名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】Horses(1975) - Patti Smith

2024-04-24 23:43:24 | ・1970年代(洋楽)
アメリカの女性シンガーソングライター、パティ・スミスの1stアルバム。

パティ・スミスは女性ロックシンガーの先駆者とも呼べる存在。ニューヨークパンクシーンから現れ、文学的な歌詞と畳み掛けるような歌唱が特徴です。
本作はジョン・ケイルをプロデューサーに迎え作成され、前衛的だけども神秘的なアートパンクとも呼べる内容になっています。
このアルバムと彼女の存在は、R.E.M.やソニック・ユースなどのアンダーグラウンドシーンに多大な影響を与え、R.E.M.のマイケル・スタイプは本作を人生を変えたアルバムと語っています。

"キリストは誰かの罪で死んだ。でも私の罪じゃない"という一節で始まるゼム時代のヴァン・モリソンのカヴァー「Gloria」、レズビアンのカップルの別れが題材のレゲエ調の曲「Redondo Beach」、詩人としての側面が強く出た9分の曲「Birdland」、アルバムタイトルHorsesが組み込まれた圧巻の組曲「Land」など素晴らしい曲が多数。

【トラックリスト】
1. Gloria
2. Redondo Beach
3. Birdland
4. Free Money
5. Kimberly
6. Break It Up
7. Land
・Horses
・Land of a Thousand Dances" (Chris Kenner)
・La Mer (De)
8. Elegie


Gloria



Land


【和訳】
少年は廊下で一杯のお茶を飲んでいた
廊下の向こう側ではリズムが生まれており、
もう一人の少年は廊下を進んで行った
彼は廊下の鏡と完璧に溶け合っている
少年はジョニーを見た、けどジョニーは逃げたかった
しかし、映画は計画通りに進み
少年はジョニーを連れて行き、ロッカーに押し付けた
彼はジョニーの心の底まで入り込んでいった
少年は姿を消しジョニーはひざまずいた
ジョニーはロッカーに頭を打ち付け始め、ヒステリックに笑い出した
突然、ジョニーは自分が何かに囲まれているように感じた
馬、馬、馬、馬
あらゆる方向から現れる
白く輝き、燃え上がるような鼻を持つ銀の馬
彼は見た、馬、馬、馬、馬、馬、馬、馬、馬
ボニー・マロニーのようにポニーする方法を知ってる?
ツイストのやり方は知ってる?こんなふうに
マッシュポテトは?アリゲーターは?
君の妹のようにツイストを踊ろう
君の妹が欲しい
彼女は膝立ちし、スウィート・ピーをする
仰向けに転がりめちゃくちゃになる
めちゃくちゃになって、正気を取り戻す
それが好きなんだ
それから君はワツシを踊る
人生は矛盾点だらけ、ジョニーは彼の精子棺に横たわっている
天使が見下ろして言った"ああ、可愛い少年よ、降伏以外示すことができないの?"と
ジョニーは立ち上がり、革のジャケットを脱ぐと
彼の胸に答えが貼られていた
君はペンもナイフもある
飛び出しナイフは特に好きだ
それから彼は泣き、叫び、こう言った
人生は痛みに満ちている、私は頭の中を駆け回っている
私は鼻に雪を詰め、アルチュール・ランボーのところへ行く
ジョニーは進み、ワツシを踊る
小さな空間がある
とても小さな場所、道の向こう側にある
道の向こう側、その場所の名前が好きなのさ
そしてバンドの名前は
Twistelettes、Twistelettes、Twistelettes…
ベイビー、もっと落ち着くんだ
夜、森の中、ポツンと開いた空き地に
黄金のたてがみを持つ黒い牝馬がいる
彼女の絹のようなたてがみを撫でると一つの階段を見つけた
私は躊躇うことなく、階段を昇り、見たんだ
あそこに海がある
海には可能性がある
その陸以外に陸はない
(そこに可能性の海があるだけ)
その海以外に海はない
(そこに可能性の壁があるだけ)
鍵を守る番人はいない
(そこにいくつかの可能性の壁があるだけ)
可能性を掴む者を除いて
私は最初の可能性を掴む、それは私の周りの海
私は船乗りのように足を広げ立っていた
私は膝の上にジョニーの手を感じた
ジョニーを見て、冷たい炎のような枝を手渡す
波がアラブの種馬のように押し寄せていた
それは次第に海馬に姿を重ねていく
彼は刃を拾い上げ、柔らかな喉に押し当て、深く突き刺した
可能性の海に沈む
私は彼の頭蓋骨を手に入れた、ああ、私達は素晴らしい恋をしていた
でも、もうおしまい、私は意識をその領域に移さなければいけない
進みなさいジョニー、そしてワツシを踊れ
輝き開け、とぐろを巻いた白い蛇がくるくると周り取り囲んでいる
私達の人生は今、絡み合っている、二人で一つになるだろう
あなたの神経、輝く馬の黒いたてがみ
私の指は絹のようなたてがみに絡みつき、指で感じる
それは私の体の中を通るワイヤーのようだった
私はそうやって
そうやって私は死んだ
(バベルの塔で彼らは何を求めていたか知っていた)
(現在のすべてが)上昇した
止めようとしたけど、熱く、信じられないほど滑らかだった
可能性の海で遊ぶように
刃だった、光り輝く刃、可能性の海への鍵を握っていたのは
その陸以外は存在しない
手のひらを見たら赤い血が流れていた
それは指の間を通る砂のように流れていた
動脈のように、指のように
横たわる彼の喉に押し付けた
彼の喉は開かれ
彼の声帯は狂った(馬の)脳下垂体のようにいななき始め
彼の叫び(と私の心)はとても高い音だったため、誰にも聞こえなかった
その叫び声は誰にも届かず
誰も(ジョニーの)蝶が喉の中で羽ばたく音を聞いていなかった
誰も聞いていなかった、ジョニーはゼリーの海ようなベッドの上にいた
彼が最初に掴んだものは
黒いチューブだった、彼は自分が崩れていくのを感じた
そして黒いチューブの中に入り、急勾配の坂で見たものは
パーキングメーターに抱きついたり、もたれかかったりする素敵な若者だった
シーツの中には踊りまわる男がいた
シンプルなものへ
ロックンロールと歌


【LUNA SEA到達点とも呼べる傑作】MOTHER(1994) - LUNA SEA

2024-04-17 00:35:50 | ・1990年代(邦楽)
日本のロックバンド、LUNA SEAの4thアルバム。
LUNA SEAのメンバーは以下の通り。

・RYUICHI(ボーカル)
・SUGIZO(ギター・ヴァイオリン)
・INORAN(ギター)
・J(ベース)
・真矢(ドラムス)

結成から解散まで一度もメンバー変更がなく、自分たちの音楽を洗練し続けたバンドです。

サウンドはいわゆるヴィジュアル系に属するロックであり、鋭くもメランコリックな楽曲が特徴。キャッチーだけどとても工夫されており、聴けば聴くほど新しい発見があってとても面白いです。そして、不思議なことに何回聴いても飽きないところがLUNA SEAの凄いところ。

ハイライトはオープニングを飾る「LOVELESS」、キラーチューンの「ROSIER」と「TRUE BLUE」、インダストリでハードな「FACE TO FACE」、8分を超える「GENESIS OF MIND 〜夢の彼方へ〜」、個人的に好きな「FAKE」、ラストを飾るタイトル曲「MOTHER」など。楽曲の曲順とバランスもよく、トータルアルバムになっています。

ビジュアル系に興味がなくともこれだけは絶対に聴いておきたい作品であり、LUNA SEAがヴィジュアル系バンドの最高峰と呼ばれる理由が分かる傑作となっています。
ヴィジュアル系の括りで語ってきましたが正直なところ、LUNA SEAに関してはその影響力の大きさ、そして海外での評価の高さからヴィジュアル系という枠組みに収まりきらないバンドであると言えます。

【トラックリスト】
1. LOVELESS
2. ROSIER
3. FACE TO FACE
4. CIVILIZE
5. GENESIS OF MIND 〜夢の彼方へ〜
6. AURORA
7. IN FUTURE
8. FAKE
9. TRUE BLUE
10. MOTHER


ROSIER


【hideソロ名義による大傑作】PSYENCE(1996) - hide

2024-04-14 14:58:07 | ・1990年代(邦楽)
X JAPANで活躍した日本のミュージシャンhideのソロ2ndアルバム。

X JAPANで見られたようなシリアスさはまるでなくて、エンタメにエネルギーを全振りしたような作品です。

hide本人がやりたいことをやりたいようにやった結果、日本語歌詞や日本語による言葉遊びも多くなっています。洋楽の真似事ではなくしっかりと日本人らしさがあるのがとても好印象。

ハイライトは「ERASE」、「限界破裂」、「DAMAGE」、「FLAME」、「POSE」、「MISERY (remix version)」など

とにかく楽しくて興奮できる作品。本作に対してhideは「超大作だけど軽く聴けれて、男の子にとってすごいと思えるアルバム」、「小さい頃にhide自身が聴きたかったアルバム」というテーマを付け加えています。

【トラックリスト】
1. PSYENCE
2. ERASE
3. 限界破裂
4. DAMAGE
5. LEMONed I Scream (CHOCO-CHIP version)
6. Hi-Ho
7. FLAME
8. BEAUTY & STUPID
9. OEDO COWBOYS (In Low-Fi Mono!)
10. BACTERIA
11. GOOD BYE
12. Cafe Le Psyence
13. LASSIE (demo master version)
14. POSE
15. MISERY (remix version)
16. ATOMIC M・O・M


限界破裂



FLAME(Live)


【音楽アルバム紹介】The La's(1990) - The La's

2024-04-12 06:51:28 | ・1990年代(洋楽)
イギリスのロックバンド、ザ・ラーズの唯一のオリジナルアルバム。

リー・メイヴァースとジョン・パワーを中心としてリヴァプールで結成されたザ・ラーズ。当初、7曲入りのデモテープを作成し、それが音楽関係者の目に止まりレーベル『Go! Discs』から直接オファーを受けデビューします。

サウンドはUKロックらしい美しくキャッチーなメロディーが特徴。代表曲の「There She Goes」は永遠のアンセムとも呼べる名曲であり評論家達から高い評価を得ることに成功します。

3rdシングルの「Timeless Melody」をリリースする予定でしたが、リー・メイヴァースがその出来に納得できず発売をキャンセル。ここからプロデューサーやレーベルと軋轢が生まれはじめアルバムのリリースも水に流れてしまうことになってしまいます。

デビューから2年経ったにもかかわらず、アルバムが完成しないことにしびれを切らしたレーベルはスティーヴ・リリーホワイトを新プロデューサーに迎えアルバムのレコーディングを再スタートさせます。
しかし、リー・メイヴァースのこだわりの強さから曲の出来に満足出来ないバンドはまたしてもアルバムの作成を放棄。結局、スティーヴ・リリーホワイトがミックスをした本作『The La's』を完成させることになります。
この件により、リーは激怒し自分たちの音楽に対し「あんなゴミ音楽買うな!」とまで発言します。

その後、バンドは空中分解し、活動がないまま表舞台から姿を消しますが、2005年に突如再結成してライブを行い来日公演も成し遂げています。しかし、リーが納得する出来の
本当の1stアルバムは未だに発表されないままです。

楽曲の方に目を向けると「There She Goes」以外にも「Son of a Gun」、「I Can't Sleep」、「Timeless Melody」、「Way Out」など良曲揃い。最後の「Looking Glass」は8分近い大曲となっており、リーがコンセプトアルバムを作ろうとしていたことが伝わってきます。
しかし、楽曲をまとめてなんとかアルバムに仕上げた影響なのかデモver.のような粗削りの曲が散見されます。

【トラックリスト】
1. Son of a Gun
2. I Can't Sleep
3. Timeless Melody
4. Liberty Ship
5. There She Goes
6. Doledrum
7. Feelin'
8. Way Out
9. I.O.U.
10. Freedom Song
11. Failure
12. Looking Glass


There She Goes



【和訳】
彼女が通り抜ける
また彼女が通り抜ける
僕の頭の中を通り抜けていく

僕はただ抑えることが出来ない
この気持ちが残る

彼女が駆け抜けていく
また彼女が駆け抜けていく
僕の血管の中を駆け抜けていく

僕はただ抑えることが出来ない
この気持ちが残る

彼女が通り過ぎていく
また彼女が通り過ぎていく
僕の気持ちを連れて行く
他の誰も僕の気持ちを癒やすことができないんだ

僕はただ抑えることが出来ない
この気持ちが残る

彼女が通り過ぎていく、再び
僕が通ってきた道を通り過ぎていく

僕はただ抑えることが出来ない
この気持ちが残る

【いとしのレイラ】Layla and Other Assorted Love Songs(1970) - Derek and the Dominos

2024-04-08 12:40:10 | ・1970年代(洋楽)
エリック・クラプトンが率いていたロックバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノスの唯一のオリジナルアルバム。

ブラインド・フェイス解散後にアメリカに渡ったクラプトンが、デラニー・アンド・ボニーのメンバーやアメリカ南部の音楽をやっているミュージシャンに出会い、インスパイアされて生まれたのがデレク・アンド・ザ・ドミノス。
メンバーはジム・ゴードン(Dr)、カール・ラドル(B)、ボビー・ウィッチロック(Key)、にエリック・クラプトン(Vo,G)の4人。そこにオールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンが参加して生まれたのが本作です。

「Layla」ばかりが注目されがちですが、クラプトンのブルースへの深い造詣を表現したような、アーシーで味わい深いブルースの世界が広がっていることも魅力。

クリームで見られたような緊張感のあるインプロヴィゼーション/サイケデリックではなく、リラックスした自信たっぷりで伸びやかな演奏に仕上がっています。そうした特徴がこのアルバムを時代を超えて愛され続ける名盤にしているのだと思います。

多くの可能性を秘めたバンドでしたがセカンドアルバムのレコーディング中にクラプトンとゴードンが仲違いしてしまい解散することになってしまいます。

【トラックリスト】
1. I Looked Away
2. Bell Bottom Blues
3. Keep On Growing
4. Nobody Knows You When You're Down and Out
5. I Am Yours
6. Anyday
7. Key to the Highway
8. Tell the Truth
9. Why Does Love Got to Be So Sad?
10. Have You Ever Loved a Woman
11. Little Wing
12. It's Too Late
13. Layla
14. Thorn Tree in the Garden


Layla
有名な逸話ですがこの曲はクラプトンが親友のジョージ・ハリスンの当時の妻、パティ・ボイドへの想いを歌ったラブソングです。俗っぽく言うと不倫の歌ですね。
前半のギターがうねるハードな曲調から一転して、メロウな作風に変わるドラマティックな曲調はクラプトンの抑えきれない感情を表現しているかのようです。



Thorn Tree in the Garden
アルバムの最後を飾るアコースティック主体の楽曲。作曲はクラプトンではなく、ボビー・ウィッチロックですがLaylaでの余韻を引き立てる重要な役割をしています。



【和訳】
庭に棘のついた木がある
僕の言っている意味が分かるかい
君の気持ちを傷つけたくないけど 本心ではないみたいだ
君がいなくて寂しいんだ

彼女は僕が好きになった唯一の女の子
僕が理解してるただ一人の人
愛を分かち合った唯一の人
君がいなくて寂しいんだ

でもとても不思議に見えるんだ
彼女が僕に背を向けて
最後の別れも言わず立ち去ってしまったことを
彼女が道を歩いていて、出会うすべての男を愛したとしても
誰がその理由を答えられるのだろう?
神よ、それが僕ではないことを祈ります

もし二度と彼女に会えなければ、その手を握ることは出来ない
もし彼女が誰かの腕の中なら、諦めるしかない
でも僕は彼女が恋しいんだ、今でも恋しいんだ

多分、近いうちにどこかで