project」でデビューするメンバー9人が決定しました。ユニット名は「NiziU(ニジュー)」。プレデビューとなる6月30日にデジタルミニアルバム「Make you happy」を日韓同時配信しますhttp://ow.ly/Midv30qTqcP #NiziU #NiziProject
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次に一例として、Twitterのコメント
叶えたい夢に向かって頑張る女の子は、本当にキラキラしていて尊い。なんて可愛くて素敵な女の子達なんだろう💐皆んなのことを見ている時間は、毎回本当に胸が熱くなった。全員大好きで、これからもずっと応援しちゃう🥺今からHulu観なくちゃ!笑#NiziU (@torahime_hana)さんからの引用) |
このようなコメントから見ても、「キラキラしていて尊い」「可愛くて素敵な女の子達」などから、ある一面を絶対化して、そこを賛美している。これは出演者たち、そして視聴者たちの間で共有されている。
人間の多面性、価値の多様性が剥ぎ落ちている。
特にアイドルグループから脱落した女の子は、このアイドルグループに人生をかけていたとの思いを抱いていたかもしれない。そこに価値の多様性は見出せない。このような思いに閉じこもらないように、周りの人がサポートすることを望む。
また合格した女の子たちにも、その思いとは異なる多様な価値があることを知ってもらいたい。それは教養だろうか?
多様性を生きることは実に難しいのかもしれない。
アイドル、有名人、ポップスター、成功、努力、才能、祈り・・・このような価値観が渦巻くエコーチェンバー空間。それらに高揚する視聴者/ファン。
世俗化された宗教がここにある。